前回のブログでは、新年のご挨拶と題して昨年の総括を書きました。

今日はSNSで起きたことを書いていきます。旧Twitter(X)、Instagram、Facebook、LINE、TikTokなどさまざまなSNSがありますが、皆さんはどのSNSを使われていますか?

実は私、Facebookが苦手です。

苦手と思うようになった出来事に、今日はお付き合いいただければと思います。

 

Facebookは基本、実名で登録

 

Facebookは基本的に実名登録です。私のFacebookをスマホアプリで見るとこうなっています。





プロフィールの詳細は非公開にすることもできますし、友達のみ公開も可能です。私は誰でも閲覧できる設定にしています。


私にとってFacebookは、実名で活動する人同士が繋がることのできるSNSです。お互いに職場や職業、経歴を知った上で交流するのがFacebookだと認識しています。

 

では、Xは?

 

私は今の活動を、湯浅静香と碧の森の2アカウントを使って発信しています。このブログ更新は碧の森アカウントとFacebookで告知しています。
 




私はXも本名で登録していますが、匿名性が高いのがXやInstagramです。素性を隠せるから「こそ」発信できるのがXだと思います。

どのSNSにも共通するのは自己紹介欄に本当のことを書いているか分からないということです。自分で見極める必要があります。

気軽に発信できるのがXの良いところですが、気軽さゆえに誹謗中傷や名誉棄損、殺人予告や自殺企図などが度々ニュースになります。

 

匿名性が高いSNSは誹謗中傷しやすい

 

(オレンジの文字をタップすると記事に飛べます)


池袋暴走事故のご遺族である松永さんが受けた誹謗中傷はとても酷いものでしたが、驚いたのは犯人が中学生だったことです。


ガーシーさんこと東谷義和さんと川上量生(のぶお)さんの対談動画では、ガーシーさんが「誹謗中傷を1回情報開示したときにほとんどが中学生だった」と述べています。上のリンクはその部分(40:51)からスタートしますので、ぜひご覧ください。


こちらの記事では、医師である忽那賢志さんへの誹謗中傷相手について、「開示命令の対象になったのは50人ほどで、特定できた発信者40人には生活保護受給者、無職で引きこもりの人など、社会的弱者の方が多かった」と書かれています。

精神的に未熟であったり、SNSに張り付く時間のある人が誹謗中傷をしていると考えて良いでしょう。

そして誹謗中傷には依存性があると言われています。

こちらの記事では、「鬱積した不快感や不安感を吐き出せば、一時的な心の平穏が訪れたような錯覚を覚え、ゆがんだ正義感に浸ることもできるが結局何も解決しない。一時的な高揚感が覚めれば、またネガティブな感情にさいなまれ誹謗中傷を繰り返す」と書かれています。

 

依存症者ほどSNSにハマる?

 

暇だから依存するのか?依存するからどんなことをしてでも時間を捻出しようとするのか?

私は両方あると思っています。

依存症者が自助グループの役割をSNSで代替させているのを見かけます。自助や病院に行くのはハードルが高いから、SNSで同じような仲間を見つけて回復したい。

行動を起こさずに居るより前向きですが、SNSに割く時間が増えることが心の負担になれば、回復から遠ざかる場合もあるでしょう。


実際に、SNS上の人間関係をリセットする癖のある方は依存症者に多いです。アカウントの削除や転生という形で「ネット上の自分」をやり直すのです。

リセットは済んだ事を無しにする意味が含まれますが、過去を無かったことにして再スタートすることはできません。実生活がリセットできたらどんなに良いかと思いますが、そんなことを考えている時点で現実逃避です。

私は自分を含め、依存症者は極力SNSをやらない方がいいと思っています。なにごとも適度にできないのが依存症者です。

 

SNSはきっかけに、発展は現実で

 

行動を起こすきっかけがSNSにはたくさん落ちているので、そのきっかけを見つけるのも、拾うのも、見ないフリをするのも、全ては自分次第です。

指一本で変えられる世界があるかも知れません。このブログはPCで書いているので指10本を使っていますが、このブログを書いているだけでは今の私は存在しない。

たくさんの人と出会って、感じて、考えて、今の自分が作られています。

ネットやSNSできっかけを得て、実際の生活に役立てていく。行動して失敗して今後に活かす、人生はこの繰り返しが続くものなのだと、最近やっと体で理解できるようになったと思います。

 

Facebookが苦手な理由は……

 

