一見どれも同じに見える「もやし」でも、実は種類によって食物繊維の量が大きく異なることを解説した内容です。

栄養士の林俐岑氏は、「白くて水分が多い野菜だから繊維も似たようなもの」と思われがちな豆もやし類について比較し、最も多いものと少ないものでは約4倍もの差があると紹介しています。
もやしの種類別食物繊維比較
食物繊維の王者は「黒豆もやし」です。

生100gあたり4.9gもの食物繊維を含み、ブロッコリーやサツマイモの葉をも上回る高水準です。

黒豆由来のアントシアニンや植物性たんぱく質も摂取でき、栄養価の高さでは“もやし界の優等生”といえる存在です。

次に多いのが「大豆もやし」で、100gあたり2.5gの食物繊維を含みます。

空心菜やキャベツよりも繊維量が多く、歯ごたえのある大きな豆部分が豊富な食物繊維の供給源になっています。

血糖値の急上昇を抑えたい人や、筋肉づくり・ダイエットを意識する人に向いているとされています。

一方、最も一般的な「緑豆もやし」は100gあたり1.4gです。繊維量は黒豆もやしの3分の1以下ですが、94%以上が水分で低カロリーという長所があります。

シャキシャキとした食感とさっぱりした甘みが特徴で、少ないカロリーで満腹感を得たいときには優秀な食材です。

では、なぜ同じもやしなのにここまで差が生じるのでしょうか。

栄養士によると、その理由は「頭についている豆の部分」にあります。

黒豆や大豆は元々が高たんぱく・高食物繊維の豆類であり、発芽後も豆部分ごと食べるため繊維を豊富に摂取できます。

これに対し緑豆もやしは成長過程で豆殻が外れ、主に白い茎の部分を食べるため、食物繊維の密度が低くなるのです。

記事では、食物繊維の少ない野菜料理を手軽に強化する方法として、キャベツ炒めなどに黒豆もやしや大豆もやしを加えることを推奨しています。

キノコ類と組み合わせればさらに食物繊維を増やせるため、腸の働きを活発にし、血糖値の上昇を緩やかにする効果も期待できるといいます。

つまり、「もやしは安い脇役の野菜」というイメージがありますが、実際には種類によって栄養価が大きく異なります。節約食材と思われがちなもやしですが、黒豆もやしや大豆もやしを選べば、野菜不足や食物繊維不足を補う強い味方になります。一方で緑豆もやしは低カロリーと食感の良さが魅力で、それぞれに長所があるため、目的に応じて使い分けるのが賢い選択だといえるでしょう。特に腸活や血糖管理を意識するなら、「今日はどのもやしを買うか」も意外と重要なポイントになりそうです。