私は

兄ちゃんが
小さな頃に離婚して

女手一つで育て。

兄ちゃんが中学生になる
少し前に再婚して

そしてチビが生まれた。


兄ちゃんの
小学生最後の
運動会の日に
チビは生まれた


俺も出産に立ち会う!と
言っていたけれど

応援団だった
兄ちゃんは

応援団として
責任があるから
立ち会いは出来ない。
だから母さん
よろしくお願いします
と言って

運動会を
全力でやった。

優勝したね。


その運動会の
お昼に
チビは生まれた。

誕生を知り、
兄ちゃんは
グランド中を走り

来ている人に
「やったー!
 俺に弟が生まれました」と

興奮して伝えたんだよね。


小さな町で、
母さんは、
おめでとうを
沢山の人から
退院してから
言ってもらえたよ。



チビが3カ月になるまで
私たち頑張ったね。



君は


父さんが出来て、

弟も出来て


これで母さん、
家族団らん出来るねって

喜んで。



でも、、、


転勤で
住みなれた町から
引っ越ししてから


毎日怖くて、

部屋から出られなくて


帰って来ると思うと
心臓がバクバクして、

私は心療内科に行って


そして
チビが3カ月になった
秋の夜


夜勤で居ない
あの嵐の夜


チビを抱っこして
三人で脱出したね。





そして


三人で
暮らし始めた時

「父さん居ない方が
 家族団らんだね。
 楽しいねご飯」


って笑って

君は言ったね。

私が飛び出せたのは
君のおかげ



私が
途方にくれていた時に

ヘッドホンで
聴かせてくれたね

この曲



君が涙のときには
僕はポプラの枝になる

孤独な人に
つけこむようなことは
言えなくて

君を泣かせた
あいつの正体を
僕は知ってた

ひきとめた僕を
君は振り払った

遠い夜



君の心がわかる、と
たやすく誓える男に

なぜ女は
ついてゆくのだろう

そして
泣くのだろう

君がすさんだ瞳で
強がるのが

とても痛い


憎むことで
いつまでも
あいつに
縛られないで


ここにいるよ
愛はまだ
ここにいるよ

うつむかないで

空と君とのあいだには、、、


僕の母さんが
あなただから
僕とチビは
生きてこれたよ
と、
君は言ったね。


なんてステキな子を
神様から
お預かり出来たのだろう

君も
苦しみぬいていたのに


天使だね

君は生まれる前から

生まれてからも

今も


命の長さ

命の終わり方に

優劣は無い

尊さの違いなんて
無い

あるのは


愛おしい命

ということ


命について
どうこう
言える事なんて
無い


命は全て尊い


全ての命が
輝くように✨