今回は結構な毒を吐きます。これまでブログでこんなに感情を出すことはなかったと思うので、覚悟してください。

私のFacebookの自己紹介部分を、あらためて見てください。
 

image

デカデカと「無言の友達申請は一切お断りいたします」と書いてあります。「理由を添えない友達申請はお受けしません」と二重でお願いをしています。

では、いきます。

 

やべぇ公認心理士

まずこの方。




この方は公認心理士です。公認心理士ですよ?公認心理士が見ず知らずの私に、自分のことを紹介しろって言うんです。

できるわけねぇだろ!?あんたは会ったこともないヤツを、自分のクライエントや家族・友人知人に紹介できんのか?こんなヤツにカウンセリングをお願いしたいと思うわけねぇだろ?


私には無責任な紹介はできません。ちゃんと相手を知らないと紹介なんてできませんよ。そしてお願いしてきたにも関わらず最終的にブロックしてきたことも正直「は?」です。
 

自己紹介読まないマン

いきなり承認お願いしますって……


理由を添えない友達申請は受けないって書いてあるのが見えないのかな?

この方はリアクションをしてくださったので常識的ではありますが。

 

ひたすら宣伝マン

あの、あなたとは1回しか会ったことがありませんよね?


何度も会ったことがあるなら話は別だけど、こういう宣伝はハッキリ言ってウザい。

名前を変えてコピペして送ってんのバレバレだから。コピペ宣伝マンのセミナーやら学習会は絶対に出ません。

 

日本語通じないマン

なに言ってるかわかんない。日本語になってない。





意味不明すぎる。意思の疎通ができねぇ。


裁判傍聴が趣味マン

このひとはXでつぶやいたことがあります。見たことある!と思った方もいらっしゃるのでは?(笑)

 

少なからず私は被告人席に立ったことのある身ですが、その相手に「趣味で裁判の傍聴をしていて」って良く言えんな?どんな神経してんの?

時間のあるときにゆっくり読んでから申請するもんじゃない?順番逆だろ。

 

いきなり画像送り付けてくるマン

いきなり画像を送ってきてさ、だから何?

 

社会人何年目?文字打てないんか?

 

実名だからこそ「は?」と思う

 

XでこのようなDMが来たとしても気にしないです。相手がどこの誰だか分からないから、失礼でも日本語がおかしくても、匿名だし誰だか分からないし、で終わることができるのです。

Facebookで出身校や職歴、活動を載せているのに、公認心理士や精神保健福祉士、社会福祉士、保育士、素晴らしい資格をお持ちなのに、前科者である私より無礼で日本語が通じないってどういうこと?

こんなんで資格取れちゃうんだ。社会人としてやっていけるんだ。

残念なMessengerが届くたびににFacebookと距離を置きたくなります。

Facebookを利用している人がみんな変わってんの?と思われるかも知れませんが、私が違和感を感じるのは2割ほどです。

普段こんなことは言わないので、自分の中で相当溜め込んでいたんですよね。最近は非常識だと判断したMessengerは無視、あるいは塩対応です。
 

私は「前科者」ですから、そう思われないように丁寧な対応を心掛けていました。もちろん今も心掛けています。


こちらを気遣うつもりがない相手に丁寧にしても時間の無駄なので、昨年の冬くらいから対応を徹底的に分けるようにしました。


丁寧な方へは丁寧に、不躾な方はそれなりで。

Facebookは低浮上、いいねも殆どしない、告知のみ。この利用方法で今後も続けていきたいと思います。


今日は初めてこんなに毒を吐きました。不快な思いをされたら申し訳ありません。


私は常に本名と顔を晒し、ご意見には真摯に向き合います。


 

前回のブログでは、満期から約2ヶ月で逮捕されてしまった青年のことを書きました。

あけましておめでとうございます。

このブログの読者さん、たまたまブログを目にした方たちにとって素晴らしい一年となりますよう、心よりお祈り申し上げます。

新年初のブログなので、昨年の総括をお伝えします。

 

2024年の簡単な総括


・後回しにしない
・予定に合わせた体調管理
・原点、恩を忘れない
・感謝の気持ちを忘れず口に出して伝える
・苦手な人は苦手、力を奪う人とは距離を置く
・生きていること、五体満足に感謝

なぜそう思ったのかをそれぞれ書いていきます。

 

