歳を重ねるからこそできるアドバイス
この木曜日の勤労感謝の日(11/23)
次の日が朝いちで大阪に集められていたので(本社召集の研修)
前泊で大阪にいました.その夕刻を利用して,
今は会社を定年退職された,大変お世話になった方(本社の元役員の方)と,
2年ぶりに御会いし,夕食をご一緒させていただき,
大変勉強になるお話をたくさん伺いました.
御退任の祝賀会の時,体調を崩していたこともあり
参加するタイミングを逃してしまったので心残り,
お世話になったお礼を言いたくて...
小生は会社経営の経験は無く,組織に所属する人間としては,
自身が責任を持つべき部署の責任者としての取りまとめ経験しかないので,
会社を経営するとはどういうことか,身をもって知る術もなく,
その方のお話を伺いつつ,想像を働かせています.
会社経営は,サラリーマンにとっては(オーナーでない限り)
会社を一時的に預かる事であり,これをきっちり次の世代に
引き継ぐことがとても大事だとおっしゃていました.
その時にしてはならないこと,短気を起こさないことだそうです.
そして自分本位で考えないこと.
会社は嫌なことだらけだけれど,早々に見切りをつけず,
時には給料泥棒になってもいいから,耐えることも肝要だと!
簡単に会社を辞めてはいけない,
長い目で見れば変わり目はあるから,
そのタイミングを待つ忍耐力も必要であると.
なかなか重いお言葉に,確かにそうだとも思った次第です.
50歳を過ぎると,どうしても現役若手世代の働きやすい
環境づくりを意識せざるを得ず,自分が主体となる事が極めて少なくなります.
いわば黒子役の仕事がほとんどで,そうでない経営の第一線にいれる人は
同世代の中でも一握り,それが出世というものかもしれません.
その一握りの人とはフェーズが合えばその仲間に入れてもらえるので,
黒子に回ることはありませんが,黒子に回った段階で既に一握りの方からは
必ずしも受け入れてもらえない関係になっている場合が少なくなく,
だんだんと暇になってきます.これが仕事をしないおじさんが
給料が高くなる背景で,日本社会では今なおたくさんの方が
そういった環境での仕事(立場?)を余儀なくされているようです.
楠木新 著
『働かないオジサンの給料はなぜ高いのか: 人事評価の真実』
給料泥棒と言われる人も,昔はかなり安い給料で一生懸命働き,
会社にそれなりの貢献をしている場合が多く,
年功序列の給与体系の日本の労働社会においては
その以前の貢献が後払いになっているとのことで,
給料泥棒と思われている期間は,考え方によると,
退職金の前払いでもあると考えると,
実は納得いくところがあるように思えます.
日本人は勤勉,且つまじめな人種のようで,
自身が給料泥棒的な立ち位置(そう感じた時)になると
自身の責任感から辞めるべきではないか,
若いヒトに迷惑をかけることに耐えられなくなり,
退職の道を選ぶ場合が少なくないようです.
自分自身も,最近は富にですが,たいした仕事をしているわけではなく,
働き方改革もあるので残業も減ってしまい,仕事の実感が無い!
給料泥棒ではないか....? と考えていたところでした.
その心境に対して,大先輩がそれをあまり考えすぎないように
アドバイスをくださったことに,少し気分的に楽になりました.
→ ちゃんと働いていた時はあったよな....
今回はお礼を兼ねて夕食はご招待したつもりでいたのですが,
結局はおごってもらう羽目に(汗)
何においても乗り越えられない尊敬すべき方は
言葉に重みがありすぎて,ありがたいと感謝するばかりです!