早稲田と慶應の研究 (オバタカズユキ著 / 小学館新書) | 都の西北 / 山梨 / 甲府 / 愛宕山からチトフナ(世田谷)に!

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2004年12月に山梨県に移住,15年を過ごした後に
2020年3月に世田谷に引っ越しました!

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早稲田と慶應の研究 (オバタカズユキ著 / 小学館新書)

知りたいと思う人が多いのか,この手のネタはうける?

筆者は毎年刊行される 『大学図鑑』 のオバタカズユキさん,
本書は大学図鑑の早慶版と言うことで,読んでみようと思いました.
使われているデータ類は良く調べられており,興味深いものが多いです.
また,そのデータからも早慶の特徴を良く掴めていますね!

ライバル視される両校ですが,紙面にあるように本当の意味での敵は
東大のように思えます.何故か,簡単に言うと東大を落ちて入学する人が
両校ともに圧倒的に多かったからです(特に,国立大全盛期の30年前).

今は昔ほどその傾向は強くなくなりましたが,
慶応は国立大との併願がしやすいとのことで
(試験日の設定や合格発表のタイミングが早稲田より好都合らしい)
その分だけ一般入試からの入学組は東大滑り組が多いとのことで,
早稲田より慶応の方が東大を敵視する傾向が強いようです.

逆に早稲田は国立大学日程とのギャップを埋めることをせず,
早稲田に第一希望で入学したい人を一発勝負の試験だけで取り込む路線から変更,
その他選抜方法に主軸を移す戦略を展開しているようです.
数字上でも明らかになっています.
 → 一般入試選抜枠が大幅に減り,推薦入試の枠がその分増えています!

<2017年早稲田ルート別入学者数>
総数: 9,025人
一般入試: 5,303人(58.8%)  1987年では8,995人(82.1%)
AO入試: 278人(3.1%)
指定校推薦: 1,454人(16.1%)
公募制推薦: 3人
付属・系列: 1,495人(28.2%) 1987年では1,260人(11.5%)

<2017年慶応義塾ルート別入学者数>
総数: 6,513人
一般入試: 3,664人(56.3%)  1987年では3,673人(64.9%)
AO入試: 401人(6.2%)
指定校推薦: 649人(10.0%)
公募制推薦: 118人(1.8%)
付属・系列: 1,461人(22.4%)  1987年では1,284人(22.7%)

とは言え,どちらも受かった場合に早慶どちらを選ぶかは,
最近では100%慶応だそうです.
それが就活戦線の慶応有利にも繋がっているらしい?

オバタさんらしいまとめ方で,楽しく読ませていただける
早慶図鑑,早慶に興味がある人は楽しめると思います.

 関西では売れない本かもしれません?