本日、本会議において、質問を行いました。これから、3回に分けて、三木市にとっての最重要課題である粟生線存廃問題についての質問・答弁を書いていきたいと思います。

この記事では粟生線存続問題についての一括質問部分を記載したいと思います。


<一括質問>
 「神戸電鉄粟生線の存続に向けた施策」についてお尋ねします。


 私は6月定例会において、神戸電鉄の経営状況を十分に判断できるデータが出ていない事、減便や車両の短縮化等の企業努力が出ていない事を指摘し、神戸電鉄に対して、財務状況のデータと減便等を実施した場合のシミュレーションを提出するよう神戸電鉄に要望してくださいとお願いしました。
 その後、報道によって、減便・車両短縮化のシミュレーション等、詳細は不明ですが、一部、私の要望の回答にあたるようなものが出ました。


 しかしながら、三木市には緑が丘駅・志染駅という粟生線内でも西鈴蘭台に次いで利用客が多い駅があるにも関らず、押部谷駅以遠が乗客が少ないという理解できない理由での、神戸市が2億円、三木市が40億円、小野市が26億円という上下分離案の提案があった事、粟生線の負債総額および、粟生線以外の鉄道路線の経営状況が示されていない等、神戸電鉄からは十分に納得できるような企業努力の姿勢及び、情報開示がなされておりません。


 一例を挙げますと、粟生線としての収支の中に、支払い利息として4億円以上が計上されているにも関わらず、支払い利息の元となる負債額がないという事は鉄道事業全体の負債を営業キロで案分しているという事ではないでしょうか。


 もしそうであるならば、神戸電鉄の全営業キロは69.2キロですが、粟生線は29.2キロと全体の42%を占め、最も長い路線であるため、その分粟生線の収支は不利になります。
他の路線への設備投資で作った借金が全体で案分される事で、粟生線としての借金返済のための赤字になってしまっているという可能性もあります。


 そもそも、粟生線は年間680万人、毎日9000人以上が往復で利用されている。これは、神戸電鉄以外が経営すれば、普通は黒字だという声もありますし、輸送密度という距離に関係なく、経営効率を図る尺度で見た場合、神戸電鉄の公園都市線と比べて粟生線の方が上回っております。なぜ、粟生線だけが槍玉にあげられるのか、納得がいかない状況です。


 こうした状況の中で、市長が会長として沿線市、北播磨各市、兵庫県とで神戸電鉄粟生線存続戦略会議が開催されました。
 市長が先頭を切って、粟生線存続のため関係各自治体のトップを集め、存続に向けて話し合う場を作って頂いたことは、一市民として、非常に有り難く思っております。
 第1回の戦略会議では、神戸電鉄に対して、経営情報の開示と企業努力が足りていないと、各自治体からは厳しい追求があったと聞いております。
 その後、8月末に開催された第2回の戦略会議ではより詳細な経営状況の開示がなされ、次の第3回では神鉄側は経営健全化策を自治体側は支援策をまとめる方針であるという報道が出ております。


 神戸電鉄が存廃の判断をするという年末に向けて、いよいよ、動きが加速してきたと思います。


 先日、神戸電鉄への公的支援について、県知事が「県と市が一体となり、足元を見られないように進める必要がある。」と発言されました。

神戸電鉄が示した上下分離案のように三木市、小野市だけが重い負担を強いられるのではなく、県知事にも是非とも有言実行していただきたいと思います。
 

 粟生線活性化協議会への補助金を打ち切った県、今年度限りで打ち切ると宣言した国の方針が粟生線の存廃問題のきっかけとなった経緯もございます。県や国にも支援を求めていかなくてはならないと思います。
 私自身、粟生線の存廃問題は現時点での三木市の最重要課題と認識しております。神戸電鉄に対しては経営健全化策を更に進めていただく、三木市としてできる事は全てやるという本気の姿勢が必要ではないかと思っております。


 三木市議会におきましても、市当局との意見交換会や、本会議、委員会において、情報を共有し、しっかりと議論して、三木市の将来を左右するこの重要案件への対応を決めていかなくてはならないと考えます。
以上を踏まえ、三木市として粟生線存続のためにどのような行動を取っていくか、次の6点についてお尋ねいたします。
 1点目は、第2回の粟生線存続戦略会議で判明した神鉄の経営状況について、ご説明ください。
 

 2点目は、市としての神鉄の経営状況に対する考えについて、ご説明ください。
 

 3点目は、次回の粟生線存続戦略会議にて公的支援策について各自治体の意見を集約するとの報道が出ましたが、意見集約を行う内容について、ご説明ください。


 4点目は、市役所職員の電車通勤について、利用可能な職員数と職員の利用促進策を実施しているかについて、ご説明ください。


 5点目は、粟生線を存続した場合の社会的便益等の調査について、ご説明ください。
 

 6点目は、粟生線存続の支援のための国・県への働き掛けについて、ご説明ください。