遅くなりましたが、先日閉会しました6月議会についてお知らせします。


 議案は当初提案が8件、追加提案3件の計11件でした。


 条例については、国の法令等の改正に対応するための市税条例の改正(軽自動車税の増税等)、火災予防条例の改正(福知山の事故を受けて、露店に消火器準備、ある程度の規模の祭礼等に防火計画提出義務)などがあります。


 予算については、市の制度融資の追加預託金5000万円(今年から利子補給、信用保証料100%の有利な融資で利用が急増)などがあります。

 上記はいずれも可決となりました。


 追加提案について、そのうち1件は、三木市と穂積議員、元校長の裁判の和解についてでありました。


 この裁判は以前も書きましたので、内容は省略しますが、地裁で穂積議員と元校長に対して、三木市に損害賠償を支払うよう命じられ、それを受けて、三木市議会では穂積議員の辞職勧告決議案を可決しております。


 その後、控訴されましたが、この度、大阪高裁から、穂積議員と元校長が三木市に和解金を支払うという条件で、和解が提案され、この度議案となりました。


 私としては、やはり、不幸にして1人の命が失われるきっかけとなった案件ですので、和解という玉虫色の決着というよりも、裁判できっちり結論を出したほうが良いという考えで、反対し、この議案は否決となりました。
 
 その他、請願については、子ども・子育て支援制度についての請願がありました。

 請願の趣旨は、公立の幼稚園、保育園を残して欲しい、現在非公開の情報を公開して欲しいというものです。
 これについては、私が会派を代表して反対討論を打ち、賛成少数で否決となりました。
 
 請願の趣旨については、心情的には理解できる部分があり、その思いは否定するものではありません。  

 しかしながら、現在は政策形成過程であり、そこに影響を与える事は議会として好ましくないと考えたためです。 

 

 現在、三木市における子ども・子育て支援新制度の事業計画の策定にあたっては、幼稚園、保育所双方の保護者が入って、みきっ子未来応援協議会の就学前教育・保育部会において、素案を作成中であり、政策形成過程にあります。


 就学前の児童を持つ全保護者へのアンケートでは、市の方針に対して、賛成が反対を大きく上回りましたが、「わからない」という声も多くあり、問題になっています。しかし、それについては、現在出前講座等で市民の皆様の理解を得ている段階であります。


 今後のスケジュールとしては、夏に素案を作成後、秋ごろからは、市内全地域における市民説明会を経て、事業計画を確定する事になっております。


 事業計画については、市民説明会で市から具体的な素案が示され、そこでの議論を通じて、修正する事も十分に考えられます。


 現在、三木市の子ども・子育て支援新制度に関する情報は非常に錯綜しており、例えば、とある保育所が来年度から園児募集を停止するという誤った情報を基に、議会や市当局に対して、陳情書が出されるという事例もありました。


このような混乱を回避するためには、やはり、素案作成後、正確な情報を基に市民の皆様に公平に議論していただく事が大変重要だと考えます。


 そういった中で、素案策定前の政策形成過程である現状において、議会として、当請願を採択すれば、政策形成に影響を与える事は避けられないと判断いたしました。

 また、それだけではなく、議会がアンケートの結果を無視して、一方に肩入れする事は、市民の皆様に余計な不安を与え、混乱に拍車をかける事につながりかねません。


 このような重大な案件については、繰り返しになりますが、素案ができてから、全市民的な議論を経て、決定すべきではないかと思います。