 物事を後回しにしない


面倒だから後でやればいいや、相手からそのうち連絡が来るだろう、こういった後回しは本当に良くありませんね。

後回しにして大変なことになっているのは大学のレポートです。2025年はかなりのスピードで追い込まないといけません。忙しくなります。

思いやりを持って相手からの連絡を待つのは良いですが、相手が忘れている可能性も無きにしも非ずです。お相手にも事情があるでしょうから、「○月✕日に▲▲の件でご連絡をさせていただきましたが、その後の状況はいかがでしょうか?」と返信を促すことも必要だと感じた一年でした。

 

 油断しない体調管理

 

このところお腹の調子が良いから多めに食べちゃってもいいよね~!ちょっと予定をハードにしちゃってもいいよね~!が続いた一年でした。

私は予定をギチギチにすることは滅多にしません。時間に追われるのがあまり好きではなく、午前中に都内で用事があれば午後に大宮で用事を1つ入れるくらいです。

いくつも予定を入れると忘れっぽくなり時間も守れなくなるので、1日に入れる予定は最大で3つといったところでしょうか。

2024年はイベントの直前に体調を崩すことが多々ありましたので、2025年は周囲の方に迷惑を掛けないよう、油断をしない体調管理を心掛け、予定は程々に、暇な時間も楽しんでいきたいです。

 

 原点、恩とは?

 

この人と会えたのはあの人が繋いでくれたから。この環境に身を置いているのはこの人の尽力があるから。こういったことを考えられる人は今の日本には数少ないように感じます。

正確には「考えられる心の余裕が無い」のだと思います。

私がいまこの活動をできているのは進藤さんのおかげ。刑務所に行ったおかげ。碧の森をつくるきっかけを与えてくれたのはネイルスクールの荻原先生。私のメンタルが安定しているのは夫の存在と月1回のメンクリの先生のおかげ。私に○○さんを紹介してくれたのは▲▲さん。▲▲さんを紹介してくれたのは■■さん。■■さんの意見が自分を律することに繋がっている。

このように、人とのご縁には必ず原点があります。その原点への感謝や恩は決して忘れてはならないと思います。

原点や恩を忘れたとき人は必ず驕り、自分の力でここまでやってきたと慢心、過信します。一人でできることなどたかが知れています。
 

自分がいまこうして生きているのは周囲の力があってこそ、と考えられる人間でいたいです。

 

 感謝の気持ちは口に出す

 

ありがとう、と言われて嫌な気持ちになる人はいません。感謝の言葉には人を笑顔にする効果もあり、感謝を伝えられる人の周囲には感謝できる人が集まるものです。

遠くの人に感謝を伝えることはできても、身近な人には意外と感謝を伝えられていない、という方も多いのではないでしょうか。家族や友人、パートナーに対してです。慣れ親しんだ人に感謝を伝えるのは照れ臭いと思いますが、ふとしたきっかけに言葉で伝えていただきたいと思います。

感謝を忘れれば原点や恩を忘れるのと同じで、人は驕り、傲慢になるものだと思います。

 

 力を奪う人とは距離を置く

 

「この人と一緒にいると何だか疲れる」、「会ったり話をしたあとにどっと疲れる」、「会うことになかなか乗り気になれない」人はいませんか?

その人は、自分からパワーを奪う存在だと自覚した方がいいでしょう。

勉強をしたりセミナーや講義を受ければ当然疲れますよね。仕事で相手に気遣いをしても疲れます。私がお伝えしたいのはそういう疲れではなく、次回会いたくないな……と思わせるような重い疲労感を与えてくる人のことです。

初めは仲が良く気が合っていても、自分の立つステージの変化により話が合わなくなることがあります。レベルではなく、あくまでも自分が立つ場所や見ているところの相違からこの現象が起きると私は思います。

自分の力を奪う人と「前は仲が良かったのだからこれは私の勘違いだ」と一緒に居続けると、本当に疲弊します。今のあなたはその人とは違うステージに居るのです。今の自分とは合わないけれど、同じステージの景色をまた一緒に見ることがあれば、必然的に距離は縮まると思います。

今は苦手、それでいいのです。

 

 生きていること、五体満足であることに感謝

 

普段健康だとなかなか実感できませんが、風邪を引く・捻挫をする・ぎっくり腰になる・腱鞘炎になるだけで生活は一気に不便になります。人は本当に困ったり不便にならないと、自分が健康であることや五体満足であることになかなか感謝できません。

 

生きていることが当たり前だから。息をしていることが当たり前だから。

決してそうではないんだ。当たり前ではないのだということがありましたので、また後日ブログにupできればと思います。

 

