上司が壊す職場 | 都の西北 / 山梨 / 甲府 / 愛宕山からチトフナ(世田谷)に!

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2004年12月に山梨県に移住,15年を過ごした後に
2020年3月に世田谷に引っ越しました!

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上司が壊す職場
(見波利幸著 /日経プレミアシリーズ)

組織の問題は人間関係であり,上司との関係性が特に重要!

職場におけるメンタル不全や会社の業績悪化が
その職場を仕切る上司(部門の管理職)に原因があり,
7割相当が該当するとの筆者の主張には驚かされましたが,
主張を読み進めるにあたり,その内容の妥当性を認識させられました.

危険な上司は,次の4つに分類されています.

 1.機械型(部下の気持ちを汲み取らない)
 2.激情方(職場には敵と味方しかいない)
 3.自己愛型(自分は優秀をアピールする)
 4.謀略型(部下は自分の出世の道具)
   → 最も危ないタイプの上司,こういった人は出世し続けます.
     上だけを見て行動する.その上に現場は見えないようです.
     自分の地位を脅かす有能な人材を排除する傾向が強く,
     部下を退職に追い込むケースも多々あるとしています.

とにかく,筆者の主張は鋭く,現状の問題を的確にまとめています.
いわゆる言いにくい話を,ここまで的確に指摘している著書は
今までに無かったように思います.

 カウンセリングを通じての事実として
  仕事そのものへの悩み以上に,職場内の人間関係の問題で
   不調になってしまう人が非常に多いということです.

日本の昇進制度には問題が多いとの指摘にも全く同感です!
現場での一定の成績を上げると,基本管理職に登用されてしまう.
→ ある面,業務面へのご褒美的な制度として確立されている.

現場の仕事能力と人の管理能力は全く別物であり,
業務や役割に対する適用の見極め無しで管理職を作ってしまう
今の日本の人事制度であるが故に
一定の比率で危ない上司を輩出してしまうとの指摘も
全くもってその通りだと思っています.

人事異動による,危険な上司のたらいまわしの現状も,
今の日本における人事制度の大きなネックでもある点は,
まさにその通りだと思いました.

職場における健全性を評価するうえで,
読む価値は非常に高い書籍だと思いました.