学び直しの利益,リカレント教育の課題 | 都の西北 / 山梨 / 甲府 / 愛宕山からチトフナ(世田谷)に!

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2004年12月に山梨県に移住,15年を過ごした後に
2020年3月に世田谷に引っ越しました!

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学び直しの利益,リカレント教育の課題

今日(9/17)の日経新聞,経済教室からです.

 リカレント教育の課題
  学び直しの利益 明確に
   企業や政府の支援 不可欠

日本ではリカレント教育が進んでいない実態が紹介されています.
6月にまとめられた 『人づくり革命 基本構想』によると,
(平成30 年6月 人生100 年時代構想会議)
25~64歳の教育機関での学び直し割合はたったの2%
経済開発機構(OECD)の平均が11%に対して,
非常に低いことが分かります.

ここでの一つの結論として,

 個人にとってもリカレント教育の受講が,
 自分のキャリアアップやキャリアチェンジに繋がり,
   利益をもたらすことが明確にならない限り,
    受講者は増えない!

利益が得られる根拠はあるようで,

 自己啓発をした人はしなかった人に比べ,
  3年後の年収が16万円近く増え,
   非就業だった人の場合,就業確率が10%以上上昇し,

 就業者だった場合はより専門性の高い仕事に就く確率も上昇する!

ここから言えるのは,専門性の高い職である方が
より高い給与が得られるということのようです.

従って,教育訓練給付制度はリターンの高い
実践的な教育訓練の受講を誘導し,
訓練後の賃金率を高める効果があることを示しており,
この制度を使いやすく,わかり良いものにすべきと言っています.

全てがお金につながるような結論になっていることは,
少し残念に思う反面,やっぱりお金にならないとみんな本気にならない
社会構造の実態が浮き彫りになっているように思います.
 → きれいごとだけでは生きていけない現実

それはそうかもしれません?
日本における法科大学院制度の導入の失敗や,
ポスドク制度における高学歴ワーキングプアの実状は,
見返りがなかったことへの反応や結果でもあり,
実入りがないと,制度だけ作っても駄目だということでしょう.
制度の構築と結果をセットで考える習慣が
日本にはまだできていないということだと思います.

人生100年時代のリカレント教育は理想と言われていますが,
実態として,それが広がるにはまだまだ時間がかかるように思います.