今月20日に記者発表された内容で、学区再編について非常に大きな制度変更がありました。

 学区再編については以前からご説明しておりますので、今回も詳細をご説明します。

 しかしながら、私が市教委に聞いてきた内容で書きますので、より詳しいお問い合わせは市教委、県教委によろしくお願いします。


県教委では平成27年度(現在の中学1年生)から現在の16学区を5学区に統合します。 

 三木市は現在の北播学区から、加印学区、明石学区と統合した「東播磨学区」になります。

そして、第1、第2志望校を選べる複数志願選抜制度を全学区に導入する予定であります。

 今回の変更点は①複数志願選抜制度の「その他」の廃止と、それを補完する形での②「志願変更」の運用変更及び③普通科以外の高校の複数志願選抜への導入です。

 学区再編で学区が広がる中で、「その他」がある事によって、意図しない遠距離通学が発生する(例えば、「その他」を希望していた、三木の生徒が明石の学校に通うなど)点が、問題視されていました。


 現在、三木市を含む北播学区では、既に、複数志願選抜制度が導入されております。

 現在の複数志願選抜制度は、第一志望、第二志望まで志望する高校を選択(学校名を記入)でき、その他を志望するかという欄(学校名は選べず、希望するか否かをチェックする欄)があります。


 第一志望には加算点があり、北播学区の場合は5教科500点満点の試験結果に30点がプラスされます。これによって、第一志望に自分の学力にあった高校を選択している生徒が、同じ高校を第二志望で選択している生徒よりも有利になる訳です。


 「その他」については、第一、第二ともに不合格の場合は北播学区内のいずれかの普通高校に行けるかどうかという形になります。三木市の生徒が多可町の高校に合格するという事も有り得るという事です。

 

 学区再編後の複数志願選抜では「その他」を廃止するのですが、廃止によってメリット、デメリットがあります。

 

メリットは上記のとおり意図しない遠距離通学が発生しなくなるという事。

デメリットは第一、第二志望ともに不合格になった場合の受け皿が無くなるという事です。

 

 そのデメリットをカバーするために、志願変更の運用方法の変更と、普通科以外の高校への複数志願選抜の導入が検討されています。


 これらの制度変更によって、出願状況を見てから、第二志望に限って志願変更の期間内に1回だけ複数志願選抜の実施校間での志願変更ができるようになります。


 現状から入試方法がどのように変わるか、変更点について具体例を交えて以下に示します。


 現状の志願変更制度では、「普通科」⇔「普通科以外(※)」は可能となっています。

※ ここでの「普通科以外」とは三木東高校のような「総合学科」、三田祥雲館のような「単位制普通科」、小野工業のような「専門学科」等の高校を便宜的にまとめて呼んでいます。


 現状、普通科以外の高校は単独選抜ですので、試験が別です。

よって、「普通科」⇒「普通科以外」を選択する場合は、例えば、第一志望の三木高校、第二志望の三木北高校の生徒が第一、第二ともに取りやめて三木東を選択するという事になります。

それが制度変更によって、第一志望に三木、第二志望に三木東を選択できるようになります。


また、単独選抜であった普通科以外の学科が複数志願選抜に変わるので、第一、第二ともに普通科以外(例えば、第一が三木東、第二が小野工業)という選択もできるようになります。


さらに、現状では「普通科」⇔「普通科」への変更は不可能となっていますが、「普通科」⇔「普通科」への変更が可能になる事で、上記の例で言うと第二志望を三木北高校から吉川高校へ変更する事もできるようになります。


ただし、「普通科以外」の高校は推薦入試によって、全県学区となっていますが、その一定の割合は残るという方針ですので、全部が全部複数志願選抜制度になるわけではありません。


また、第一、第二ともに「普通科以外」の高校を選んだ場合は現状どおりの1教科を代替試験が可能になっています。

 

以上のような変更によって、出願状況を見て、第二志望が厳しいと判断すれば、志望校を変える事が可能になりました。


私自身、意図しない遠距離通学の弊害には対処が絶対に必要と考えていましたので、この対策については、ある程度は納得しました。


しかしながら、入試について、「普通科以外」の高校もある程度は「普通科」と同じ複数志願選抜になるという事で、普通科と変わらない特徴の無い学校になってしまうのではないかという危惧もあります。



 上記のとおり、なにぶん学区再編は非常に難しい課題です。また、市に決済権が無い事であります。


 そんな中でも、できるだけ皆様の要望をお伝えしていきたいと考えますので、今後とも、ブログ右部分のメッセージなどから、皆様のご意見をいただきますようお願い申し上げます。

 


参考(神戸新聞):http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/201212/0005615361.shtml