7/11(土)開催、いずみシンフォニエッタ大阪第56回定期演奏会の記者懇談会を常任指揮者の飯森範親さんと、チェロのソロを務める新倉瞳さんをお迎えして行いました![]()
演奏するプログラムの魅力、新倉さんがソロを務めるアザラシヴィリ:チェロ協奏曲の魅力について伺いました🎤
飯森:新倉さんとアザラシヴィリのチェロ協奏曲を演奏したいという話が、今回のプログラムの出発点です。この曲をもとに、組み立てていきました。
1曲目はリゲティ:「100台のメトロノームのための交響詩」。一斉にメトロノームが動き出しますが、テンポがそれぞれ違うので、早く終わるメトロノームもあれば、一番最後まで1つだけ残るメトロノームもあります。メトロノームが動き出す前の静寂と、最後のメトロノームが止まった後の静寂がたまらない作品。ぜひ住友生命いずみホールで体験してください。
演出も考えていますので、当日のお楽しみです。
そして、2曲目は、エトヴェシュ:「リゲティ牧歌」。エトヴェシュはリゲティと同じハンガリーを代表する作曲家で、リゲティより20歳ほど年下ですが、お互いに実力を認め、尊敬しあう間柄だったようです。
「リゲティ牧歌」は、リゲティを偲び、作られた曲です。曲の途中でメトロノームが出てきて、1曲目に演奏する「100台のメトロノームのための交響詩」の回想があります。個性がとても強い作品で、この曲には作曲家が表現したい、ということを強く感じます。
そしてワーグナー「ジークフリート牧歌」。エトヴェシュの作品の後に演奏することで、19世紀と20世紀の「牧歌」というイメージを対比した、音楽史の変遷みたいなものをお感じいただけるのではないでしょうか。
後半の最初はアザラシヴィリ「チェロ協奏曲」。人間の声のようなメロディと静かな叙情性、内面の感性、常に誰かに語りかけるようなイメージ。自分の過去を回想するようなシーンなどをこの曲には感じます。ジョージアの民謡的なメロディや、郷愁を思い起こさせるような和音、映画音楽のような叙情性もある作品です。
最後の曲がグバイドゥーリナ「音楽の玩具箱」。グバイドゥーリナは1931年に生まれた女性作曲家で、2025年にお亡くなりになりました。エトヴェシュ、アザラシヴィリと同世代を生きた作曲家です。かつてのタタール自治共和国(現在のタタールスタン共和国)の出身で、ロシア正教や、神秘思想、東洋哲学を背景にした極めて精神性の高い作品を残した方です。当団名誉音楽監督の西村 朗さんも、東洋哲学に影響を受けた作品をたくさん書かれていて、グバイドゥーリナとの共通点を感じます。
「音楽の玩具箱」は原曲はピアノの作品です。1曲がそれぞれ1分半とか2分の短い曲で、12曲からなる作品です。すごく不思議な雰囲気の曲、ちょっと怖い感じの曲、すごくユーモラスな、機械仕掛けの人形が動き出す様子とか。メルヘンの世界を醸し出した、ネジ巻きのおもちゃが動き出して、止まるという作品もありますが、これは1曲目のメトロノームの作品の世界と繋がっていますね。
新倉:私は民族音楽や、伝承音楽をライフワークとして取り組んでいます。その中の一つ、アザラシヴィリの生まれたジョージアという国に、非常に興味を持っています。
アザラシヴィリが亡くなって1周忌のタイミングでジョージアで開催された「ジャパン・ウィーク」というコンサートの中で、ジョージア室内合奏団とアザラシヴィリのチェロ協奏曲を演奏させていただく機会をいただきました。その際にジョージアに滞在して、食べ物や、街の雰囲気、住んでいる方のキャラクター、そして彼らが持つアザラシヴィリへの思いなど、たくさんインスピレーションを受けました。今回演奏をする機会をいただき本当にありがたく思います。
旧ソビエトの大作曲家のショスタコーヴィチはアザラシヴィリの音楽を絶賛されていました。このチェロ協奏曲にも、ショスタコーヴィチの影響があるように感じます。
アザラシヴィリのお嬢様にお会いして話を伺ったことがありました。その際に、この曲にはアザラシヴィリの亡くなった父親への追悼の気持ちが込められている、という話を伺いました。この曲には、ジョージアが旧ソビエト領であった際の時代背景、父親への追悼の想い、そしてその苦しみから昇華されるような美しいシーンもあります。
アザラシヴィリの代表曲というと「無言歌」です。この作品を前日、7月10日に開催しますスペシャル・イベントで、チェロ四重奏のバージョンでお届けします。私がジョージアで体験してきたことなど、アザラシヴィリをより身近に感じていただけるようなお話を挟んだイベントをさせていただきます。
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今回も、ここでしか聴くことができない作品ばかり!是非ご期待ください。
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前日7/10(土)のスペシャル・イベント、並びに7/11(日)の公演の詳細、チケットのお求め方法は下記よりご覧ください。
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いずみシンフォニエッタ大阪 第56回定期演奏会&スペシャル・イベント












