社外への出向は左遷なのか? | 都の西北 / 山梨 / 甲府 / 愛宕山からチトフナ(世田谷)に!

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2004年12月に山梨県に移住,15年を過ごした後に
2020年3月に世田谷に引っ越しました!

社外への出向は左遷なのか?

 

 

 

この1月で東京に出てきて3年になります。

東京暮らしも早いものでまる3年の月日が経ち、

その間いろいろとありましたが、現在は社外への出向の身です。

これが良いのか悪いのかは個人差があり何とも言えませんが、

60歳を超えると仕事があるだけでありがたいと思え、

そんな声がどこからともなく聞こえてきます(苦笑)。

 

60歳を前にして会社の外に出されてしまうと

役割は大幅に減り、責任もなくなります。

何をするにしても『管理職に確認して!』を要求されると、

仕事に自主性もなくなってしまいます。

 

この社外出向の状況は左遷と言えるのか?

 

今さらですが、これをまじめに考えてみました。

 

注目している作家のお一方に

楠木新(くすのきあらた)さんがおられまして、

執筆されている『左遷論』を再度読み直してみました。

既に読んでいる書籍ですが、読み返すと再度の気づきが甦ります。

 

それまでよりも低い役職や地位に落とすこと

 → 出向や役職定年は左遷に相当?

 

左遷には、収入も職能資格も変わらないのに、

重要度の低い組織や閑職に異動になることが含まれる

 → 役職定年は給料が下がり、職能資格も変わるので

   左遷には該当しない?

 

重要度の低い組織や閑職

 → 会社にとって役に立たない役割へ

 → 会社の外に出されること

 → 社外組織への出向はこれに該当する?

 

出向は会社に必要とされないが故に

出される場合が少なくありません。

そもそも会社にとって外せない人は外には出しませんから。

 

出向には2種類あります。

 

在籍出向:比較的若い社員の場合が多く、会社に戻ってこられる。

      → 出向の目的はいろいろあるようです?

転籍出向:歳を重ねた社員や、合併や統合に伴う組織の変化の際

最初は在籍出向で、最終的な目的は転籍出向、追い出しになる。

 

出向はあぶれた社員のポスト確保的な意味もあるとされ、

あぶれた』と言う言葉がキーです。

つまり会社本体に居られなくなる余剰人員であるということ。

 

ただ、この無くなった居場所から退くことを決めるのは

自分ではなく他者であり、多くの場合は上司が決めます。

従って基本は他力本願であり、自分の意思や希望はそこにはありません。

と言うことは人間関係で決まると言うことでしょうか?

特に日本では能力重視のジョブ型ではなく、

メンバーシップ型で働くことが多いと言われているので、

第三者が他人の人生を決める場合もあるようです。

 

ひとつの結論を言えば、

社外出向は左遷である可能性が高いと思えます。

 

ここには年齢的な要因もあり、

60歳前後の出向は社員を解雇せずに

社内に置いておくための苦肉の策とも言えるので、

老齢化社会への対処策のひとつとも考えられます。

これは左遷とは言えないかもしれません?

ただ、出向に対する個人での受け止め方もいろいろで

一概に 良い・悪い を決めつけられないようにも思います。

これを転機にステップアップされる方もおられます。

 

出来れば最後まで自身の所属する会社に貢献したい、

こう思う中高年は少なくないように思いますので、

中高年がやる気をなくしてしまう現象にも繋がります。

 → 50代シンドロームはこうしてやって来る!

   会社人生の折り返し時期に働く意味を見失う現象

 

更に結論の先にある考え方に、

左遷であったとしても、それをどう捉えるか

この考え方がとても重要だと言うことです。

 

今の自分としては、社外出向を充電期間、

次のキャリアの『はざま期』と捉えて、

セカンドキャリアに備えてみてはと考えています。

 → トランジション(転機)を迎えているとの認識です!

 

『左遷』であっても、それをネガティブに捉えるのか、

ポジティブに取り込んで次のチャンスに変えていくのか、

この捉え方によって『左遷が左遷でなくなる』、

ちょっと前向きになれる思考学習ができたのでは(笑)?