先日、紹興酒の事を書いたら、ある方から中国には白酒(ばいちゅう)もあるぞ!とコメントを頂いた。

 

その方、どうも酒豪らしい。

 

日本の白酒(しろざけ)なら良いが、中国の白酒(ばいちゅう)は超が付くほど苦手。

 

最初は刺激の有る匂いで“わ!”となるが、慣れると醤香・清香・濃香と3種ある香りが素敵に感じられる。

 

が、ここからが問題。

 

ウィスキーとか焼酎・ウォッカと同じ蒸留酒、それを薄めずに飲む。

 

普通の白酒はアルコール度数が50前後あるので、喉が焼けそうになる。

 

大体、小さなグラスで「乾杯」!(中国の乾杯は必ず飲み干すルール、「干杯」なのだ)

 

宴席になるとこの応酬で出席者全員と乾杯することも多い、ホームの中国人、数が多いのでアウェイが必ず先に沈没する。

 

 

ある時、営業の方と青島へ商談に。

 

相手方の責任者、中国は東北の出身。

 

厳冬を乗り切るため3歳から強い酒を飲んで育った。

 

(2006年に法律が出来る前は、中国では飲酒年齢制限が無かったのです。)

 

そこで出たのが同じ白酒でも70度超。

50度で喉が焼けるのだが、この度数だと口の中に激痛が走る。

 

メインの魚料理で、尾っぽが自分の方向を向いているからと東北出身者は一気飲み。

 

頭は貴方の方向だから3杯飲め!と良くわからない理由を付け、酒を進めてくる。

 

今日で人生が終わるかもしれないと、足が震えた・・その時、救世主が。

 

同席した営業が、自分のホテルキーを私に手渡しし、その杯をグイと飲み始めた。

 

流石営業、ガッツもある。

 

私は心から感謝し、責任を持って潰れてしまった彼をベッドに寝かしつけた。

 

次の日の朝食にはお粥を彼の席に運んだが、食べられる状態には無かった・・・。

 

その後、私は成長した。

 

強くなったわけではなく、真面に勝負しないようにした。

 

白酒なら水を、ワインならばブドウジュースを片言の中国語でレストランなどの給仕さんに事前準備してもらった。

 

タイミングがズレれば、相手方に失礼にあたるので難しい。

 

でも給仕さんも心得たもので、タイミングよくお代わりを持ってきてくれた。

 

中国でも酒を飲まない世代が増え、乾杯時には「随意」と言えばよい時代にはなってきている。

 

今日の富士山、こんな感じで魅力的です!