 

年末年始の受刑者はヒマ

2024年~2025年の年末年始は9連休ということで、受刑者の方に本の差入れをしました。本の差入れをする度に本当に迷うんですよ。私の好きな本を送ってもエゴになりますし、何より趣味に偏りが出ます。

そこで、何の本がいいかXで質問させていただきました。さすがX、元受刑者もそうでない方からもたくさんのご意見を伺うことができました。ブックオフで全タイトルを見たのですが、置いてない本もあれば価格が釣り合わない本もあり、1時間半ウロウロした結果こちらの本を購入。

1冊450円以内でブックオフや古本屋に置いてある、皆さんオススメの本があったらぜひコメント欄で教えてください。さまざまな家庭環境の方がいらっしゃいますので、難しい本はNGです。長期休みの差入れの参考にさせてください。

 

グループワークを始めました!

念願のグループワークが始まりました。大学の学びとは全く別で、ファシリテーターを養成する初期講座のようなものです。2023年の年末から学びたい学びたいとずっとネイルスクールの荻原先生にお願いしていたのですが、やっと人数が揃い昨年末から始まりました。

産業カウンセラー養成講座やキャリアコンサルタント養成講座と少し被る部分もあり、めちゃめちゃ疲れます。私の糧となる学びになると思いますので、最後まで頑張ります!

 

#7119を知っていますか?

大事に至らず本当に良かったのですが、大掃除中に夫が流血騒ぎを起こしました。かがんだ状態から立った瞬間、窓枠の角に思い切り頭をぶつけて大流血です。病院でレントゲンとCTを撮り、2ヶ所ホッチキス処置をされるだけで済みました。大晦日は#7119に大変お世話になりました。

夫は#7119を知らず、こんなの誰も知らない!と言い張るので(苦笑)、改めてブログで紹介します。

ブログ更新日の今日も開いている病院はほとんど無いかと思われます。救急車を呼ぶほどでもない、でも体調が(身体が)きつい、つらい、不安、救急車を呼んでいいのか分からない、そう思う方はぜひ#7119に電話をかけてください。年末年始は話し中になるでしょうが、しつこくかけてみてくださいね。

 

※#7119は急な病気やケガをしたときに救急車を呼ぶべきか、病院を受診すべきかなど、判断に迷ったときに利用できる電話相談窓口です。救急安心センター事業と呼ばれ24時間365日対応しています。相談員が病気やケガの状況を把握し、緊急性や救急車要請の要否について助言してくれます。緊急性が高い場合は119番に電話を転送するなどして、救急車の要請を支援してくれます。緊急性が高くない場合は、受診可能な医療機関や受診のタイミングについてアドバイスを行います※

 

 

元旦は氷川神社に初詣へ

地元にある大宮氷川神社へ初詣に行ってきました。湯浅家にテレビはありますがほとんど観ないので、大晦日の22時には就寝しておりました。翌朝早起きして初詣に行くのが慣例になっています。

おみくじはそのうち引きに行きます。年に何度もおみくじを引く人もいるそうですが、私は1年に1度の一発勝負(?)です!!!

2025年も碧の森と湯浅静香をどうぞよろしくお願いいたします。
 

前科者の皆さん、
パパ活をしている皆さん、
風俗業で働く皆さん、
キャバクラなどの夜職で働く皆さん、

あなたたちはアメリカ・オーストラリア・カナダに一生入国できない可能性があります。

もちろん、私も含まれます。

刑余者の支援をされている方、保護司の方、社会福祉士や精神保健福祉士の方、受刑者の協力雇用主の方、小中高の教師または大学教授・教育関係者の方、子を持つ親御さん、

全ての方に観ていただきたい動画です。

動画はpart①~③まで続きますが、本日やっとpart②をupできました。

part③は本年度中にupできればと思います。

 

 

 前科者の海外渡航は厳しい

 

 

 

 

② パパ活をしている方・風俗業・夜職の方の海外渡航も大変厳しい

 

 

 
 

何ヶ月ぶりのブログ更新でしょう、だいぶサボりました。ごめんなさい。

ある前科者の方から「ブログ辞めたんですか?」と聞かれたのが10月末。これだけ更新をしていなければ逮捕された!?と思われがちなのが我々前科者ですが、湯浅はしぶとく(?)社会生活を送っております。

