今年はAORを掘り下げて聴いていくぞ!と思っている私ですが、私が「AOR」という言葉を知ったきっかけになったアーティスト、それが栗林誠一郎。
彼が活動されてた当時は、アルバムのキャッチコピーなどに「AOR」という言葉を使って宣伝していたのを目にしていたので、「AORとはなんぞや?」と、インターネットの普及していない時代、周りに音楽仲間もいなかった私はAORと言ったら栗林誠一郎以外に知らない、みたいな状態が何年も続いておりましたね。
シンガーソングライターでもあり、BBクイーンズ、ZYYGなどのベーシストでもあり、スタジオミュージシャンとして多くのミュージシャンのコーラス録音参加、ZARD、WANDS、DEENなど90年代のBeingアーティストに楽曲提供していたヒットメーカーでもあり、非常にマルチな才能を発揮しまくっていた方。
CDが売れに売れまくっていた90年代当時、Beingアーティストにハマっていた私はいつも目にする「作曲 栗林誠一郎」が気になり、調べたら自身もシンガーソングライターでアルバムを出してる、と知って聴き始めまして。
それが高校2年の秋。
ヒット曲しか聞かなかった自分の人生が大きく変わったきっかけでした。
好きなミュージシャンも沢山いるし、今まで聞いたアルバムももしかしたら1000枚近いんじゃないかくらい音楽は聞いたけど、今でも一番影響を受けたミュージシャンは誰かと聞かれたら迷わずこの方の名前を挙げます。
初めて聴き始めた高校2年生の時から今も変わらず、ずっと好きなミュージシャンです。
今でもしょっちゅう聴いてます。
聴かない月はないくらい。
と、いう事で今回の100曲レポはファンにしか全く通じない独り言のような感じになるかと思います(笑)
ほんとは栗林誠一郎だけで100曲書けそうなくらいなんだけどねー
51 『Go Where You Wont!』
初めて買ったアルバム「会わなくてもI Love You」の一曲目。
初めてシンガーソングライター栗林誠一郎の作品に触れたこの瞬間、高校生の私は衝撃でした。
(「果てしない夢を」で声は知っていたけど)
ヘヴィなサウンドにも驚き、全英語詞(自身の作詞)というのも驚き。
こんな洋楽みたいな曲を作れる日本人がいるんだ!という感じでした。
他の曲は本当にAOR、というのをキャッチコピーにしているだけあって、お洒落サウンド中心だったけど、そんなラインナップの中一曲目にロックチューンを持ってくるあたりは今聞いても「やるなあ」という感じ。
他のアルバムもだけど、23年もの間ヘビロテしているCDです。
52 『Be my candy』
9枚のアルバムの中でも最高傑作だと思ってるのが「Rest of my life」。
その中から8ビートロックナンバーの「Be my candy」
ブルージーでロックンロールな曲なんだけど、どこかビートルズを彷彿させる曲。
(本人もビートルズにはかなり影響受けたそう)
増崎孝司氏のブルージーなギターが最初から最後までカッコいいです。
イントロのリフはコピーしたい。
歌詞の中に色んなお菓子が出てくるあたりの遊び心がまた良いです。
ロックの解釈も人それぞれだけど、この方にロックンロールをやらせるとこうなるんだな!と新鮮さに感動した一曲。
53『Wish's come true』
Rest of my lifeの最後の曲で全英語詞の完全アカペラアレンジの曲。
終始ひたすら透明感だけで構成されているような曲。
そしてクリスマスソングっぽい!
冬っぽい!
