7月23日(火)~昨日25日(木)まで、三木市議会の民生産業常任委員会で東北(秋田、岩手)へ行政視察に行ってまいりましたのでご報告いたします。

視察日程、項目は以下のとおりとなります。
<7月23日>
①秋田県大仙市 農業振興センターの取組
<7月24日>
②秋田県仙北市 デマンド型乗り合いタクシー
③秋田県横手市 横手デマンド交通
<7月25日>
④岩手県紫波町 オガールプロジェクト

<①秋田県大仙市 農業振興センターの取組>
最初の大仙市では、農業施策の中でも、特に、新規就農者支援に力を入れていました。
大仙市は866㎢の広大な市域の4分の1を田畑が占めるという、農業が基幹産業の田園都市で、三木市に比べると、一枚当たりの田んぼの大きさも全然違うところがあります。

農業の現状としては、米(主に秋田こまち)が81%を占め、米に依存している状況がありますが、枝豆、トマト、アスパラガスなどの転作田を利用した作物も、法人による運営も含めて増加傾向にあります。
 
しかしながら、人口減少や農家の高齢化が進んでおり、新規就農者を増やす取組が求められていることから、市内に2か所の新規就農者の研修施設を運営し、水稲以外の作物の栽培の研修を行っています。

2か所合計で耕地面積は258a、鉄骨のハウスが2棟、パイプハウスが12棟となります。

研修生の定員は13名で、最長で2年間の研修を受けることができます。

月7万5千円の研修奨励金を支給(年間90万円)しており、研修生は積雪が厳しい冬季は除雪などのアルバイトをして生計を立てているということです。(研修センターは冬でも稼働していますが、冬季の農業はハウスの燃料費などで中々厳しいということでした。)
 
農業を一から始めるのは、農業用機械が高くて、数百万円以上の大きな初期投資がかかる中で、農家で食っていくのは非常に大変です。
そんな中で、農業をお金をもらって、専門的な研修を受けることができるというのは、新規就農者にとって非常に恵まれた環境だと思います。
元々農地を持っていない(後継者ではない)研修生も多数ではないもののいるということで、例えば、今まで農業に馴染みは無いが、都会から里帰りして農家をしたいという人など、UIJターンにも効果のある取り組みと感じました。
(ただし、農地を持っていない研修生の就農支援は課題であるということでありました。)
 
三木市でも農業の持続可能性を担保するため、新規就農への取組を更に進めるべきと感じました。
都市近郊の田園都市である三木市として、農村地域のUIJターンも考えていくべきだとも感じました。