私が三木市政の課題の中でも、最重要視している、粟生線存続に対する支援についての質問です。

三木市の最大6000万円の支援は対前年比の減少率が0.7%を超えた場合に、減少率に比例して上限6000万円の支援をします。その内容や、神鉄の経営改善、県の取組について質問しております。

 


(一括質問)

第22号議案、平成24年度三木市一般会計予算中、
総務費の神戸電鉄粟生線活性化事業についてお尋ねいたします。
昨年来、粟生線存続問題については、本当に多くの市民の皆様から「何とか存続させて欲しい。無くなったら三木はどうなるんだ。」という不安の声を聞いておりました。
兵庫県を始めとして、自治体に存続に向けた本気の動きが中々見えなかった中で、三木市はやぶもと市長が会長として、自治体トップの会議である、粟生線存続戦略会議を開催するなど、率先して動いていただきました。
そして、三木市民の皆様が48000名もの署名という形で存続に声をあげていただきました。
これらの三木市と三木市民の皆様の行動の結果が、現在の県主導による粟生線の支援の決定、それによるとりあえずの来年度の存続につながったのだと私は思っています。
私は多くの市民の方々から「存続が決まって本当に良かった」という声を聞き、また、まだまだ予断を許さない状況ではありますが、私自身一市民として、全く同じ思いであります。
私は今後とも、三木市にとって代替輸送手段がない、唯一の鉄道路線である神戸電鉄粟生線の存続が三木市の最重要課題と認識して、利用者増加の提言を含めて、議会でも質問してしっかりと現状把握を行い、市民の皆様にも情報発信してまいりますので、宜しくお願いいたします。
さて、この度、平成24年度予算中、神戸電鉄粟生線活性化事業に関連して、県及び沿線3市が実施する5年間の支援についてお尋ねいたします。
1点目は神戸電鉄の経営改善についてお尋ねします。粟生線存続のため、公的な支援を受けるからには、神戸電鉄の自助努力による経営改善が必要不可欠であります。年3億円の経営改善を図るとありますが、その詳細及び、実施の時期についてご説明ください。
 2点目は兵庫県の支援についてお尋ねいたします。
 無利子貸付の内容の詳細と、神戸電鉄の金利負担減少の効果額についてご説明ください。また、広域行政を預かる県として、存続のためにこの他に新たな事業を実施する予定があるのかご説明ください。
 3点目は三木市の支援についてお尋ねいたします。
 三木市の新たな支援としては、兵庫県、小野市とともに36億円の無利子融資を神戸電鉄に対して行い、370万円の金利負担を行う。
 その上で、乗客の減少率が0.7%を超えた場合には、先の金利負担と合わせた額として、最大6000万円という三木市の固定資産税減収見込み相当額の支援を行うというものであります。
 つまり、乗客の減少がなければ、370万円の金利負担だけで済むという事であります。
 この最大6000万円の支援については、乗客の減少率が0.7%を超えた場合に実施するとされていますが、これは減少率が0.7%を超えると直ちに実施されるものでしょうか。
 それとも、減少率の上昇に比例して金額が決まるのでしょうか。どのような制度になっているかご説明ください。
併せて、近年の乗客数と減少率の推移と、できれば、23年度直近のデータを含めて、ご説明ください。
また、他に三木市としての粟生線存続のための新たな政策あればご説明ください。
4点目は、粟生線活性化協議会の来年度の活動についてお尋ねいたします。
利用促進を使命として活動する、粟生線活性化協議会ですが、今回の行政による支援の中でも、利用促進の充実が述べられ、今後とも、重要な役割を担うものと思います。
そこで、粟生線活性化協議会の今後の体制及び、活動内容についてお答えください。


(一括答弁 神鉄問題)
神戸電鉄については、三木市長が会長となり、昨年12月の第4回神戸電鉄粟生線存続戦略会議における方向性を基に、兵庫県が沿線3市、神戸電鉄、阪急阪神HDを含めた支援フレームに基づき、平成24年度から一丸となって、存続に取組んでいく。

(答弁 神鉄の経営改善について)
神鉄の経営改善については、現在、阪急阪神HDの協力を得て、近々に経営改善計画を発表すると聞いている。
詳細はまだ聞いていない。
(答弁 兵庫県の支援について)
無利子融資の効果額は0.7億円あるが、県として、現在の支援フレーム以外の他の事業は特段聞いていないが、県としても、もう一歩踏み込んで、利用促進を図っていきたいと聞いている。

(答弁 三木市の支援について)
乗客の減少率が0.7%を超えた場合というのは、県の支援フレームが0.7%の減少を基本に考えている。0.7%を超えた部分に対して、上昇率に比例して、支出をしていくもの。
 直近の乗客数の数字では、平成22年度の神鉄全線の乗客数は5100万人。23年度は全線で0.7%減となっている。粟生線の乗客数は、平成22年度は681万人で、平成23年度は横ばいという状況。


