人生100年時代構想
今日(9/19)の日経新聞 特集 からです.
人生100年時代構想会議発足
長寿化を前提に,これまでの生き方が成り立たなくなるので
生き方を変えていきましょう,といった提案が
ロンドン大学教授 Lynda Gratton から提案されたのは昨年2016年.
著書の 『Life Shift』 はベストセラーになりました.
これまでの人生は
学習(社会に出るまでの教育期間): ~22歳
仕事(高校・大学を出てから定年までの就業期間): ~60歳
休養(定年後): 60歳~
これらを年齢順にこなしていくやり方で良かったが,
昨今はそう言い切れない時代になっています.
寿命が延びる → 74歳まで働く
技術革新で仕事の中身が大きく変わる → 学習期間を限定できない!
年金制度の崩壊 → 働かないと暮らしていけない?
結論としては,これまでの人生サイクル(学習・仕事・休養)を
何サイクルか回していくべきでは? です.
これに対して,日本政府の検討メニューは
1.幼児教育の無償化
2.全ての人に開かれた高等教育の実現
3.社会人を対象としたリカレント教育の拡充
4.新卒中心から中途採用の拡大
とはいえ,これを欧米並みに日本で進めても
結局は失敗するのではないでしょうか?
→ 良い例が,法科大学院制度や大学教員のポスドク制度
日本で欧米での成功例を単純に横展開しても
文化や考え方も異なる日本では受け入れられない?
教育は必要であるものの,それを必要としていない人がいるのも事実,
機会が与えられても拒む人はいるわけです.
そこに税金をつぎ込むことはあまり賢いやり方とは言えない?
であれば,やはり競争の理念,やる気のある人がそのチャンスを
つかめるような制度を作るべきだと思います.
今の日本は,競争を学力(18歳までのペーパー試験)に
限定しすぎだと思います.だから教育の幅が狭くなる?
競争はスポーツ,芸術,起業意識,ボランティア,あらゆる分野で
秀でた人が日の目を見るようにすべきだと思います.
→ 芸術やスポーツで食っていくことは,日本では難しい?
これらの分野をこれまで以上にサポートすべきだと思います.
昔に比べるとその傾向は薄れていますが,
偏差値の高い大学に行った人だけが無難に人生を過ごせるような
社会からの脱皮こそが目指す方向ではないでしょうか?
→ 偏差値以外にも,人の才能を見出すところはある!
日本古来の古い価値観を捨てて,
新しい価値観の元にリカレント教育を企画すべきであり,
ペーパーテストの結果だけに縛られない幼児教育,
高等教育もあらゆる分野における個人の才能を引き出す,
食っていくことが難しい分野で頑張っている人たちに
支援する意味で税金を使うべきだと思います.
ところが,その予算配分を決めるお役人が古い感覚から抜け出せない,
これが大きな障壁になるようにも思います.
働き方改革にもつながる人生100年構想,
的確な方向に対する指針が出ることを切に祈るばかりです...