本日午後二時、教育センターにて第9回の粟生線活性化協議会が開催され、傍聴してまいりました。


議事日程は、メンバーの紹介、前回の議事録の承認、各事業内容報告、決算・予算の承認、意見交換という流れでした。


事業内容の報告を簡単にまとめると

輸送人員は2009年度の693万人から、681万人の12万人の減少。

粟生線活性化協議会の事業による増加効果は6.5万人との事でした。その増加の半数はシニアパスの効果であったとのことです。

今年度を含めたあと2年で目標730万人にはあと50万人の増加が必要。

粟生線として12億円の赤字などの報告がありました。


活性化協議会の議論の中で印象に残った部分を書いていきたいと思います。


粟生線活性化協議会は歳入の半額は自治体と神鉄(負担金)が、もう半分は国が補助(補助金)を行う仕組みです。負担金の内訳は神鉄が1/2、三木・小野・神戸が各1/6です。


昨年度決算・今年度の予算をそれぞれ承認するタイミングで、負担金について、京都大学教授の座長から「普通こういうのは府県がメインで負担する。今後の県の対応をお願いします。」と2回とも指摘されていたのが印象深いです。

協議会の県のメンバーは気まずそうにしていました。


近畿運輸局の担当者が、沿線市役所職員の利用について、10人増えれば、250日×往復の2で5000人の輸送人員増加になる。沿線職員の数を把握し、目標を設定してもっと推進して欲しいと要望していました。

私自身も市役所には車や自転車で行くのですが、粟生線を利用しなければならないなと感じました。


意見交換会では三木市の区長連合会長様が自由が丘全戸6500世帯を対象にしたアンケートを発表されました。

回答数は4507世帯(回答率82%)。

内容も京都大学の座長からも拍手が送られた素晴らしいものでした。

膨大なサンプル数で本当に大変な作業だったと思いますが、設問も、その後の分析も良くできている有意義な資料だと私も感じました。


アンケートの内容について、注目すべき設問と最も大きい選択肢(自由が丘の市民のニーズ)をピックアップします。


1.利用の有無 「利用する」 55%

2.利用頻度 「時々」 59%

3.利用区間 「神戸方面」 67% 

4.利用しない方に 主な交通手段は 「自家用車」 60%

5.利用されない理由 「駅までが遠い」 23%

6.神鉄の料金について 「やや高い」 55%

7.利用促進策 「昼間時間帯割引」 45%

8.昼間時間帯割引を儲ける時間帯 「10:00-16:00」 62%

9.昼間割引の価格(志染ー三宮) 「500円」 49% (ワンコインで三宮へという声が多い)

10.昼間割引の価格(三木市内) 「150円」 43% (みっきぃバスと同じ料金)

11.神鉄のサービス 「普通」 50%

12.粟生線の存続 「希望する」 76%


やはり、ニュータウン自由が丘の地理的な特性が出ていると私も思います。

アンケートの結果を受けて、小野市の委員の方が「三木市との粟生線に対する意識のギャップを大きく感じる。小野の人が無くても良いという気分がないか」と不安を語っていらっしゃいました。


意見交換の終盤で、委員のお一人が例の新聞報道 に言及し、「12月までに結論という話がある中で、(活性化協議会よりも)上下分離の買い取り案等の行政の支援の方が決定打となるのではないか。利用増加を使命としている協議会委員として粟生線活性化協議会の存在意義について悩む。」という旨の発言がありました。


あの報道について、委員のお立場としてはやはり苦しい部分があるのだろうなと感じました。しかし、利用増加をミッションとされる協議会の皆様には是非とも今後も頑張っていただきたいと思います。


行政・議会は支援策を含めた今後の対応を責任を持って議論し、決して神鉄まかせにせず、しっかりと対応していかなければならないと再認識いたしました。