(答弁 活性化協議会の次年度の活動内容について)
 3月19日に新年度に向けての活性化協議会を開催予定。
この協議会の中で、実際の活動内容については協議するが、法定協議会としての協議会が平成23年度で終了する。その後、やはり、活性化策を進めていかないといけないので、活性化協議会としては次年度以降も継続。
 次年度以降の内容はソフト事業を中心とした内容になってくる。今までに、好評いただいた企画乗車券の販売、イベントとの連携、企業・学校へのモビリティーマネジメントを実施していく。



(一問一答形式での質問)
(泉)
利用客の増加は今回の三木・小野の支援で、利用客が減少すれば追加の支援を行う事から、三木市の財政負担を少なくする意味でも非常に重要になってくる。

<質問 職員の最寄り駅の調査について>
まず、かねてより、議会でも議論になっている、職員の電車利用対策について尋ねる。
 10人が通勤に利用すれば、年間の輸送人員は5000人増えます。市職員が市内事業者に範を示す意味でも、三木市が率先して利用しなければならないと私は考える。
その後、12月議会の同僚議員の質問に対して、現在調査中という答弁があったが、その後はどうなっているか。
(答弁)
出張の際には神鉄を使うように、全庁的に取組んでいる。
職員の関係のデータは現在ない。
(泉)
データを議会に対して提出して欲しい。
(答弁)
職員の通勤の状況は委員会等で答えたい。

<質問 ワンコイン乗車券による利用増加策>
先月末から、神戸電鉄が、平日の昼間と土日祝日の終日に、粟生線全線から、阪急阪神の三宮まで、2000円で4枚、1枚あたりワンコインで利用できる、「粟生線~三宮お得きっぷ」が発売されている。
これは、私の住む自由が丘で、全6500戸を対象とし、うち、82%にあたる4507戸が回答した、神戸電鉄の利用についての住民アンケートを基に作られた企画乗車券である。
住民アンケートの各項目で最も多い意見、利用区画では「神戸方面への利用」が67%、利用促進策としては「昼間時間帯の割引」が45%、志染―三宮間の昼間割引の価格「500円」が49%という内容を反映した。
このような市民の声が届いた結果、神戸電鉄が動き、平日の昼間という意見に土日祝日の終日を加えて、今回のお得きっぷの発売という形になった。
片道200円以上お得になる、このお得きっぷは5月末までの3ヶ月間の試験実施という事であるが、電車賃が高いから利用しないという意見が多い中で、粟生線を利用しやすいこの機会に、三木市民の皆様に利用していただき、その実績を踏まえて、レギュラー化させる事が重要だと考える。
例えば、自治会や、公民館の各種団体の小旅行に使っていただくよう呼び掛けるなど、三木市としても利用促進策を実行すべきだと私は考えるが、当局としての見解を伺う。
(答弁)
粟生線―三宮お得きっぷは、先月25日から期限限定で発売している。神鉄に利用状況を確認した所、大変好評であると聞いている。
 まだ一ヶ月も経っていないので、詳しい利用状況は把握していないが、5月末までの販売状況を見据えながら、神鉄としても判断していくと聞いている。
 市としても格安で皆様方が利用していただけるという事であれば、継続を要望していきたい。
(泉)
 利用状況が大変好評だという事で良かったなと思う。これを是非レギュラー化させるようにお願いしたい。
やはり、5月末までと、3ヶ月間の短期間での実績を求められる。近々に要望するよう求める。

<粟生線活性化協議会の今後の活動>
兵庫県がまとめた、支援の中で、沿線市を中心とした粟生線活性化協議会によって利用促進を図るとあるが、広域行政を担う県がしっかりと活性化協議会へ参加する中で、利用促進を進めていただきたいがどうなっているか。
(答弁)
現在の所、県はオブザーバー参加という形。来年度からの活性化協議会には正式参加して、三木市と同様に活性化に向けて協力するように要望していく。
 また、県への参画要望とともに、併せて、沿線以外の北播磨の3市1町についても、活性化協議会に参画を呼び掛けている。

(市長による答弁の補足 神鉄の経営改善)
先程、経営改善の内容については、経営健全化計画が出てからという話をしたが、現在神鉄から聞いている範囲で説明をしたい。
神戸電鉄の経営健全化について、聞いている範囲では、役員数の縮減、役員の報酬カット、神鉄内部での人件費縮減を検討すると聞いている。
他に、市民の方に影響が出てくる部分では、オフラッシュ時の減便によるダイヤ改正。阪急阪神の関わりについて、検討している。経営健全化計画が提出されてから、自治体の支援がスタートする形となる。
(泉)
市民への影響があるため、聞きたかった部分だったので答弁ありがとうございます。
元々、神鉄は利用客が減少している中で、本数を増やすというような、需給のギャップが発生するようなミスマッチな運営をしてきた部分がある。
 そのため、ガラガラの電車であれば、減便もやむなしという考えを私は持っている。ただし、市民への影響が大きい事なので、わかり次第、周知の徹底をお願いする。