小川朝生 講談社
著者の小川先生は国立がん研究センター東病院 腫瘍精神科長。
副題のように高齢世代ががんになったとき、さあどうするか?を決める際に知っておくと役立つ内容です。
2025年問題と言われるように団塊の世代がごっそり後期高齢者(75歳以上)になります。がんは加齢とともに罹患リスクが高くなるので、今後この年代のがん患者さん数は増えるでしょう。
これまで治療優先の傾向にあった医療現場は、今まで以上に年齢要因を考慮した診療が求められます。患者側も自分なりの人生目線でがんと向き合うことで幸せに寿命を全うすることを目指せます。そういう意味では75歳以上でなくとも(65歳の前期高齢者くらいから)意識するべきテーマだと思います。(体力や既往歴など個人差がありますから)
【目次】
1.がんのようだ。さて、どうしよう
2.「決める」ために必要なこと
3.認知症があるとき、心配なとき
4.がんの治療に取り組む
5.がんとともに暮らす
患者さんご本人だけでなくご家族もお読みになっておくとよいですね。(場合によってはご家族こそ必読です)
図説を多く使っているので理解しやすいです。
「あわてず あせらず あきらめず」のためにも手元に置きたい一冊です。
