モーツァルトを旅する3年間。いよいよ出発! | 住友生命いずみホールのブログ

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私たちいずみホールが満を持してお贈りする新シリーズ「モーツァルト~未来へ飛翔する精神」がいよいよスタートします。

このシリーズは1776年20歳になったモーツァルトが、35年間の短い生涯を終えるまでの15年間にスポットをあて、天才の軌跡を作品を通して辿っていく、3年間にわたる大きなシリーズです。

最初の年は《2013/克服 ザルルブルク[1776-1781]》というタイトルのもとに5公演を企画しました。この時代、モーツァルトは故郷であるザルツブルクでの宮廷楽師長を辞し、まずミュンヘンに向かいますが職を得ることは出来ませんでした。次の土地に選んだのが当時の音楽の最先端を担っていたマンハイム(宮廷都市として隆盛期を迎えていた)でした。ここで優れた芸術家たちの影響を多大に受けました。ですが結局ここでも職を得ることが叶わず、パリに向かいます。パリにおいても様々な就職活動を行うのですが、なかなか良い職を得ることが叶いません。そこに、同行していた母親が病を得て死ぬという、彼にとってとてつもない不幸な出来事が重なります。結局失意のうちにザルツブルクへ戻ることになったのです。
この約1年にわたる大旅行において、モーツァルトは母親の死や失恋といった悲しみを多く体験する一方で、今までに接することが無かった新しい音楽・芸術体験をし、成熟期に向けての糧を得た時代でもありました。

シリーズのスタートとなる最初の公演は<溢れ出る管弦楽の力>と題して、広上淳一率いる京都市交響楽団が登場します。取り上げる2つの作品は、《ヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲》と《ポストホルン・セレナード》です。両作品ともパリで流行していた協奏的演奏形式を取り入れ、マンハイムで得た作風を駆使し、かつ伝統的書法の上に書くという、まさにこの時代の最高傑作と言える作品です。

さあ、みなさんモーツァルトを旅するコンサートにご一緒しませんか?

企画担当 $いずみホールのブログ でした。

<公演情報>
モーツァルト~未来へ飛翔する精神 克服/ザルツブルク[1776-1781]
Vol.1 溢れ出る管弦楽の力

●日時   2013年10月31日(木)19:00開演
●演奏曲目
  モーツァルト:協奏交響曲 変ホ長調 K.364
           セレナード 第9番 ニ長調 K.320≪ポストホルン≫
●料金  一般=¥5,000 学生=¥2,500
     いずみホールフレンズ会員=¥4,500
●お問合わせ  いずみホール 06-6944-1188