問題は言ってほしかった! それは無理! | 都の西北 / 山梨 / 甲府 / 愛宕山からチトフナ(世田谷)に!

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2004年12月に山梨県に移住,15年を過ごした後に
2020年3月に世田谷に引っ越しました!

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問題は言ってほしかった! それは無理!

今日(4/28)の日経新聞,スポーツ欄
ハリルホジッチ監督解任の記者会見からです.

 『問題は言ってほしかった』 
    ハリル前監督が記者会見

 → 言うわけないでしょ!

 『突然コミュニケーション不足だと?
   何が起こったのか私には分からない....』

この手の発言をする人は.周りが何故ものを言えなかったかを考えない,
あるべき配慮に欠けている場合がほとんどです.
周りからするとおそらく言えない雰囲気だった,
これこそが権力者が周りとの温度差を認識できず崩れていく典型です.
ただ,成果が出ている時はこれが許されるのです.
 → 組織がいい方向に行っていればみんな納得します.我慢します.
   成果ありきの権力であり,うまく行かなくなった時はスタンスを変える,
   もしくは,役目を解かれる時だと言うことです.

朝日新聞の見出しにはこうあります.

 ハリル氏、気づけば「裸の王様」 解任理由を読み解く

参謀と言える現監督西野朗氏の立ち位置がキーでしょうか?

良き相談者であった西野さんが何も言わなかったのは,
何も言えなかったのか,言うことに価値が無かったのか,
それらをハリル監督がからだから湧き出させていたのではないでしょうか?

人はトップに立つと孤独になります.それで独裁的になります.
自分で決めなければならないからで,それを周りから
ああだ・こうだと言われると,耳を貸す人と,貸せない人
大きく二分され,ハリル氏はおそらく後者でしょう.
一番信頼関係を構築しなければならない参謀との距離が出てしまうと,
選手との距離は当然離れます.これはどんな組織でもそうです.
下の人間も,大勢で行動すると独裁者を倒します.
革命と言うのはそういった出来事でもある.
独裁者も数で負ける場合があるし,その独裁者に権限を持つ人がいる場合
下からの還元に時には配慮を要する場合もあるのだと思います.

気付くべきは,成果が出なくなった時にトップが参謀や周囲と
距離を埋める意識を持てるか否かだと思います.
うまく行かなくても,自分がトップであればそれを否定されると,
気分も悪くなるし,聞く耳を持たないことが一般的でしょう.
苦言を呈する人を遠ざけてしまいがちです.

同じやり方で過去に成功体験があると,
それがベストだと信じて,時代の変化や流れによって
過去のやり方が通用しないにもかかわらず,同じやり方がいい,
更にそれが意固地なやり方に変わってしまうように思います.

 できもしない計画やビジョンを変える事が出来ず,
  周りが疲弊していく結果が組織の破綻に繋がる.

成果が出ていない人を変えるのがトップのやるべき施策と権限であり,
田嶋会長の取った判断は正しかったと思います.
ただ,ワールドカップの成果がどう出るかで評価は変わるでしょう!
判断は正しいが,それが評価されるのかは別問題,
その結果はあくまでも成果で決まる,
実に単純なロジックと言えるのではないでしょうか?