(山中伸弥・平尾誠二・恵子著 / 講談社)
読んでいるうちに自然と泣けてしまう,涙なしでは読めない....
平尾誠二氏は同い歳,山中伸弥先生も同い歳,単なる偶然ですが,
平尾氏は大学も同じで,学生時代に図書館で勉強をしている
ところを何回か目にしたことがあります.
体育会のラグビー部でありほど勉強していた人がいたかはわかりませんが,
彼は文武両道に長けた我々世代のスーパースターでした.我々の誇りでした.
そんな平尾氏が心から信頼できた人が山中先生だったことを知るに,
山中先生も素晴らしい人なんだろうと率直に感じ入りました.
40歳を過ぎて,定年を迎えるころに何人の心を開いて話をできる人がいるか?
幼馴染を除くと,心底信頼できる人,本音を話せる人なんて
ほとんどいないのが普通ではないでしょうか?
平尾氏と山中先生は40代で知り合い,無二の親友となったようで,
これは我々凡人からすると奇跡のように思えます.
何故二人が40代で通じ合うことができたのか?
心からラグビーを愛した共通の人だった
相手に対する心の壁が無かった
お互いに大きなことをなしえている器の大きさを持っていた
そんな心が通じ合う付き合いができれば,そう感じました.
平尾氏が山中先生を信じて言った一言,
『僕はもう,山中先生を信じるって決めたんや.
...だから他のことはしたくない』
自然と涙がこぼれてしまいました.....
この10月20日は平尾氏のご命日,心よりご冥福をお祈りいたします.