法然上人の教えを学ぶ企画展(山梨県立博物館)
台風一過の昨日(10/13),
山梨県立博物館で開催中のイベント
法然上人絵伝 親鸞が追い求めた師の姿
を見学させていただきました.
当日は1時間超に及ぶ学芸員の説明会があり,
これに参加できたことも認識を深められ,
歴史を学ぶ大変有意義な時間を過ごすことができました.
http://www.museum.pref.yamanashi.jp/3nd_tenjiannai_19tokubetsu003.html
<山梨県立博物館の開設サイトより>****************
浄土宗を開いた法然は、「南無阿弥陀仏」と唱えることのみで,
あらゆる人は救われると説きました。
80年にわたる生涯の中で遺した教えや事績は、
法然の死後、弟子たちにより語り継がれます。
中でも浄土真宗では、宗祖・親鸞の師である法然の生涯を
絵と言葉であらわした「絵伝」を大きな掛軸にし、
その教えを広めたのです。
山梨県立博物館が所蔵している「法然上人絵伝」は、
鎌倉時代(14世紀)に描かれ
甲州市勝沼町の浄土真宗寺院万福寺に伝わったもので、
掛軸形式の絵伝の中では最古級の作品として知られています。
本展では、3年間にわたる修理を終えた本作を初公開いたします。
描かれているエピソードの数々を珠玉の資料で体感していただくとともに、
本作が生み出された山梨の浄土真宗信仰の広がりにも迫ります。
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展示作品は素晴らしく,国宝が2点(ともに京都知恩院所蔵)
重要文化財が14点と,とても見ごたえがありました.
学芸員の方からの1時間15分の説明は,
師匠を越えた(?)著名さの親鸞から描かれた法然,
→ 法然上人69歳の時に29歳の親鸞が運命の出会い
浄土宗から浄土真宗が生まれるまでの流れを,
歴史的な背景をうまく説明いただきました.
今まで知っていたようで知らなかった史事を
丁寧に説明いただけたので,高校時代の歴史の授業を
再度受けさせて頂いたような印象で,とても楽しかったですね!
法然の多くの弟子たちは,自分たちのかかわりを中心に
自分本位に絵伝をまとめていたとの話を聴いて,
→ 弘願本(ぐがんぼん)にしか描かれていない,
法然が父の仇討ちをしないと父の墓前に誓うシーンがあるそうで
絵巻と出どころを歴史的に調べているとの話はとても興味深い!
書き伝える人の視点が入る歴史の伝わり方は
仏の世界にもあることに少し驚きつつも,
人間は結局のところ自分を主体に描くことになる
現実を再認識できました.人間は泥臭い関係の中で生きる?
専門的な話が多く,全てを理解することは困難ですが,
歴史の奥深さくらいは分かったかな? と思っています(笑).