昨日、三木市議会9月定例会が閉会しました。
提出議案の主なものは災害対策等の補正予算13億7322万円などの議案でしたが、全ての議案が可決されました。
補正予算が大きな金額となっていますが、それだけ7月豪雨で大きな被害を受けたことがわかると思います。
ここでは、本会議での私の質問と市の答弁をお知らせします。
若者の雇用を生むために市街化調整区域の規制を緩和すべきとの質問には、兵庫県の特別指定区域制度の更なる活用今後更に地元との協議を進めるという答弁がありました。
今回、私が力を特に入れた質問は学力の充実についてでした。
全国学力・学習状況調査の三木市の結果では、例年、小学生が全国平均をやや下回る、中学生が全国平均をやや上回る結果となっています。
三木市では、学力向上に向け、「確かな学力向上事業」などの取り組みを行っていますが、成果が上がっていません。
そこで私は大阪府茨木市の学力向上の取り組みを参考にすべきと提案しました。
大阪府茨木市では、学力の低い子を「一人も見捨てへん」というビジョンを教育委員会と現場の学校が共有し、浸透させることで学力が向上しました。
具体的には、全国学力・学習状況調査(以降、学習状況調査)を活用しています。
しかし、活用といっても、学力テストの成績を上げるための試験対策を行うということではありません。そんな付け焼き刃の学習は身に着かず意味が無いと私は思っています。
学習状況調査ではテストだけでなく、生徒の家庭・学校での生活や学習意欲などを確認する質問票があります。
茨木市は、子どもに望む4つの力(「ゆめ力」「自分力」 「つながり力」「学び力」)を定義していますが、この4つの力はそれぞれ、学習状況調査の調査項目とリンクさせ、指標として活用しています。
例えば、「ゆめ力」は将来展望を持ち、努力できる力の事ですが、
1.ものごとを最後までやりとげて、うれしかったことがありますか。
2.将来の夢や目標を持っていますか。
3.国語の授業で学習したことは、将来、社会に出たときに役に立つと思いますか。
4.算数(数学)の授業で学習したことは、将来、社会に出たときに役に立つと思いますか。
このように生徒の学習意欲や将来への希望なども数値化して、子ども達の現状を「見える化」し、それに基づいた指導をしているのです。
また、現場へ市教育委員会の理念を浸透させるために、各学校のミドルリーダーを学力向上担当者に出してもらい、学力向上担当者会議で、現場の教員に直接市教委の考え方を伝える場を設けているということです。管理職ではなく、実際に子ども達指導を行う先生が出向いてもらうことは非常に重要だと思います。
そして、最も重要な事は人的支援の予算を拡充したということです。学力低位層への支援のための補助教員の採用などです。
これは三木市では既に本年度かなり充実しました。
こういう取り組みを参考に、三木市独自の学力向上のための仕組みづくりをやってくださいと提案しました。
答弁では、
「三木市には学力向上推進検討委員会という審議会があり、そこでも学力向上の成果が上がらない中で何らかの取り組みが必要と指摘されている」ということでした。これは当然だなと思います。
その上で、「茨木市の取り組みを参考に、学力向上推進検討委員会の意見も聞いて検討を進める」という答弁でした。
また、「現状、特別教育指導補助員など人材面が充実してきている。あとは目標やビジョンの設定が重要と考えている」という答弁もありました。
現状、学力向上推進検討委員会に学力向上への具体的な腹案があるわけではないと思います。
私がかなり具体的なビジョンの設定や教育現場を巻き込んだ行動レベルの政策を提言しているんだから、参考にといわずに是非取り組んで欲しいと思います。
子ども達は少子高齢化人口減少でますます厳しい時代を生きていくことになります。
子ども達が大人になって社会を生き抜く力を養うこと、学力を向上し、将来の選択肢を広げてあげることは今後ますます重要になっていきます。
子ども達の未来にとって必要な施策として、泉雄太は今後も学力の充実の取り組みを注視してまいります。
市民の皆様も、三木市の子ども達の学力向上について、是非、泉雄太にお声をお寄せください!