クリスマスソングではなさそうだけど(笑)
この方の多重コーラスはbeingを支えてきたと言っても過言ではないくらい色んなアーティストの後ろでコーラス参加してる人なんだけど、この曲のコーラスアレンジは本当に秀逸。
コピー出来ない(笑)音の重ね方が簡単に真似できないアレンジです。
心が洗われるような美しい曲。
54『Do What I See』
こちらもRest Of My Lifeより全英語詞の曲。
ひたすらクールでジャジーなナンバー。
栗林さんはライブでもバックバンドがDIMENSIONだったのですが、この曲はDIMENSIONがフューチャーされていて、ギター、ピアノ、サックスそれぞれのソロコーナーがあり、ピアノソロなんて完全4ビートに切り替わったり、トッププレイヤー達のセッションも楽しめるという非常に上質な一曲。
若かりし頃はこういう音楽を聴いて幸せになったものです。
今もだけどね。
55 『I Love You So』
アルバム「遠く離れても」の二曲目。
とことんAOR色の強いメロウな曲。
Aメロ、サビは変動の少ないメロディラインが特徴的だなと。その分Bメロが生き生き動いている。さすが作曲家としても数多くのヒットを飛ばしただけあって、プロの手法だなと思いました。
最後のサビの繰り返しはどこまで行くの?ってくらい転調転調で最終的にはファルセットで締める、という展開がインパクトに残ります。
56『Nobody Got It Right』
こちらもアルバム「遠く離れても」より。
元WANDSのキーボーディスト大島こうすけ氏のアレンジなので、バリバリシンセサウンドです。
アレンジは大体栗林さん本人がやっているので、異色な感じ。
それがまた良い。
ギターは最近惜しくも脱退してしまった元DEENの巨匠こと田川伸治氏。ほんと田川さんは栗林作品でいい仕事してる!!
増崎孝司ギターも最高なんだけど田川さんのソロも痺れる!!
イントロで一瞬聞ける囁き声風の英語ラップがツボすぎてイントロばかり何度も繰り返して聞いてました(笑)
57 『Seacret Lover』
1stアルバム「LA JOLLA(ラ・ホーヤ)」にも収録されているけど、その後のアルバム「Goog-bye to you」でリメイクされて収録のバージョンの方が私は好きです。
内容は秘密の恋ですね文字通り笑
楽曲も歌詞の内容、当時のJ-pop的な英語の混ぜ方もひたすら軽快でオシャレで都会的な感じ。
軽さが好きです。
オケヒ(オーケストラヒット)シンセすら軽く感じます(笑)
「ヒールを履く背中はもうストレンジャー」
作詞家の小田佳奈子さん、言葉の使い方がカッコいい。
ろくでなしな内容の歌でもカッコいい笑
58 『FOXY GIRL』
こちらも1stアルバム「LA JOLLA(ラ・ホーヤ)」より。
全英語詞のラップに絡むホーンセクション、ファルセットのサビ、軽快なカッティング。
踊る曲ですね。好きです。
リバーブが一切ないリズム の感じが好き。
コーラスなんかもそうだけど、こういった技術も評価されてか、当時のBeingの他のアーティストのレコーディングでも英語ラップ参加してたりして、DEENのMemoriesのラップも栗林氏のものだと思われます。
多分クレジットはされてなかったかな?でもマニアには分かるあれは栗林さんだ(笑)
59『寂しさは秋の色』
WANDSのデビュー曲のセルフカバーですね。
DEENの「永遠をあずけてくれ」なんかも彼が提供した曲でセルフカバーしてるんですが、ご本人が歌うと「ああ、やっぱり栗林さんの曲なんだなあ」ってのがよく分かります。
WANDSの上杉さんもDEENの池森さんも声のタイプは栗林さんと全然違うんだけどね。
サウンドは原曲と似てます。
ガラッと変わる感じではなく。
逆に栗林さんが先に出した曲を、ZARDやWANDSが別の詞を書いてリリースしてるものもあるんだけど(「君がいない」「Secret Night~Its my treat~」など)、そこらへんは全くガラッと違う感じ。
サウンドがマニアック。
とりあえずこんなとこで勘弁しといてやろう(笑)
私の周りで栗林誠一郎ファンって一人もいないんですよ…
音楽仲間が何100人といるはずなのに…
そんなわけで『栗林誠一郎私も好き!!』という方、いらっしゃいましたら一晩中語りましょう。
募集します(笑)
また栗林誠一郎特集、やるかも…