~昨日の続きを~
ゆうまの杉の木
やんもの村のものがたり
改訂復刻版 著 小林一之
四つんばいになって、大きな大きな
杉の木の山をのりこえることにしました。
よいしょ よいしょ!
よいしょ よいしょ!
ふたりは声をかけあって、杉の木の山を、のりこえようと
しましたが、なかなか思うように、前へすすみません。
「どうも、これは変だ」
頭のいい、やねやは赤沢のたてまいでもらってきた、
餅をつつんである白い紙をちぎって、杉の木の枝に、
あっちこっちと、むすびつけておきました。
やねやはほっぺたをつねってみましたが、夢では
ありません。
大きな大きな杉の木の枝には、チョウチョがとまって
いるように、目じるしができました。
やねやは、やっとの思いで道にでることができましたが、
もうくたくたです。
そして、ふらふらしながら、八幡野にたどりつきました。
朝になりました。やねやは、空をあおいで、ため息を
つきました。
「やれやれ、ゆうべは、ひどい目にあった」
「どうも気になるなあ。よし、もう一回、ゆうまにいって、
たしかめてみよう」
そういうなり、やねやは、ゆうべ白い紙を枝にむすびつけて
きたことをおもいだし、ゆうまにむかって、かけだして
いきました。
「や、や、やっ。こりゃあ、どおーしたぁ、ことずら」
なんとも、ふしぎなことが、おこっていました。
小山のように切りたおされていた杉の木は、どこにも
みあたりません。
ゆうまの杉の木はいつものように、天にそびえて、枝を
広げていました。
しかも、ゆうべ結びつけておいた白い紙が、杉の木の、
うらっぽや、あっちこっちの枝に、ちょいちょいと
結びつけてありました。
(八幡野 下町)
伊東市赤沢、昔、ゆうまと呼ばれていた所を車で走って来ました。
今でも夜は車でも少し怖いかも。
伊東市赤沢の養蜂園とミカン栽培を営む増田さんのお宅へ
お邪魔しました。
昨日、伊豆新聞に掲載されていました。
プライベートガーデン”節子ガーデン”
―今日の花―
ちょうど今が見頃!