メニエール病は、1〜2ヵ月で症状が落ち着く軽いケースもあります。
一方で、回転性めまいを繰り返して難治性に移行する場合もあります。
病気の進行や症状は人それぞれ違うので、
だからこそメニエール病患者は余計に困惑するのだとも思います。
メニエール病の治療にはいくつか段階があるようです。
生活指導
↓
薬物治療
↓
中耳加圧治療
↓
内リンパ嚢開放術
↓
選択的前庭機能破壊術
私が受けた治療は、薬物治療までです。
私の経験をお話ししますね。
大変長い記事となっています。
最後までお付き合いいただければ幸いです。
【生活指導】
睡眠をしっかりとること。
生活リズムを整えること。
適度な運動をすること(有酸素運動推奨)。
ラジオ体操。
ストレスをためないこと。
【薬物治療】
〈耳鼻科めまい外来〉
イソバイドシロップ
アデホスコーワ顆粒
ベタヒスチンメシル酸塩錠
〈漢方外来〉
ツムラ五苓散エキス顆粒
ツムラ当帰芍薬散エキス顆粒
ツムラコウジン末 or ツムラ十全大補湯エキス顆粒
【その他】
〈心療内科〉カウンセリング(森田療法)
〈カイロプラクティック 骨盤調整〉
〈気功〉
▷生活指導
睡眠時間を6〜8時間確保。
メニエール病と診断確定した後に仕事(パート)時間を大幅に減らす。
週に何回か30分程度のウォーキング。
ラジオ体操(毎日1回が理想)。
▷耳鼻科めまい外来
当初は2週間毎に通院し、
その後は体調の回復度合いに合わせて1〜2ヶ月毎に通院しています。
耳鼻科で処方された薬を飲み始めて、頭のぼんやり感はとれたのですが、
回転性めまいはまだ数カ月ごとに起きていました。
その為、薬は減薬しながらも、
2年近く飲み続けたように思います。
完全に服薬をやめたのは、回転性めまいが起きなくなってからです。
それからは、回転性めまい(もしくはめまい)が起きた時だけ1週間服用しています。
薬物治療を始めてもなかなかメニエール病の回転性めまいがおさまらなかったので、
薬物治療をはじめて7〜8ヶ月程度経過した時に、
次のステップである「中耳加圧治療」を受けるかどうか打診されたことがありました。
しかし、病院内の機器が全て貸出中予約待ちという状況だった為に、その時は薬物治療で様子見となりました。
▷漢方外来
10年ちょっと通院しています。
初診は時間をかけて問診や触診(お腹を触ったり、脈拍や舌をみたりします)があります。
自分の体質に合わせて漢方が処方されます。
私は水毒(水分が過剰にたまった状態)で、めまいが起きているとの診断でした。
通院して何年か経った時に、症状が改善されていない気がして、一度自己判断で服用をやめたことがありました。
そうしたら、段々と体調が悪化。。
数ヶ月後に再診しました。
再診する際、再度かかりつけ医に大学病院漢方外来宛に紹介状を書いてもらったのですが、
その時に
「漢方薬は西洋薬のように速効性はないけれど、ボトムアップする効果はあると思う」
と言われました。
私はこのお話に強く同感しました。
この一件からは、2〜3ヶ月毎に通院しています。
現在はめまいが落ち着いてきたことから、
めまい治療よりも更年期や加齢に即した漢方薬へ移行しつつあります。
▷心療内科
最初は大学病院の精神科・心療内科を受診しました。
その時に病気は見つからず、私の症状には森田療法によるカウンセリングが有効なのではないかと言われました。
大学病院でもカウンセリングを受けることは可能ですが、大学病院の精神科・心療内科はとにかく混んでいます。予約しても3時間待ちは当たり前。診察は5〜10分程度。待合室は精神病を患っている人ばかりで、私は結構怖く感じていました。
担当医からも大学病院以外の方がゆっくりカウンセリングを受けられるはずと言われて、
いくつかクリニックや病院をリストアップしてくださいました。
リストアップされたクリニックや病院をすべて調べてみて、自宅から通いやすくて先生も良さそうなクリニックを決めて転院しました。
心療内科のクリニックへは大学病院から紹介状を書いてもらい、初診予約しました。
最初の診察では、30分近くかけて話を聞いてもらったでしょうか。簡単なテストのようなものも受けました(鬱病や神経質症を見極めるものだったと記憶しています)。
その後、森田療法を理解するために2冊の本を紹介され、読み始めるように言われました。
心療内科で受けたカウンセリングは、2週間毎に15分のカウンセリングです。