読者の皆さんにご報告したいこと、書きたいことが山ほどありますので、一つずつ書いていきます。

 

満期から2ヶ月後の逮捕

 

2021年、Yくん(20代前半)は薬物で逮捕され、島根あさひ社会復帰促進センターに服役していました。文通を続け、昨年末に模範囚として出所しました。

出所後に通話をし、前科者座談会に一度参加してくれました。適度な間隔で「元気にしてる?」といった他愛のないLINEを続けながら、Yくんは今年9月に無事満期を迎えました。

Yくんのお母さまはとても義理堅い方で、碧の森に毎年お歳暮を送ってくださいます。お母さまから「住所はこちらであっていますか?」という連絡があったのが11月20日。

4日後の11月24日、Yくんが逮捕されたという連絡がありました。

 

 

スリップしたら、何となく分かります

 

適度な間隔でやり取りするLINEで、何となくYくんがスリップしていることに気付きます。
※スリップ→薬物やアルコールで言うと再使用・再飲酒※

100%合っているとは言えませんが、なんとな~く、LINEの文章に違和感を感じたりするものなんです。

Yくん滑ったな。さてどうするか……。

 

 

湯浅は止めない

 

分かっているなら止めろ!
なんで止めないんだ!
止める責任があるだろう!

というご意見もあると思いますが、私が「スリップしてるよね?止めよう?」と言ってYくんが薬物を止められるなら、喜んで説得します。

叱責や説得で依存症が治るならこんなに簡単なことはありません。依存症の病院や自助グループ、ダルクやマックなどの回復施設も必要なくなります。

なぜ依存症の施設がたくさんあるのか?それだけ回復したり、依存症から脱却するのが難しいからです。

止めようね、と伝えたところで止められないし、「コイツうるさいな」と距離を置かれるでしょう。Yくんに限らず誰でも、もちろん私も、そうなると思います。

 

 

Yくんに会いに行きました

 

12月2日(月)、Yくんに会いに大阪に行きました。

Yくんは職質を受け警察署に連行されましたが、取り調べを受けたあとに奇跡的に釈放されます。尿検査の結果が分かり次第、警察がお迎えに来るということでした。

満期から2ヶ月しか経過していないので実刑は確実です。収監される前に会っておきたい、そうお母さまに提案し、9時の新幹線で大阪に向かいました。

お母さまのお顔はYくんが服役中にZoomで拝見していましたが、実際にお会いするのは初めてです。食事をしながらYくんのこれまでの近況を伺います。

 

 

とても素直な子でした

 

私は今月45歳になりました。Yくんは20代前半ですので、私にYくんと同い歳くらいの子どもがいてもおかしくない、そんなことを考えながらの初対面でした。

文通をしているときも同じことを思いましたが、Yくんはとても素直でした。湯浅さんの言っている意味がよく分かりません、と正直に返信できる子です。

素直で正直なのはとても良いことですが、彼の人の良さを心根の悪い人間に付け込まれてしまいそうだな、という危うさを感じました。

歳を重ねて経験を積めば人を見る目を養うことができますが、まだ20代前半のYくんには少し難しいかなと思います。

 

 

前科者座談会のメンバーと会ってもらう

 

碧の森では月2回、前科者座談会というものを開催しています。前科者しか参加できないという、ある意味ハードルが高い座談会です。

※碧の森では前科者座談会に参加できる人を元受刑者と執行猶予者に限定しています※

 

前科者の皆さんの罪名は様々です。依存症という括りではなく「前科」という大きな括りで社会復帰を目指す、そんな会です。

座談会に参加してくれているSくんに、Yくんと会ってくれないかとお願いすると、平日にもかかわらず快諾してくれました。

SくんとYくんは同年代で、Sくんの罪名は薬物ではありません。

依存症者同士の繋がりも大切ですが、前科者という大きな括りの仲間が居ることを、Yくんに知ってほしいと言う想いがありました。

Yくん、Sくん、私の3人でコメダ珈琲でお話をします。

 

 

翌日、おはよう逮捕

 

この日、帰宅したのは23時半を過ぎていました。

お風呂に入っている間にYくんからLINEがあり、お風呂から出てすぐに返信をしましたが、深夜だったので既読になりませんでした。

翌日早朝、お母さまから逮捕の連絡が入ります。

私が送ったLINEは既読にならないままでしたが、後の取り調べで警察がスマートフォンを調べたのでしょう、3日後くらいに既読がつきました。

 

 

スリップは回復の過程

 

