このテーマでは、国史跡指定をきっかけに、景観づくりの住民への動機付け、市民全体への周知のため、「景観づくり賞」を創設し、表彰してはどうかと提案したところ、表彰制度を創設したいという答弁をいただきました。

時間が足りませんでしたので、一括質問、一括答弁のみです。

<一括質問>

 今回、全国初の防御側の「城」と攻城側の「付城・土塁」の一体的な国史跡指定という事で、まさに三木市のまちの誇り、アイデンティティーとも言うべき、三木合戦が全国に認められた非常に良いニュースであります。

 私はこの機会に、学校で児童・生徒に三木合戦を初め、三木の歴史ロマンを教えるとともに、児童・生徒だけでなく広く市民にも、歴史的意義を伝えるべきと考えます。

 また、市では今回の国指定をきっかけに、三木城址を中心として、付城跡群で囲まれた区域全体をひとつの大きな博物館とする「歴史・美術の杜みゅーじあむ構想」を推進するとしています。

 区域を「三木城址ゾーン」「城下まちゾーン」「付城跡群ゾーン」の3つのゾーンにわけ、それぞれ整備を進める訳でありますが、私は観光の活性化のための百年に一度の機会だと思いますので、大いに進めていただきたいと思います。

 しかし、特に城下まちゾーンの整備については地域住民の皆様の景観保全へのご協力が欠かせません。歴史的景観を行政主導で作る場合には多額の費用がかかってきます。以前の議会では景観条例についての議論もありましたが、住民への過大な負担がかかるので中々厳しいという事でありました。

 私は現在の三木市の厳しい財政状況の中で、地域住民に景観づくりを促進し、市民に広く知っていただくためには「景観づくり賞」のような物で表彰するという方法はできないかと思っております。

 以上を踏まえて、次の2点について質問いたします。

 1点目は市民への国史跡指定の啓発についてご説明ください。

 2点目は市民への景観づくりの啓発について「景観づくり賞」の創設に対する考えをご説明ください。

<一括答弁 市民への国史跡指定の啓発について>

三木城址及び付城跡、土塁が本年11月の文化審議会において国史跡指定にする事が認められた事は三木市にとって百年に一度のチャンスと考えている。

更に、平成26年にはNHK大河ドラマ「軍師官兵衛」の放送が決定し、これによって、三木の地が脚光を浴びる絶好機と捉え、既にNHKには三木をより多く取り上げてもらうなどの働きかけを行っている。

そこで、この度の国史跡指定をきっかけに、三木城址を中心として、付城跡群で囲まれた区域全体をひとつの大きな屋根のない一つの大きな博物館とする「歴史・美術の杜みゅーじあむ構想」を推進するための拠点として、仮称「三木歴史資料館」を整備し、三木の歴史文化を発信していく。

また、今後の具体的な取組として、「お城祭りイベント」「歴史講演会」「付城ハイキング」などの開催や史跡紹介マップの作成などを計画しており、このような取組を通して、自分達が住むまちの歴史を改めて知っていただく事で、まちへの関心を高め愛着を育んで生きたいと考えている。

更に、小中学校の副読本を国史跡指定を盛り込んだ内容に改定するなど、学校教育の中で、自分達の住むまちの歴史文化を知り、三木に住んでいることに誇りを持つ取組も行っていく。

<一括答弁 「景観づくり賞」の創設について>

歴史美術の杜みゅーじあむ構想の中心となる三木城址を含む「城下まちゾーン」においては、平成20年に、三木歴史街道まちなみ景観ガイドラインが作成されており、地域住民からなる、三木城下町まちづくり協議会が主体となり、まちなみ景観を守るためのルールとして活用されている。

 一例として、本町交番などはガイドラインに基づいた意匠を取り入れている。

 地域の方々が主体となり、景観の保全に取組まれた成果だ。

 この度の三木城址と付城跡群の国史跡指定をきっかけに、この地域は勿論ですが、市全体の景観づくりについて、市民の皆様とともに、一層の啓発を図る必要があると考えている。その啓発の一つの方法として、議員ご提案の市民の景観づくりの動機付けとつながるよう、県の制度に準じた市独自の表彰制度の創設を検討していく。