主に、私の完璧主義の傾向や思考の癖を治していくことに重きを置いていました。
基本的にはカウンセリング中、2週間あったことを話します。
話を聞いた医師からはたいてい
「60〜70点を満点としなさい。頑張りすぎちゃいけないよ。体調に合わせて悪い事は考えずに、今自分に出来ることをしていくこと。」と言われていました。
正直こんなことで自分が変わっていくのかなと思ったりしましたが、変わっていくものですね。
1日の中で自分自身の行動を俯瞰するようになったり、ふと先生に言われた言葉を思い出したりして、その都度自分の行動や思考を改めていくようになりました。
そんな日々をその繰り返しました。
一年近く通院したでしょうか。
回転性めまいが回復に向かい、気持ちの持ち方も変わってきた段階で卒業となりました。
▷カイロプラクティック(骨盤調整)
13年近く2〜3週間毎に通院しています。
身体全体の骨格の調整をしてもらいます。
通院当初は、身体も硬く柔軟性に欠け、特に背中は殆どしなりませんでした。
今は粘り勝ち!身体も変化してきました。
めまいは首に問題ありと指摘されています。
▷気功
怪しい…と思われますよね。
7〜8年前よりお世話になっています。
基本的にはめまい回復が芳しくない時に施術を受けますが、だいたい1年に2〜3回施術を受けています。
通院当初は集中して5回程度通院しました。
この先生だけが施術当初より「両耳特に右耳の内部が腫れている」と指摘くださいました。
まさに「両側内リンパ水腫」を指摘されたのです。気功の先生、恐るべし。
施術は、身体全体をマッサージしながら、気を入れていきます。
中国人の先生で、いつも穏やかで励ましてくださいます。
気功教室もあり、一度参加してからは、自宅でも自分で気功のポーズをとって気功を続けています。
気功を20分〜30分すると、太腿がぷるぷるしてきて身体全体が温かくなってきます。血液が身体全体にまわっているのですね。
何より呼吸が深くなります。
瞑想と同じ効果が得られるようにも思います。
信頼できる知り合いにお願いして、こちらを紹介してもらいました。
怪しくないことを確かめる為に、夫にも何度か施術を受けてもらいました。
薬物治療を開始して身体は随分と楽になってきたのに、半年以上経っても回転性めまいはなかなかなくなりませんでした。2〜4ヶ月に一度は起きていたでしょうか。
何故だろう。
このまま回復しないのかな。
中耳加圧治療を始めたら、医療費がもっとかかってしまうな。
焦りました。
担当医に相談しても、
「薬物治療をしているのだから、あとは疲れとストレスを溜めないこと。次の段階の治療も視野に入れましょう」
と言われてしまいます。
ふと頭をよぎりました。
私にとってめまいを引き起こす「疲れとストレス」って一体何なんだろう。
「自分でできることが何かあるはず。」
ここにきてようやく、
本気に真剣に腹を括って自分に向き合う以外に自分がやれる事はない、と思い至りました。
ここで立ち止まって自分自身を本気で変えないことには、私はめまいと一生決別できない、と思ったのです。
自分でできることがあるならばとにかくやってみよう。
次回は、
私が自分自身とどうやって向き合ったのか。
疲れやストレスの原因をつきとめて、回復に向かったのか。
お話ししたいと思います。
【番外編】
私はメニエール病と診断が確定されるまで長い時間がかかりました。
その為、何か少しでもめまいを回復する方法はないものかと、色々な事を過去に試しています。
⚪︎低周波治療
⚪︎玄米食
⚪︎半身浴
⚪︎ヨガ
⚪︎冷え取り健康法
⚪︎カイロプラクティック(骨盤調整)
⚪︎マッサージ
⚪︎気功
⚪︎スロージョギング
⚪︎ジョギング
⚪︎ウォーキング
⚪︎エアロビクス
稾をも掴む思いで、良さそうなものをいくつも試しました。
こんな精神状態の人は、新興宗教の獲物になりそうです。。。
メニエール病が絶対に治るならば、高価な壺をも買いかねない勢いでした。。。
上記の中で自分に効果が合ったのが、既にお話しした「カイロプラクティック(骨盤調整)」と「気功」でした。
「ウォーキング」も長いこと続けていることのひとつです。こちらは治療の為というより、健康維持と気分転換が目的です。
「冷え取り健康法」も緩く続けています。
五本指ソックスを履いたり、靴下を重ね履きしています。