このあとの出来事はまた改めて書こうと思いますが、スリップは決して悪ではなく、回復に必要な過程だということを知っていただきたいです。

 

どんな依存症も、スリップをして新たな気付きを得て、またスリップして更に気付きを得て、この繰り返しになると思います。特に止めてばかりのころは。

支える家族からすればたまったもんじゃない。何度捕まれば気が済むの?いい加減にして、もっと意志を強く持って、あなたなら大丈夫。

私たちは周囲に迷惑をかけることに気付いていながら止められない。ダメな人間だ、何で止められないんだろう、最低だと自問自答しながら、嘘をついてでも依存に耽溺する。

依存症者とご家族の差はなかなか埋まらないし、互いを深く理解し合うのは難しいかも知れませんが、各々がやれること、出来ることを「続ける」のが大切です。

 

 

長い間ブログを放置しましたが、YouTubeの告知を含めてupを再開いたします。

毎週更新はできませんが、月2回を目標に更新できればと思います。
 

皆さまお忙しい時期だと思います。身体に気を付けて年末まで駆け抜けましょう!

この3ヶ月間はたくさんの方との新しい出会いがありました。

人との出会いは人生の刺激になり、考え方も柔軟になると思います。

 

一歩踏み出す勇気、踏み出せば結果は必ず後からついてきます!

 


 

前回のブログでは、被害者の方たちの活動を見てきた私には、「刑期は終えたのだから好きに生きたい」とは言えないと書きました。

碧の森の運営を始めてそろそろ3年が経過しようとしていますが、今日のブログはこの3年間で感じたことを書いていきます。

 

言葉は通じるのに日本語が通じない


私が違和感に気付いたのは碧の森を始めて1年ほど経過したころです。受刑者と文通をする中で、言葉は通じるのに日本語が通じないと感じることが増えていきます。

実際にお話しをする元受刑者にも同じことが起きていて、質問をしても全く違う答えが返って来たり、人の話を黙って聞くことが困難な人がいます。

一言で言えばコミュニケーションが取れないのです。

低学歴の受刑者に多いのでは?そう思った方もいらっしゃるかも知れませんが、そんなことはありません。高学歴ほど話を聞かない(聞けない)場合もあります。
 

碧の森を始めたばかりのころは「高学歴なのになぜこんなにも話が聞けない?」と疑問に思うことがありました。

元受刑者や前科者は認知の歪みが大きいですが、学歴は全く関係ないのだと痛感した3年でもあります。

 

知的障害と精神障害を持つ受刑者の数

 

2019年に新たに受刑者となった総数は17,464人。このうち

知的障害のある人は20.1%
精神障害のある人は14.8%
・高齢者は12.9%

 

知的障害は発達期までに生じた知的発達の遅れのことで、精神障害の主なものは統合失調症、うつ病、双極性障害、発達障害などです。

私が「日本語が通じない」と感じた人たちは、このどちらかに当てはまる方たちだと思っています。

日本語が通じないと思っても、根気強く時間をかけて対話をすれば理解をしてくれる人もいます。

根気強く時間をかけて対話をしても、全く理解しない人もいます。

 

もしかすると夫の人生は…

 

ここで湯浅の夫を例に出しますが、夫はそこそこの高学歴でADHDとASDのグレーです。


出所後にカサンドラ症候群と戦いながら夫を見てきましたが、高学歴なのは発達障害のおかげと言える部分があると感じています。

異常なまでの集中力、他人を全く気にせず自分にしか興味が無い視野の狭さは、彼の大学入試と資格取得にとても有利に働きました。

私の出所を待てたのも、彼の特性が大きく影響していると思います。

夫も最近ようやく理解し始めたようですが、発達障害だからこそ今の仕事ができているところがあります。

 

人生は紙一重の連続


2年くらい前です。もしあなたが大学に落ちて今の資格が取れなかったとしたら、今ごろどうなっていたと思う?と夫に聞いたことがあります。

初めは「全く想像できない」と言っていた夫ですが、話をしているうちに「引きこもりや無敵の人になっていたかも知れない」と言いました。

私はこのときに思ったのです。精神障害を持つ人は(グレーの人を含め)、紙一重で人生が分かれてしまうのだなと。

精神障害の生きづらさを勉強や資格取得に転化できる夫のような人もいれば、生きづらさから周囲の環境が悪くなり犯罪に手を染める人もいるのです。

 

