売る力 / 心をつかむ仕事術(鈴木敏文著 / 文集新書) | 都の西北 / 山梨 / 甲府 / 愛宕山からチトフナ(世田谷)に!

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2004年12月に山梨県に移住,15年を過ごした後に
2020年3月に世田谷に引っ越しました!

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売る力 / 心をつかむ仕事術(鈴木敏文著 / 文集新書)

進化し続ける最先端ビジネスのコンビニから学ぶ

セブン&アイ会長の鈴木敏文氏最新刊,
この分野での執筆は数限りありませんが,
内容がマンネリ化しないことも変化に追従できている証なんでしょうね!

本書にはセブン&アイの目指す方向が明確に示されており,
『オムニチャネル』の取り込みはその最たるものと思われます.
オムニチャネルとはネットとリアル店舗との融合から
顧客にアプローチする考え方で,かつては『ショールーミング』による
リアル店舗の空洞化のみが問題となっていましたが,
現在は逆にネットでの検証をリアル店舗で行う逆の形態が
出てきているそうです.

本書ではこれを『O 2 O』(On-line to Off-line)と紹介していますが,
ネットで消費者に情報を提供し,リアル店舗での購入を促す施策を積極的に
展開することで来店客を伸ばす動きが盛んになっているとのこと.
ネットビジネスは我々が考える以上に進化しており,
奥が深いと言う事でしょう!

 さて,本書のキータームを抜き出すと

・変化への追従を考えた予定調和の破壊

・「上質さ」と「手軽さ」の矛盾する目指すべき形態の両立

・消費を正当化する理由を顧客に与える事の意味,重要性

・6割の客を相手に9割の売り手と競争するよりも
  4割の客を相手に1割の売り手と競争するビジネスができる方が好ましい

・素人の視線で不満を感じることが大切

・顧客の立場で考えれば,機会ロスは廃却ロスの前に考えるべき重要な視点

ビジネスの基本として学ぶべき事がふんだんに盛り込まれている良書,
特にこれから就職活動に取り組む学生諸氏にお勧めの一冊だと思います.