最近ハマってる見えない世界の本

沖縄の恩納村にある「おんなの駅」へ行ったとき、

ふと気になって手にした本がある。

「琉球怪談」特集。

わたしはとにかく幽霊とかが

怖くてたまらない。笑

まだ幽霊を見たことはないんだけど（多分）

なんとなくおどろおどろしい感じが苦手で、

子どもの頃は、夜トイレに行くのも嫌だったし、

壱岐の祖母の家はその頃トイレが外にあったから

本当に嫌で嫌でたまらなくて、

夜も安心して寝た記憶がないほど。

それは、祖母の家の前がお寺だし

反対側の家の前の畑の先にはお墓があって

幽霊見たことないんだけど（多分）

子どもの頃からいつも気持ち悪くて落ち着かなかった。

そんなわたしが手にした怪談集の本。

わたしが子どもの頃、

夏休みになると

「あなたの知らない世界」という

心霊体験をドラマ化したものがテレビ放送

されてたけど、

夜、シャンプーするのが怖くなるから

見るのは嫌だったんだけど、

どうしても見ちゃうんだよね笑

そんなあの世とこの世の境目のこと

実は好きなんかな。

この本、前にもどこかで見かけていて、

（どこだっただろう？）

今回、恩納村で再び出会い即購入を決めた。

（本が「読んで。」って主張してた気がする）

購入しようと思った決めては

「沖縄のことをもっと知りたかった」から。

この本の表紙に書いてある

「闇と癒しの百物語」という言葉に

おどろおどろしい幽霊だけじゃなく、

妖精や小人のような、目には見えないけど

神聖なものがまだ沖縄には普通に居るんじゃないかって思ったから。

それが居るなら、知って

居ることを感じてみたい！見てみたい！と思った。

沖縄に行くと、普段よりも「目には見えない」ことを感じやすい。

娘の家の前には、一軒だけ

昔の沖縄の家を再現したようなところがあるんだけど

そこは「何か、見えないものが居るな」って感じている。

娘の家の近くにあった大好きな鳳凰木も、最近切られてしまって悲しい思いをしているのだけど、それ自体にも何かを感じていて、

沖縄で出会う動植物には、本当に神聖さを感じさせられてる。

そんな世界を、この本を通して感じてみたかったんだ。

おどろおどろしい幽霊系は最初怖くて飛ばして読んでたんだけど、笑笑

著者の小原猛さんの言葉で、見方が変わった。

「〝怪〟とは恐ろしいもの、と定義することは簡単です。だが本書を読んでくださった方ならわかっていただけると思いますが、〝怪〟の中には恐ろしいだけではなく、心に響く素敵な話しも沢山混じっています。〝怪〟とはすなわち、定義できないこと、理解を超えたところから生まれる、人間の恐怖という感情に基づいた、一種の自己防衛本能の現れでもあります。理解できないことを〝怪〟のせいにしたり、妖怪のせいにしたりする。そしてそこには、人間であるからゆえの理由というものが、必ず存在するのです。

つまり、つきつめれば、〝怪〟とは人間の感情そのものだということです。つまり〝怪〟の話しの中には、人間に関するすべてが詰まっているのです。」

わたしはこの文章を読んだときに、

自分から出てくる〝恐怖〟をしっかりキャッチできたような気がした。

わたしは、暗闇から感じる「悲しみ、怒り、憎しみ、」というおどろおどろしい感情を感じたくなかったんだと思った。

それは、わたしの中にも存在するもの。

この本を手にしたことで、

人の心の闇にある悲しみを直視することができた。

もちろん、触れたくないほどの感情を感じるものもあるけど、闇にしか気づかず立ち止まってしまって入るものに、光があることも知って欲しい。という気持ちにもなった。

（そっとしておいた方がいいものもある）

この本を手にしたことで

わたしが闇雲に感じた恐怖心は

自分へ向ける安定した眼差しに変化したような気がする。