自分に障害があることに気付かない


自分で鬱だ、と実感するのは難しいです。

周囲の人が気付いて「大丈夫?」と声を掛け、あれ?わたし鬱なのかな?と初めて気付く。

私は夫からの指摘で鬱っぽくなっていることに気付いた経験があります。自分のことは自分で気付けないものなのです。


ブログ冒頭の「言葉は通じるのに日本語が通じない」に戻ります。

ある程度の会話や文通を通してあれ?と感じた場合、私は医師ではないので診断はできないとお伝えした上で、

 

「ADHDやASDの傾向があるかも知れませんので出所後に病院へ行ってみませんか?」とお伝えします。

そこで初めて「ADHDとASDって何ですか?」という疑問だったり、「生きづらかったのは発達障害があるからかも知れない」と気付くことができます。

 

明らかにチックの症状がある人が居ましたが、パートナーはずっと本人の癖だと思っていました。

よくよく話しを聞くと、抜毛症や脅迫的に頭を壁にぶつけると言った自傷行為も発覚し、「それはチックと抜毛症かも知れないから病院で検査を受けてみませんか」とお伝えしたことがあります。

ただ、診断に行くか行かないかは本人次第。本人がそれでもいいと思えば、無理矢理病院へ連れて行くことはできません。
 

支援を受けてほしい人ほど受けたがらない

 

公的な支援が必要だと思う人ほど、病院嫌いだったり支援を受けることを嫌がります。

ここは本当にもどかしいし悩ましいのですが……、碧の森じゃなくてもいいからとにかく公的機関に相談に行って!と思う人が山ほどいます。
 

私はいま通信制大学で福祉の勉強をしていますが、初めて知る福祉支援がたくさんあり驚いています。

国や地方自治体の広報が足りていないのも問題ではありますが、日本は福祉が充実している国だと思います。


 

ブログ冒頭の数字を再度見てください。
 

2019年に新たに受刑者となった総数は17,464人。このうち

知的障害のある人は20.1%
精神障害のある人は14.8%
・高齢者は12.9%

 

知的障害と精神障害を合わせて34.9%、この方たちへの医療的なアプローチを刑務所内でしていく必要があります。

そして出所後に適切な支援へ繋げることも刑務所(法務省)の役割だと思いますが、法務省だけに丸投げするのではなく、地域が社会復帰する受刑者を受け入れる体制が整い、初めて進められる支援だと思います。


人様に迷惑を掛けるな!という価値観を植え付けられている方。

支援を受けることは恥ずかしくも迷惑でもないことを知ってください。
 

出所後にネイリストの資格を取得するためRoseネイルスクールに通い始めました。

Roseではネイル以外のことをたくさん学ばせていただきました。

私のハンドルネームである依存症子が生まれたのも、アメブロを書き始めたのも、碧の森を立ち上げたのも、産業カウンセラー養成講座に通ったことも、国家資格キャリアコンサルタントを取得したのも、全て荻原先生がきっかけです。

出所後の認知の歪み
他者と比べるクセ
過敏性腸症候群との闘い

この動画には碧の森の活動の原点がたくさん詰まっています。

人生に迷う方、これからどうしたら良いか分からない方、キャリアの問題を抱えている方、もちろん元受刑者や依存症者とそのご家族やパートナーさんにも、ぜひ観ていただけると幸いです。

湯浅にもこんな時期(ステージ)があったことをぜひ知ってください。

チャプターを付けたのでお好きなところからご覧いただけます。ラジオ感覚、倍速でどうぞ!

 

 




 

前回のブログでは元親戚が自死したと聞いた翌日、自宅で飼育していたアゲハ蝶が羽化したと書きました。

会いに来てくれたんですよ、というコメントをいただきました。私もそう思います。

あたたかいお言葉、どうもありがとうございます。

 

池袋暴走事故遺族の松永拓也さん

 

皆さんは池袋暴走事故を覚えていますか?

