切手、北斎の富嶽三十六景
No.42 甲州三坂水面
1965年10月6日発売(1,200万枚)
→ 北斎画の第三弾、発行枚数が前回から350万枚増
山梨県笛吹市の御坂(三坂)からの河口湖と富士の風景です。
中央には夏の赤富士が描かれており、河口湖の湖面に反射して逆さに
富士が見えることから「逆さ富士」としても有名です。
特徴的な描写は、湖面に映し出された富士が雪をかぶった冬化粧であり、
夏の富士山を単純に描いたわけではなく、
現実にはありえない未知の世界が広がっています。
加えて、水面の富士は線対称ではなく点対称の位置に描かれており
何気なく見ると違和感が無いのですが、
この水面への描かれ方も空想の世界です。
北斎の天才的な描き方は、
こう言ったところを細かく見ていくことで実感できます。
この絵柄が切手の国際文通週間に早くから採用されたことは
とても納得がいくわけです。