富士通,半導体生産から撤退
今日(7/18)の日経新聞1面からです.
余り驚く内容ではなく,想定内での話ではあります.
半導体生産 富士通が撤退
台湾・米社に2工場売却
主力の三重工場の売り先は台湾のUMC(ファンダリー世界第3位)
TSMCとの交渉が破断した末の結末です.
会津工場はオン・セミコンダクター(三洋電機も買収)に
売却されるとのことで,とりあえず富士通はお荷物事業が
ようやく売れたというか,構造改革に一区切りが着いたようです.
半導体の莫大な投資の必要性から解放されることは
経営者が大きな悩みの種を消せたということ
企業を経営する上で実に大きなことだと考えます.
製造に関わる三重工場の800人,合図工場の700人の従業員は
新会社に移り雇用は維持されるとのこと,
閉鎖で先行きがグレーなルネサスに比べるとまだマシと言えます.
雇用条件は変わると思われますが,
仕事がなくならず,移住しなくて済むことは
大きなアドバンテージだと言えますね!
さて,構造改革が最も遅れていた富士通の方向性が見えたことで
日の丸半導体の整理が概ね完了したと言えますが,
一時代を築いたこの半導体産業,その役割を終えたというか,
このような結末を誰が予想できたか....
この産業にかつては関わってきたひとりとしては
国内総崩れの半導体産業現状を目にして
寂しいような,悲しいような,そんな節目の記事ですね(涙).