私がお母さん向けの活動を続けているのは、不登校の子ども本人のケアはもちろん大切だけれど、その子を支えるお母さん自身のケアも、それと同じくらい、時にはそれ以上に大切だと感じているからです。

 

不登校になると、親も子も苦しくなります。

子ども自身が抱えきれないストレスや不安を、お母さんにぶつけてしまうこともあります。
そうなると、お母さんは「この子を支えなきゃ」と頑張りながら、自分の気持ちは後回しにしてしまいがちです。

 

 

だからこそ私は、お母さんが安心して気持ちを話せる場所が必要だと思っています。

 

 

心を守るため、あるいはストレスを少しでも下げるために、「誰かに話を聞いてもらって、共感してもらう」ことは、とても大切です。不思議なことに、人は、状況や環境が全く変わっていなくても、「分かってもらえた」と心の底から思えることで、安心してストレスが下がるからです。

 

 

ただ、中にはしんどすぎて、自分の気持ちを吐き出せない人もいます。

かつての私もそうで、本当に奥底にあるしんどい部分を、人に洗いざらい吐き出すことが、どうしても出来ませんでした。

苦しい、つらい、助けてほしい。

心の中ではそう叫んでいるのに、口から出てくる言葉は「大丈夫です」の一点張り。

頭では話したいと思っているのに、心の中の何かがブレーキをかけて、人に頼ることや、弱みを見せることができませんでした。

 

 

だからこそ思います。話すことが不可能な人に、「話したらラクになるから、話してごらん」と、いくら言ってもそれは無理だと。

 

 

 

そんな時に、試してみてほしい方法があります。それは、音楽の力を借りることです。

 

 

そんなことを言われても、特に好きなアーティストもいない。

気力がなくて、かつて好きだった音楽も、今は色褪せて聞こえる。

 

 

そう思う人もいるかもしれません。でも、私がおすすめしたい方法は、少し違います。

 

まずはYouTubeなどで、いろいろな音楽を流してみてください。

 

そして、「なんだかホッとする」「この音、心地いいな」そう感じる音楽を探してみてほしいのです。

 

できれば歌詞のない音楽がおすすめです。

心が深く傷ついている時は、どんなに素敵な歌詞でも、時には強すぎることがあるから。

 

だからまずは、言葉ではなく音そのものに包まれてみてください。

 

探していると、不思議と最初の数秒で、

「あ、この感じ好きかも」

と思える音楽に出会うことがあります。

 

見つかったら、家事をしながらでも、ぼんやりしながらでも、寝る前でもいいので、しばらく流してみてください。

そして、「今の私は、こんな雰囲気を求めていたんだな」そんなふうに感じてみてほしいんです。

 

私たちは「共感」というと、人との会話を思い浮かべがち。

でも実は、人は言葉だけで共感を受け取るわけではありません。

 

やわらかな音。
静かな旋律。
包み込まれるような空気感。

そんなものからも、私たちの心は「分かってもらえた」と感じることがあります。

 

これも音楽が持つ力のひとつです。

 

もし今、誰にも話せないほど苦しいのなら。

無理に言葉にしようとしなくても大丈夫です。

まずは、自分の心が心地よいと感じる音楽を探してみてください。

 

 

自分の心を守るために、どうかまず、自分の心がフィットする音楽を見つけてみてください。

 

 

その時間は、自分が自分の心に寄り添う時間です。

そして、「私は私の味方でいていいんだよ」と、自分自身に伝える時間でもあります。

 

苦しい時ほど、誰かの言葉だけではなく、自分が心地よいと感じるものの力を借りながら、自分の心を守ってあげてくださいね。

 

 

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