ひとりビジネス ~転身・独立で幸せをつかむ~
(大宮 知信 著/平凡社新書)
お金に縛られない,心豊かな生活は理想だけれど...
20の一人ビジネス事例が紹介されていますが,
概ねサラリーマンに整合しない人たちが採った結果が
一人ビジネスであったという結論でしょうか?
これはこれで人それぞれ,何が良い生き方なのか,
幸せなのかも人それぞれだと思います.
公務員やサラリーマンで組織に所属した働き方をしている人たちは
今や労働人口の80%超(2008年の本書執筆時),
いわゆるフリーランスが減っている状況は,
業務の効率性や社会的価値の見方の変化を考えると
致し方ない流れだと思います.
ただ,長年サラリーマンをやっている自身を振り返ると,
サラリーマンも必ずしも良いことばかりではなく,
正直言ってフリーランスに憧れており,
定年後はこうありたいと思うようになっています.
ほとんどンサラリーマンが悲哀を味わってきている.
サラリーマンの安定した給料には幾多の我慢代が含まれている.
できれば,好きなことをして食べていきたい
という願望は,ほとんどの人が持っている
→ それができないからみんな苦労している!
一人ビジネスは組織に縛られない自由が与えられる一方で,
自己責任を徹底的に追及される結果,
うまく行くときは良いのですが,
そうでないときは貧しい生活を強いられるリスクと背中合わせで,
これが怖いヒトが多いのでなかなか独立できないことが
日本社会の特徴でもあるし,
最近の若いヒトが大手企業に集中して就職したがる背景でもあると思います.
そんな迷いがある中で,どういったキャリアを描くか,
事例を見ながら考えるのも悪いことではなく
,20の事例は参考になると思います.
定年後にどういった生き方で食っていくか,
人生100年時代にはサラリーマンの後に続くであろう生き方のひとつの形が,
一人ビジネスであるような印象を持っています.
最期はリスクを怖がらずに,
好きにやってみたいということでしょうか(笑)?