昨日、統合病院の企業団議会の議員総会が開催されました。

 そこで説明された医療ロボットの購入等と、統合病院の決算等の状況お知らせします。

 まず、次の議会では医療支援ロボットダヴィンチを統合病院に導入する補正予算が審議されます。

 

 
ダヴィンチ

 これは泌尿器科など(保険診療対象)で使用される最先端の遠隔操作の医療ロボットです。

 ロボットで治療する事で、傷口が少ない高度な先進医療が実施でき、私も前々から導入を呼びかけ、大変期待しておりました。

 12月頃から使用できる予定という事ですので、ご期待いただければと思います。


 次に決算の状況をお知らせします。

 平成25年度北播磨総合医療センター企業団決算は7.2億円の黒字でした。
 しかしながら、これは以前お知らせした薬局用地の売却 による特別収支11億46百万円の黒字が大きくプラスに作用したためで、それを除くと、医療に関する経常収支は4億46百万円の赤字と、事業立ち上げ時の標準的な成績であったようです。

 次に、平成25年度決算の各種経営指標を見ていきます。


入院収入  3,062百万円(計画:2,882百万円)      
外来収入  1,040百万円(計画:969百万円)

1日平均入院患者数 269人(計画:289人)
1日平均外来患者数 751人(計画:750人)
入院単価       62,550円(計画:54,800円)
外来単価       11,642円(計画:10,500円)
病床利用率     81%(計画:85%)

 入院患者数が計画を下回っていますが、入院、外来ともに収入は計画を上回っています。

 これは、特に入院単価が計画を大きく上回ったからです。

 入院収入は外来収入の3倍近くあり、患者数×単価が病院の売り上げになりますので、入院患者数と入院単価は非常に重要な指標です。


 入院患者数が計画を下回った要因としては、やはり、25年度決算では、10月のオープンから3月末までという事で、立ち上げ時の10月の入院制限などで受入れ数が減った事などが挙げられます。


 では、各種指標の直近の数字の推移はどうなっているかについてお知らせします。
 4月⇒5月⇒6月⇒7月「平均」という形でお知らせします。
 

入院収入(百万円)   563 ⇒ 571 ⇒ 577 ⇒ 663594」(計画:624) 

外来収入(百万円)   202 ⇒ 206 ⇒ 211 ⇒ 215209」(計画:205
1日平均入院患者数(人) 312 ⇒ 311 ⇒ 318 ⇒ 345322」(計画:315
1日平均外来患者数(人) 801844 ⇒ 818 ⇒ 834824(計画:840
入院単価(千円)    60.0 ⇒ 59.2 ⇒ 60.4 ⇒ 61.960.4(計画:65.0

外来単価(千円)    12.0 ⇒ 12.2 ⇒ 12.2 11.612.0(計画:12.0

病床利用率(%)    93 ⇒ 92 ⇒ 8390
「90」((計画:85


 直近の実績の平均と25年度決算を比較すると、入院患者数は269人⇒322人(最大345人)外来患者数は751人⇒824人(最大844人)と、患者数が大きく増加しているのがわかります。

 特に7月の入院患者数345人に注目していただきたいと思います。これは、6月1日に、7F病棟の半分を前倒しでオープンした(350床⇒400床)事が原因です。

 6月の病床利用率は83%と前月から急落していますが、7F病床オープンに伴い余裕が出たという事です。

  入院収入の7月の水準を維持すれば、26年度の経営状況はかなり良くなるものと思います。


 病床利用率は医療スタッフの過労や医療事故を防ぐ観点から、多すぎても良くなくて、85%程度が望ましいとされています。

 病床利用率は4月には93%とほぼ満床状態となっており、6月に50床増えた事で、一旦余裕は出たましたが、7月の病床増加後にも再び90%台に増加しています。


 この状況を見ると、まだまだ入院患者の需要が見込まれ、ベッド不足が大変という状況なので、一刻も早い450床のフルオープンが待たれます。

 

 現在、医師の体制が非常に充実しているという事で(手元にデータが無いのでまたお知らせします)、医師についての先行投資ができている状況です。 


 単価が高くなる「診療報酬の7対1看護基準」を維持してフルオープンするために、看護師の確保などが急がれます。


 現在、統合病院には三木・小野の一般会計から合わせて13億円の操入金が出ておりまして、それを三木・小野で6対4で負担(三木:7.8億、小野:5.2億)するという事になります。


 

 三木市は旧市民病院に毎年10億円の操出をしても赤字という状況でした。

 統合病院は今のところ順調だと思いますが、今後とも旧三木市民病院のような経営状況にならない事が重要です。


 まずは、13億円の操入を含めて医療収益の黒字を確実に達成する。

 これが三木・小野両市民の市民病院として安定的、継続的に医療を提供するために不可欠です。

 その上で、計画どおり、一般会計の負担を13億円⇒6億円に減らして、三木・小野両市にとって、公立病院の負担を減らしていかなければならないと考えます。