「体にいい」は飲み方次第? 緑豆スープを水代わりに飲んで脳出血…医師が注意喚起

暑い夏、中国では緑豆(りょくとう)スープが定番の暑気払いです。

日本で言えば麦茶のような存在ですが、「体にいいから」と飲み過ぎたことで、思わぬ事故が報告されました。
緑豆スープと生豆
「健康に良い」が裏目に

中国・福建省で、高血圧の女性が毎日約1.5リットルの緑豆スープを3日間飲み続けたところ、突然の激しい頭痛と嘔吐の後、意識を失いました。

診断は脳出血。

この女性は普段から降圧薬を服用しており、血圧は安定していました。

しかし、「緑豆は解毒作用があり、夏バテにも良い」と聞き、飲み水代わりに大量摂取していたのです。

なぜ薬の効きが悪くなるの?

医師によると、緑豆には次のような作用があると考えられています。

緑豆に含まれる特殊なタンパク質が、一部の薬と結び付き、薬の吸収を妨げる可能性がある。
利尿作用により、薬が体外へ排出されやすくなる可能性がある。

その結果、降圧薬の効果が弱まり、血圧が急上昇して脳出血につながった可能性があると説明されています。

まるで薬に向かって「今日はお休みでいいですよ」と言ってしまったようなもの……もちろん、薬はそんな気遣いは喜びません。

飲んではいけないわけではない

医師は「緑豆スープを禁止する必要はない」としています。

ポイントは飲むタイミングです。

服薬している人は、

薬を飲んでから少なくとも2時間は空ける
1日の目安は200mL程度まで

が勧められています。

特に注意したいのは、

降圧薬
糖尿病薬
脂質異常症治療薬
抗凝固薬
睡眠薬
一部の漢方薬(高麗人参・黄耆・桂皮・附子など)

を服用している人です。

「体にいい」も飲み過ぎれば逆効果

緑豆スープには暑気払いの効果が期待されますが、水代わりに飲むのはおすすめできません。

飲み過ぎると、

体を冷やし過ぎて胃腸の調子を崩す
甘く味付けした場合は糖分の摂り過ぎ
水分補給効率は意外と白湯や水より劣ることもある

といった問題があります。

上手な付き合い方
1日1~2杯程度を目安に楽しむ
砂糖は控えめ
冷やし過ぎず常温がおすすめ
水分補給の基本は、やはり水や麦茶
ひとこと

「天然だから安全」「体にいいものは多いほどいい」。

そんな思い込みは、時として薬より強敵になることがあります。

緑豆スープは夏の頼もしい味方ですが、主役はあくまで水分補給、緑豆スープは"助演俳優"くらいがちょうどいい──そんな距離感が健康への近道かもしれません。