今回のコストコの誘致成功は、我々の会派「三木新党・市民クラブ」が昨年提案し、実現した電気料金助成もその要因の一つになりました。水をあまり使わない物流企業には水道料金よりも電気料金の方がニーズがあるだろうという我々の目論見どおりに進みました。

更に、電気料金助成のもう一つの提案理由として、関西電力の電気料金の値上げという事態も考慮しており、これも残念ながら、目論見どおりに進む可能性があります。

関西全体が電気料金の値上げで、企業立地が難しくなる中で、電気料金を補助する三木には逆にチャンスになるのではないかという質問をさせていただきました。



 

<一括質問>

 9月に三木市のひょうご情報公園都市においてコストコホールセールジャパンの西日本地域の物流センターの誘致が成功しました。県企業庁の有する県内陸部の産業団地の誘致としては面積で過去最大、なんと甲子園球場5個分の19haという大規模な企業誘致であります。これは今年一年の三木市にとって最良のニュースだと私は思っております。

 そこで、次の2点についてお尋ねいたします。

1点目は、誘致成功の要因について、ご説明ください。

2点目は、コストコの投資額及び、税収と助成金のシミュレーションについて、ご説明ください。

 

<一括答弁>

コストコホールセールスジャパンの誘致の要因は、三木市と兵庫県企業庁が連携する中で、まず、山陽自動車道三木東ICに近いなど、高速道路網の充実による三木市の立地の優位性が西日本の拠点となる物流センターの整備というコストコの進出目的に合致した事。

 三木市独自の助成制度である①固定資産税等相当額を助成する工場等新設助成金、また、②市内在住の正規従業員一人あたり10万円を助成する雇用助成金、③電気料金の2分の1を助成する県内初の電気料金助成。このような、市独自の助成制度が評価された。

 それから、市長自らがコストコの日本支社や米国本社へトップセールスした事により、その誠意が伝わった事。以上のような事がこのたびの誘致成功に繋がったと思われる。

 コストコ社の投資額及び、税収と助成金のシミュレーションについては、この度の進出において、土地にかかる路線化がまだ確定されていない。また、建物や設備にかかる投資額が公表されていない事から、税収も助成金のシミュレーションは現時点ではできない。

 しかしながら、あくまでも仮の試算だが、例えば、土地建物償却資産に課税される固定資産税を毎年度5000万円と想定すると、工場等の新設助成金は固定資産税額と同額の5000万円を5年間助成するという事になる。

 次に、電気料金助成金を年間上限額の1000万円、雇用助成金を5年間で上限額の2000万円の助成するとしたら、5年間の助成金の総額は32000万円となる。

 一方、固定資産税による税収総額は5年間で25000万円となるので、この時点で助成金と税収の差がまだ7000万円の赤字。

 しかしながら、6年目以降は固定資産税と電気料金助成の差が毎年4000万円の黒字となる。したがって、あくまでも仮の試算だが、税収総額が助成金総額を上回り、黒字となるのは操業開始後7年目という試算をする事ができる。

 

<一問一答 質問1>

先程、あくまでも仮の話ですが、試算いただきました。当然ながら、固定資産税相当額の助成というものは普段取るものを取らないという事ですので、差し引きゼロになる。(5年後には)電気料金助成については1000万円、これに対して、固定資産税が5000万円とすると、4000万円のプラスになって7年目には黒字化するという事でした。

 単純な試算なので、何とも言いがたいのですが、(実際に)こうなると私も思います。

 この優遇制度で来ていただくという事が上手くいったなと思います。

 コストコさんが実際、路線価の確定とか、まだ公表ができない投資総額とかそういうお話がありますので、それがわかったらまた教えていただきたい。

 誘致の成功の要因として、3つ挙げられていた。高速道路網による三木市の優位性、先程述べた優遇制度、市長の訪米を含むトップセールスなど、行政の皆様が本当にご努力いただいた結果だと思う。敬意を表したいと思う。

 それと同時に、私達三木新党・市民クラブが提案した電気料金助成が採用されたという事は本当に嬉しく思っている。

 水道料金との選択性による電気料金助成ですが、これは物流系などのやはり水道をあまり使わない企業にとっては、電気を使うという点では非常に重要な条例、政策になると、私達は目論んでいたわけですが、それどおりになったなという思いがある。

 更には、これはあまり実現して欲しくない事だが、電気料金が値上げするという見込みがあります。電気料金が上がって、関西電力管内の関西地域全体が企業誘致が難しくなるという、ピンチの中においても、「三木市には電気料金助成がある」という事で、ピンチの中で、逆にチャンスになるんじゃないか、このようにも思っている訳です。

 このような電気料金助成を更に活用して、関西電力の電気料金は上がるんだけれども、三木市には助成がありますという事を更にPRして、誘致を進めていただきたいと思いますが、これについてはいかがでしょうか?

 

<一問一答 答弁1>

今後の企業誘致について、やはり、積極的に企業誘致を進めていき、ひょうご情報公園都市の残る誘致に優良企業を、電気料金助成や水道料金助成を使って、誘致を進めていくとともに、新たにまた、新たな用地の展開という事も県の方に働きかけていって、三木市の産業の活性化に供していきたいと考える。