死後離婚
今日(3/26)の山梨日日新聞からです.
まだ読んでいないのですが,
死後離婚
(吉川 美津子,芹澤 健介,中村 麻美 共著 / 洋泉社)
NHKの朝の特集でもありましたので
とても印象に残っています.
日本人の古き考え方が変化点を向かえているというか,
家の繋がりというかたちが希薄になっているような印象です.
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急増する「死後離婚」とはいったいなにか?
「夫と同じ墓に入りたくない!」「姑の世話はしたくない!」
「義実家と縁を切りたい!」「元の姓に戻したい!」…
こうした妻たちの密かな願いをたった1枚の書類で
たちどころに可能にする「死後離婚」.
本書では実際に「死後離婚」に踏み切った体験者の声から,
密接に絡み合う「お墓の問題」、
「死後離婚」の予備軍とも考えられる現代の離婚事情について,
配偶者の死後の手続きや相続、「死後離婚」を考える上で
起こりうるトラブルについてなど多面的に迫る.
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家族の絆が弱くなっている事の一例が
この 『死後離婚』 と言う現象では無いでしょうか?
いろいろと事情はあるので,ひとくくりには出来ませんが,
死んだ夫の家系とは付き合いたくない,
何故,旦那が死んだ後に煩わしい関係を引きずる...
こんな発想が一つの紙切れを出すけじめ 『縁切り』 かと?
以前は,結婚は家と家との繋がりとして考えられていました.
ここに個人の感情や気持ち,恋愛感情すらなかったわけです.
家のために個人を犠牲にすることが当たり前でした.
だから,結婚は 『お見合い結婚』 が当たり前だった!
それが我々の時代に 『恋愛結婚』 が認められるようになり,
これを前の世代の方々は 『自由結婚』 と呼んでいました.
小生のおじさん(故人)は,おばさんとの結婚式で
初めて面識を持ったとのこと(驚),
当時は,これが珍しくなかった訳ですからね...
つまり,過去に於いては
結婚は自由に出来るイベントではなかったと言う事です.
→ 結婚に個人の意見や気持ちを重視しなかった時代が
あったことは,事実として認識すべきかと...
これが発展して,ついに個人の繋がりが主体,
家族の繋がりはそのおまけ,主たるモノではない.
だから,夫婦の個人的関係が無くなった段階で
夫婦によって繋がっていた家の関係を継続する必要は無い,
そのような判断が形として現れてきたと言えるように思います.
日本人は 集団としての個人,村や家族を優先する(した?)
欧米人は 個の重視,家族からの独立が大人と見なされる
→ 成人して親と一緒に暮らすことは恥とされる...
もう一つの考え方は,
日本が欧米風に傾いている流れとも捉えられる?
いわゆる,ボーダレス化の影響とも言えます.
いいか悪いかは別にして,
日本人の考え方が変わっていることは間違い無いようで,
結婚感や,離婚感がこれまでの固定観念からは
理解できない領域に達しようとしている...
そんな印象を強く持った 『死後離婚』 という事象です.