シューベルト――約束の地へ vol.2公演に向けて | 住友生命いずみホールのブログ

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先週金曜日に開催したシューベルト――約束の地へVol.1公演では、神尾真由子with Friendsの5名が深奥な音楽を柔らかな響きで披露しました。

続く当シリーズVol.2公演では、ミサ曲第5番未完成交響曲を取り上げます。

名匠・鈴木雅明が率いるバッハ・コレギウム・ジャパンの登場です。

 

©Marco Borggreve

 

Vol.2公演について、当シリーズの企画・監修を担当する堀朋平音楽アドバイザーが、以下のようにご紹介しています。

(8/4 シューベルト--約束の地へVol.1プログラムより転載)

 

 最後のクインテットに溢れてくる聖性の響き、いかがだったでしょうか? 「約束の地」にむかう遠大な道のりは、まさに広い意味での“宗教性”を考えてこそ、腑に落ちてくると思います。

来月の「Vol.2」では、なんとあのバッハ・コレギウム・ジャパン(BCJ)が、シューベルトの宗教音楽に真正面から挑みます。バッハとも、ベートーヴェンとも違って、心からあふれてくる“祈り”の音楽に期待がふくらみます。

 ところが、彼らが届けてくれるのは、そんな期待の地平におさまらない難曲。ミサ曲第5番は、シューベルトがそれまで親しんできた市井(しせい)の教会ではなく、宮廷のエキスパート奏者たちの手で鳴り響くことを願って、7年もの歳月をかけて練り上げ、自身が「芸術における至高のもの」に数え入れた畢生の作。このジャンルではきわめて異例の「変イ長調」をとり、最後のミサ曲となった「第6番」をも大きく超える法外な難曲。それを支えるべく、当ホール自慢のパイプ・オルガンが響きわたります。

 この宗教性の輝きをいっそう際立たせてくれるのが、前半の《未完成交響曲》。低弦と管楽器をとどろかせて闇を見すえつつ光を求める、魂のドラマです。この作曲家にとって救済とは、神なるものとは何だったのか? その途方もない広がりを、私たちは全身で体感することになるでしょう。  

 堀 朋平(住友生命いずみホール音楽アドバイザー)

 

©樋川智昭

 

公演当日には、鈴木雅明マエストロと堀アドバイザーによるプレトークも実施いたします。

日本を代表するBCJが初めて挑むシューベルトの音楽。

ご期待くださいニコニコ

 

 

シューベルト--約束の地へVol.2 「いま、超越へ--」

【日時】2023年9月16日(土)16時開演

    ※15:30より鈴木雅明と堀朋平によるプレトーク実施。

【出演】鈴木雅明(指揮)、バッハ・コレギウム・ジャパン

     安川みく(ソプラノ)、清水華澄(アルト)

     鈴木 准(テノール)、大西宇宙(バス)

【曲目】シューベルト:交響曲 第7番 ロ短調 D759《未完成》

             ミサ曲 第5番 変イ長調 D678

音符公演詳細は、こちら音符

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