概要をWikipediaから抜粋します。

 

2019年4月19日、乗用車を運転していた飯塚幸三(当時87歳)が、ブレーキとアクセルを踏み間違えたことによって車を暴走させ、歩行者・自転車らを次々にはね、計11人を死傷させた(母子2人が死亡、同乗していた飯塚の妻を含む9人が負傷)。自動車運転死傷行為処罰法違反(過失運転致死傷)容疑で書類送検・在宅起訴された。(中略)この事故は高齢ドライバーの事故対策に対する社会の関心を高めるきっかけとなり、高齢者の運転免許証の自主返納が増加したとされ、本事故などを契機に高齢ドライバーの事故対策に関する議論や法整備も進められている。


この事故から5年。松永さんは心情等伝達制度を利用し飯塚氏と面会をしました。

心情等伝達制度とは、刑務官などを通じて被害者や遺族の心情などを加害者(受刑者)に伝える制度で、被害者側が希望すれば、心情を伝えられた際の加害者の様子や発言を知ることができます。

 


↑まずこちらの記事をご覧ください。

 

私は誰からも認められ赦されている?


碧の森を始めて早3年、この3年でキャリアコンサルタント国家資格取得、現在は通信制大学で学びながら活動をしています。

前科を隠さず今の活動をしていると錯覚することがあります。

私は誰からも認められ、赦されていると。

私がお会いする方たちは、私が前科者だからと言って排斥するようなことも、差別するようなこともしません。むしろ今の活動を応援してくれます。

湯浅さん頑張って!
応援しています!
刑は終えたのだから堂々と生きて!

このようなお声をいただいたり、私の活動に理解を示してくださる方が増えるのはとても嬉しいです。

 

批判は受け止めます

 

本当に有難いことに、碧の森の活動をメディアに取り上げていただくことも増えました。

取り上げていただける理由として、過去の自分と向き合い、過去の自分に挑戦し続け、出所後に自分なりの努力を続けてきた結果だと思っています。

そこにはもちろん進藤さんの存在や夫の支えがあり、応援してくださる皆さんとアメブロにコメントをくださる皆さんの力も、私の大きな原動力となっています。

メディアに取り上げられた後のYahooコメントやYouTubeのコメント欄を見ると、一生刑務所から出てくるな、犯罪者に税金が使われるのはおかしい、自業自得、真面目に生きてきた人が不遇なのに犯罪者に甘すぎる、自己責任、武勇伝を語るな等の意見が散見され、誹謗中傷にあたるコメントも当然あります。

名前や所在を明かした上で面と向かって意見を言われるならば真摯に受け止めますが、悪口や非難、誹謗中傷にいちいち耳を傾ける時間は私にはありません。

私の活動を全て知った上での批判は苦言と理解し、しっかり受け止めます。
 

 

応援「しか」聞こえなくなると…

 

コメントでは酷い書かれようでも、実際にお会いする方からはそんな声は聞こえない。

私がお会いする方たちは、今の社会を変えようと熱く動いている方たちです。

前科者だから、元受刑者だから、生活保護だから、精神障がい者だから、依存症だから、そういう括りで人を見ていない方がほとんどなのです。

そういう方たちと共に社会を変えたい!真剣に思い行動を起こせば起こすほど、私の周囲に協力者や理解者が増えていきます。

それはとても嬉しいこと、素晴らしいことです。


その反面、応援や励ましの言葉「しか」聞こえなくなると、私の活動が万人に理解され、受け入れてられると勘違いしてしまうことがあります。

 

被害者を忘れないために

 

多くの方は応援をしてくれる、それはとても有難いし嬉しいことですが、私には厳しい意見を持ち指摘してくれる人が必要だと思っています。
 

その理由は、頭の中から、心の中から、被害者がすっぽ抜けてしまうと思っているからです。

被害者の存在がすっぽ抜ければ、きっと言葉や行動に出てしまうと思います。私は被害者のことを忘れずに活動を続けていきたいのです。

 

 

こちらの記事の最後にはこのように書かれています。
 

加害者は刑期を終えたあとには社会に復帰します。しかし、被害者や遺族にとって事件事故の前の日常が戻ることはありません。

 

前科を持つ仲間だけではなく友人にも「刑は終えたのになぜそこまで自分を追い込むんですか?」、「そこまで課す必要はないのでは?」と言われることもあります。
 

松永さんの活動をずっと見てきた私には、性被害者として加害者と対話を続けるにのみやさをりさんを見ている私には、性被害を受け被害者になったことのある私には、

「刑期は終えたのだから好きに生きたい」とは言えないのです。

 

読者の方に勘違いしないでいただきたいのは、自分を追い込んでいるのでも、虐めているのでもないということ。

いずれ受刑者は社会復帰します。加害者も被害者も社会で共存しなくてはなりません。その方法を自分なりに探し続けたいのです。

加害者もまた、事件事故の前の日常が戻ることはありません。

私なりの生き方を、勉強しながら探し続けたいと思います。