判決の主文で
裁判官が
被告人に対し

「あなたには
色々言いたいこと
があります。
その中で、
ただ一つ、
今言うとすれば、
悠馬さんの母親が陳情した
心情をあなたには
忘れて欲しくありません」と
おっしゃって下さいました

そして、裁判官は

「心情陳情書の中の、
悠馬さんが
"罪を憎んで人を恨まず"
という生き方をしていた事を、
あなたは理解して
更生の道を
歩んでいかなければなりません。

自分がイジメを受けても
相手を許し、
真面目に生き、
装備も法規も守り、
職場では
指名されるほどに
お客様から信頼され。
その悠馬さんの命を
あなたは
あなたの過失で
奪いました。

遺族への謝罪もせず、

家裁の審判に
無断欠席や遅刻をし、
鑑別所に送還された事。

保険会社から支払われる
損害賠償で
罪を償ったと思わずに。

あなたの生い立ち、
成人間際だった年齢、
その事をかんがみても、
あなたに情状酌量の余地は
刑の執行猶予に
五年が相当という
判断をしました。 

この意味を
あなたは分かる努力を
してください」
とおっしゃって下さいました。

裁判官が入廷された時
被告人を見た裁判官は
怒りのオーラに
包まれている

そう見えました

夫にも親友にも
そう見えたそうです。

傍聴席で
夫と親友は
「まさか執行猶予1年は
やめて欲しいよね。
せめて執行猶予2年は
お願いしたいよね」と
言っていたそうです。

それが、
まさかの5年

5年の間に
小さな罪を犯したら
即、実刑


5年何も犯さないって事は
この被告人には
難しい事だと思いますよと
検事さんは
おっしゃっていました


検事さんは
「裁判官は
司法のルールの中で

大変、葛藤されて
今回の判決を
出したと思います

司法の人間も
正義と法の中で
闘っているのです

今回の判決は
十分に悠馬さんに
寄り添った内容だと
思います」
とおっしゃって
下さいました

判決後の控え室で
初めて教えて下さった事が
ありました

被告人が
無職で

保護者である
祖父宅にも
定住していないので

もしかして
首都圏などに
行き
就職する事も
あり得ると
検事さんは
考えたそうです

起訴するには
被告人が
その県に居る事実が
必要だそうです

そこで検事さんは
被告人を地検に呼び出し
自分の検事室に座らせ

その場で
起訴をしたそうです

更に
自分が担当して直ぐに
起訴するまでは
仕事をしないようにと
被告人に
伝えたそうです

検事さんは
自分が必ず起訴して
この被告人に
罪を与え
更生もさせていこうと
決めていたそうです

他県で裁かれないよう
尽力してくれたのです

それを聞いて
私達は
泣き崩れました


感謝のしようがありません

「刑事裁判は
これで終わりです

しかし
私と国選弁護士とで
被告人が罪を償い、
更生の道を歩いていけるよう
これからも
出来る限りの事をします

それが司法の人間の
正義ですから」

とおっしゃって下さいました


なんだか
私には

ドラマ99.9の
松潤演じる
深山大翔に
そして
地検に
飛ばされてしまった
検事役の青木崇高さんに
見えてしまいました
(検事さんの名前も
 松本さんでした)


松本検事さんは
正式には副検事です

副検事は
全国の異動がなく
隣県のみの
異動だそうです

事務官として
地検に入り
その後、
試験を受けられたそうです

検事にならない理由を
教えて下さいました

「我が家は子どもが沢山で、
その内に双子もいます
家内だけで育児は、、と思い
僕は副検事で良いと思い
現在に至ります」

正義と子どもを思う人

教員免許もお持ちの検事さん

夫が
管理職を降任して
現在、
教諭だと話すと

「素晴らしい!
教師や検事の代わりはいても、
父親の代わりはいませんからね」と
言って下さったそうです。

夫は
「悠馬は、すごいな。
ちゃんと全てを導いている。
その悠馬の意志を伝えた
君の勇気が
今日の判決を導いたんだよ」と
昨夜、
寝る前に私に言ってくれました

罪を憎んで人を恨まず
を陳情した事を
一瞬、後悔した
黒い私も実はいました

でも、
悠馬は
そういう子だから

悠馬なら
どう陳情するか?

悠馬の生き方に
誠実にして
良かった


チビが検事を目指したいと
検事さんに伝えると
「お兄さんのような人を
作りたくないという
思いがある人が
司法に加わって欲しい。
是非お待ちしていますと
伝えてください」と
おっしゃって下さいました




どんな判決が出ても
悠馬は戻りません

この判決までの日々

自暴自棄にも
なりそうでした

憂鬱でした



判決後
私は
自分がどうなってしまうか
正直、
怖くて仕方ありませんでした


でも今

私は清々しい気持ちです
まさに

晴天をつけ

今日のこの
晴天に
顔を上げて
大空を
見ることが出来ました

悠馬
私を母親にしてくれて
ありがとう
沢山言えました


今朝は
沢山泣きました


悠馬の遺影を
撫でながら
沢山泣きました

こらからも
沢山泣くでしょう


逢えない

触れられないことに

嘆いて落ちる日も
沢山あると思います

でも

私は

悠馬の意志を繋ぎ

悠馬のことを尊重して

命ある限り

生きてみたいです


今、昨日一緒だった親友から

安達太良山SAで私達が買った

桃🍑の大箱を隣の方が

膝にのせてるよって

こっそり写メ

大箱は重くて

小さな箱に泣く泣く諦めた

私達の代わりに悠馬が

見せてくれたね!

安達太良山SAの桃🍑箱

車内で隣にって

あり得ないよね☺️

今日は親友の誕生日

悠馬!ありがとう





これから
私の歩む道が
見えてきました

全ての事に
ありがとう

愛 感謝

原田 悠馬 母  
斉藤 泉