オッペンハイマー | 都の西北 / 山梨 / 甲府 / 愛宕山からチトフナ(世田谷)に!

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2004年12月に山梨県に移住,15年を過ごした後に
2020年3月に世田谷に引っ越しました!

オッペンハイマー

 



 

話題の映画、オッペンハイマーを観てきました。

内容が結構複雑なので、ネタバレになりますが、

サイト情報を組み合わせてみると理解が深まります。

 

理系の人間として、この映画は観ておく必要がある

もしくはその義務があるように感じており、

3時間の長い時間ではありましたが、

画像にくぎ付けになりました。

 → 内容は結構重かったように思います。

 

何が重いかというと、

量子力学が何故著しいく発展したかというと

原子爆弾に使われる基礎理論となり

アメリカが莫大な資金と時間を費やしたこと、

戦争に勝つために必要な学問だったと言うことです。、

正直言って日本が争えるレベルに無かったことも

再認識できます。← 世界中から天才科学者を集めていた!

 

また、ドイツで迫害されていたユダヤ人が中心となり開発が進んだこと、

アインシュタインがどこまで関わったか、

映画では関わりが無いとされますが、実際は分かりません。

いずれにせよナチスに対抗した開発の結果が

日本に落ちた2発の原子爆弾に繋がったことは

大変悲惨であり、皮肉な結果でしかありません。

 → 計画では11カ所に原爆を落とす話もあり、

   12カ所目の京都が外された会話に

アメリカの余裕と言うか、インパクトがありました。

ポツダム宣言の受諾が遅れていたら

更に悲惨なことになっていたと予想します。

 

 「我は死神なり、世界の破壊者なり」

 

オッペンハイマーの苦悩を表した言葉、

戦後に彼は水爆の開発に対しての制限を訴え、

結果として米国政府から追放されることになります。

 → オッペンハイマーのセキュリティ・クリアランス、

機密情報へのアクセス権が取り消しとなり、

彼は核関連の研究を続けられなくなります。
事実上のキャリア終了に(ラストシーン)。

 

映画ではモノクロ画面とカラー画面があります。

 

モノクロ画面はストローズの視点とのことです。

この方はオッペンハイマーを

プリンストン高等学術研究所に招き入れますが、

水爆実験で対立、二人の出会いである1947年以降の

戦後の話がモノクロになっているそうです。

 

カラー画面はオッペンハイマーの視点、

2つの視点を区分けし、対比させているとのことです。

 

オッペンハイマーはソ連のスパイ、

聴聞会の取り調べで赤狩りの対象となりますが、

ストローズもアメリカ上院で商務長官としての

適正を試問されます(公聴会は1959年とかなり後の時代)。

 

この二人立ち位置が本映画のテーマの一つと言え、

ストローズは、オッペンハイマーにコンプレックス

を持っていたこと、水爆実験での対立など、

これら背景を抑えないと映画を理解できなくなります。

 → 映画を観終えてから、NETの解説文を読み

   ようやく理解することができました。

 

この映画、もう1回観てもいいように思いました。

歴史的史実として、日本人としても

この映画の訴えているところがあまりにも深く

知っておくべきメッセージがあるように感じたからです。

→ 何処まで真実であるかはさておき、

  最終的な解釈は自分ですればいいと思いました。

 

3時間の上映時間が非常に短く感じた、

観る価値が極めて高い作品だったとの感想です。