不登校への対応。ベストを尽くしたくて、しんどくなっていませんか？

子どもにも自分にも、常にベストを尽くしたい。それってとても素敵なことですよね。でも、ベストを追求しすぎてしんどくなったり、逆に、ベストを尽くしてないのではと思って不安になったりしていませんか？特に不登校や学校に行きづらいさんのママは、ここを目指してしんどくなっている方が多いように思います。

他にも、「将来、あの時にベストを尽くさなかったせいで」と後悔するのが怖いとか、さらには「自分がママじゃなければ、もっとしてあげられたのではないか」と思って自分を責めたり。

今日は、ベストを追求しすぎるしんどさから解放されるための、３つのステップをご紹介します。少しでもヒントになれば幸いです。

最初にまとめますが、ズバリこのステップです。

１、「良いママ」であり続ける「とらわれ」を手放す

２、今の状態を客観的に見る

３、自分が今できることの「ベスト」を尽くす

では、順番に説明していきます。

１、「良いママ」であり続ける「とらわれ」を手放す

これは、皆さん頭では分かっていることだとは思いますが、あらためて。何よりもまず大切なことは、「良いママ」でいることにとらわれないことです。

良いママを目指そうとすると、自分の「良くない」にフォーカスしてしまいます。そうすると不思議なことに、自分の「良くない」部分に意識がフォーカスしちゃうんです。だから常に、理想や世間と比べて「できていない」「よくない」ことばかりを見て、自分にダメ出しをしてしまう。だから、しんどい。

まずは、自分が勝手に作り上げた「良いママ」にとらわれるのをやめること。ここがまず第一ステップです。

２、今の状態を客観的に見る

良いママにとらわれるのをやめると決めたら、その次にすることは、今の自分を客観的にみつめてみること。他の誰とも比べるのではなく、今自分ができてること、やっていることをしっかり見る。今の状態を客観的、もしくは俯瞰的にみることは、とっても大切なことです。できないという人は、ここをまず頑張ってみる。

どうしてこの作業が必要なのかというと、客観的に見つめることができれば、今足りないところも冷静に見ることができるからです。もっとできるな、まだここはやれるな、と思うところが見つかれば、そこに向かって努力することができる。この作業ができないと、とにかく闇雲に「良いママ」を目指してむやみやたらに頑張って、余計なしんどさをしょいこんでしまいます。

客観的に見つめることで、今必要なことはやれている、と思えることもあります。その場合はそのまます次のステップです。

３、自分が今できることの「ベスト」を尽くす

ベストを尽くすって、人が成長するための大事なポイントでもあると思うんです。それがどうしてしんどくなるかといえば、できもしない理想に対してベストを尽くそうとしていたり、やっていることに目を向けずに、できない自分を否定し続けたりするから。

そうではなく、今ある環境、今できることの中で、最大限頑張れることを頑張る。それを繰り返すことで、人は成長していくことができます。

ここで、「他のママなら、もっとうまくやれたのではないか」という不安が出てくる方は、自分への信頼が足りていない人です。もしくは、ありもしない理想を追求しすぎて、自分の努力を正当に評価できていない人。

自分への信頼が足りていない人は、とにかくそれを高めるのが先。自分の努力を正当に評価できていない人は、過去に戻って、ステップ２の、「客観的にみる」方法で、過去の自分を客観的に見てください。他の人はもっとできたかもしれないけれど、その時自分は、自分にできるベストを尽くしたのか。できていなかったと思うならば、これから改善して、努力すればいいだけの話です。

このステップを繰り返し積み上げていくと、ある時を境に、「あの時は、あの時の自分にできるベストを尽くしたな」って思う瞬間がやってきます。そうしたら、「他のママはもっとうまくやれたかも」の呪縛にたいして、「でも、自分なりにできることはやってきたじゃないか」と、言い切ることができるんです。

そんなことやってこなかったという人は、今からやりましょう。やらなければ今までのままだけど、やると、やったぶんだけ、そう思える未来が必ず来ます。

今までがむしゃらに頑張ってきた人も、「客観的に見て、できることをやる」と決めていくと、自分が積み上げてきたことが、しっかりと実感できるようになるはずです。

所詮人間は、与えられた環境で、与えられた能力を使って、生きていくしかない。それが、「今できることのベストを尽くす」ということ。

ただね、結局それって、不安と一緒に生きていくことでもあります。本当にできているのか、もっとできるんじゃないかという不安が、ふとした拍子に襲ってくる。でもね、その不安もあなたの大事な感情だから。不安という気持ちとも上手にお付き合いしながら生きていくしかないと思います。

毎日がすっきりと晴れ渡った、青空のような心で過ごすことができれば、それはとても素晴らしく、ラクなことでしょう。でも、それは現状に満足することだから、それ以上の成長ってないんです。

もがきながら、苦しみながら、不安に寄り添いながら、今できることを精一杯やる。もしかしたら、「今のベスト」が「ベター」程度のことだってあるかもしれない。それでもいい。それこそが、「今ここを生きる」ことでもあるし、人間が成長する大事な源であると思います。

もちろん、そんなすっきりと綺麗な青空のような心で日々を過ごしていけるなら、それは素敵なことです。それを目指すことも自由だし、素晴らしいと思います。

でも私は、そんな桃源郷のような心を目指すよりも、今泥まみれになりながら、必死で生きていく人間の姿を、何より尊く美しいと思う。だから私も、「今、自分ができるベストを尽くしているか」を問いかけながら、不安になりながら、人間であることの葛藤を味わいながら、生きていきたいなと思います。

最後にもう一度まとめます。ベストを尽くそうとしてしんどくなっている方へ。

１、「良いママ」であり続ける「とらわれ」を手放す

２、今の状態を客観的に見る