前回のブログでは、福岡からいらした相談者さんが碧の森へ足を運んでくださったこと、ハンドとフットネイルを施術させていただいたこと、罪友教会のザアカイの家に一緒に参加したと書きました。

 

 

皆さんは、三宅晶子さんという方をご存じでしょうか?

 

 

三宅さんは株式会社ヒューマン・コメディの代表をされています。

 

中学時代から非行を繰り返し、高校を1年で退学され、地元のお好み焼き屋に就職していた時に大学進学を志したそうです。

 

早稲田大学を卒業され、貿易事務、中国・カナダ留学を経て、2004年商社に入社。

 

2014年退職後、人材育成の道に進むことを決め、生きづらさを抱える人を知るため受刑者支援の団体等でボランティアをおこないます。

 

その活動中、非行歴や犯罪歴のある人の社会復帰が困難な現状を知り、2015年7月、(株)ヒューマン・コメディ設立されました。

 

受刑者等の採用支援・教育支援をおこない、2018年3月、日本初の受刑者等専用求人誌『Chance!!(チャンス)』を創刊します。

 

 

chance‼夏号はこちらです

 

 

 

 

この夏号を、受刑者・前科者のご家族、待ち人さん、そして何より当事者の方、よく見てください。

 

 

採用が難しい罪状として、多くの企業さんが挙げているのが、重大事犯(殺人・放火)・薬物事犯・放火・性犯罪・てんかんを持つ方、懲役3回~5回以上の人です。

 

 

私が栃木刑務所に在所中、職親プロジェクトと言って、「受刑者を雇用する企業」があることを知りました。

 

以前ブログでも載せたことがありますが、職親プロジェクトのHPはこちらです。↓

 

https://shoku-shin.jp/

 

こちらでもやはり同じく、重大事犯・薬物事犯・放火・性犯罪は受け入れられません。

 

重大事犯はともかく、なぜ薬物・放火・性犯罪が受け入れられないのか。

 

この理由、皆さんお分かりになりますか?

 

 

再犯が圧倒的に多いからです

 

 

特に性犯罪は、受け入れてくれる企業は少ないと感じます。

 

私が碧の森の運営を始めてもう少しで1年が経過しますが、性依存の方の認知の歪みを正すのは、本当に難しいと感じています。

 

なかなか治療を継続せず、途中で投げ出してしまう方も多いと思います。

 

 

chance‼夏号には、三宅さんの挨拶も掲載されていました。私はこの数字に、元受刑者や前科者のリアル、現実を感じました。

 

 

青線と赤線の部分に注目してください。

 

 

 

 

・応募総数に対して、採用は約18%
・採用された方のうち、就労中は約29%
・採用された方のうち、退職者は約26%
・採用された方のうち、所在不明になった方が約9%
・採用された方のうち、逮捕された方が約5%
・社会に出るのを待っている方が31%
 

 

216名の内定者のうち、所在不明になった方、逮捕された方の合計が31名(約14%)

 

 

この数字、皆さんは多いと思いますか?少ないと思いますか?

 

私は正直、多いと感じます。

 

Twitterでもつぶやいたのですが、私が立川拘置所で進藤龍也牧師の講話を聞いていなかったら、夫から甘やかしの支援を受けていたら、間違いなくこの31名(約14%)の中に入る自信があります。

 

 

 

 

 

 

注意して見る箇所はもう一つ、「すべて、弊社が連絡を受け、把握している限りの数字です」という部分です。

 

企業側も、従業員一人が飛んだからと言って、わざわざchance‼側に連絡をしない場合があるということです。

 

そうすると、実際の人数はもっと多いでしょう。

 

 

この現実の数字を、受刑者に伝えていただきたいです

 

 

受刑歴や前科を隠して就職する、というのももちろんアリです。

 

が、私の大切な回復仲間は、賞罰の無い履歴書で就職をし、第三者から会社に密告があり、退職勧告を受けることとなりました。

 

回復仲間は、中途採用の厳しさを痛感しているはずです。

 

 

隠せばいいから大丈夫♪バレなきゃ大丈夫♪

 

社会は(日本は)そんなに甘くはないし、受刑者や前科者に対して寛容ではありません。

 

 

自分の能力を過信しない

 

 

私で例えます。

 

両親は私に、一般常識というものを教えてきませんでした。学力が低くてもいつか嫁に行くんだから、大学になんて行く必要はない。

 

そうして私は自ら学ぶことをせず、勉強ができないことに向き合わず、「何とかなるだろう」と甘い考えのまま、全て投げ出して生きてきました。

 

そして社会人になると、自分が同級生よりも如何に馬鹿なのか、出来ないことが多いのか、思い知らされるようになりました。

 

 

これは、受刑者や前科者あるあるですが、自分の能力が人より劣っているという事に、意外と気付かないのです。

 

劣っているから社会からはぐれた。犯罪を犯すような思考になった。

 

悲しいですが、これが現実です。

 

 

実際に社会に戻ったあと、「どこでも受け入れてくれるだろう」と勘違いしている人が多いと私は感じます。

 

 

冷静に、現実と自分に向き合ってほしいです

 

 

私は全身に刺青が入っているから、着替えるような職場、スカートが制服の職場では働けません。

 

だから出所直後は、刺青を隠して自宅で仕事ができる、「ネイリスト」を選びました。決して絵が上手いわけでも、特別器用なわけでもありません。

 

通知表の図画工作はいつも2、良くて3。絵のセンスなんてゼロです。

 

いくつかある選択肢の中で、「自分に向いていること」ではなく、「自分が出来ること」を探しました。

 

 

自分はこれが出来ない、苦手、疲れる、飽きる、向いていないなどの理由で仕事を選ぶ人がいますが、そもそも選べるような立場に自分が居るのか?しっかり考えてほしいと思います。

 

 

犯罪とは無縁の人でも、正社員になるのが難しい時代です

 

 

不遇な時代に産まれたな……と時代を呪うより、あのとき○○だったら、○○していればと「タラレバ」を言う暇があるなら、動きませんか?

 

自分をしっかり見つめて、弱点や苦手な部分を克服し、二度と再犯を犯さないために「今の自分に出来ること」を限界まで、好き嫌いを言わずにやってみませんか?

 

 

動いて初めて見えてくる景色が、必ずあると依存症子は思います。

 

 

6月5日に進藤さんの教会へ行ってきました!

 

 

 

一緒に写真に写っているのは、tomosibiさんうたさん、こえださん、ぶーやんさんです。

 

待ち人の皆さんでお話をすると、お互いが刺激になり、「私も中の人へしっかりとした支援をしなくちゃ!」という気持ちになれます。

 

 

待ち人さん同士で切磋琢磨できる場所、それが罪友教会だと思っています。

 

 

進藤さんの教会は、埼玉県川口市南鳩ヶ谷にあります。

 

関東近辺にお住いの待ち人さん、教会まで行けるよ!という遠方の方、勇気を出して、新藤さんや私に繋がってみませんか?

 

 

きっと新たな発見、気づきがあると思います。

 

 

 

産業カウンセラー筆記試験の勉強追い込みのため、
17日と24日のブログはお休みさせていただきます。

 

 

ですが、短いブログは不定期でupする予定です。

 

お問い合わせやLINEは随時受け付けておりますので、そこはご安心ください。
 

試験前だからLINEをするのは……なんて遠慮はいりません!!(笑)


不安なこと、吐き出したいこと、困ったこと、聞きたいことがあったら、必ず連絡してください!