前回のブログでは、ネイリスト検定1級とジェルネイル検定1級、アロマテラピー検定1級を取得したこと、練習量が質に転化することと、5W1Hについて詳しく書きました。

 

今日はいよいよネイルとアロマ、私の趣味の盆栽が、碧の森とどう関わって行くかを書いて行きます。

 

内掃工場で気付いたこと

 

過去ブログを見ていただきたいですが、最近依存症子を知った方に向けて説明させてください。

 

私は栃木刑務所で、内掃工場という工場に就業していました。内装ではなく内掃です。刑務所中のお掃除や、庭木の手入れをする工場です。

 

立川拘置所に在所中、面会に一度も来ない夫へ向けて、「依存症は完治しない病気だから、出所したら病院へ行きたい」と何度も手紙を書いていました。

 

ですが夫の返事は冷たいもので、「どうしてそんなに意志が弱いんだ」、「まだそんなことを言っているのか」と、依存症について全く理解していない返事が返って来て、私は自分の思いを伝えることに、段々疲弊し始めていました。

 

「こんなに真剣に伝えても全く意図が伝わらないなんて、これなら諦めた方がラクかもしれない……」そう考えていました。そんな最中、栃木刑務所へ移送されました。

 

鮮やかな色のバラを見て

 

栃木刑務所の庭には、鮮やかな赤や薄いピンクのバラが咲いていました。それを見たとき、心がスッと軽くなったような気がしたのです。

 

訓練工場から洗濯工場へ就業するも、4日で内掃工場へ移動になります。栃木刑務所へ移送直後に、私の心を軽くしてくれた、植物たちのお世話をする作業に就くことができたのです。

 

ここで何を学べたかと言うと、土に触れると精神が安定するということ、そして植物の力強さを目の当たりにしたことです。

 

腐葉土を作り、汗だくになりながら土を耕し、ヒマワリの種を植えます。それが毎日どんどん成長していく。とても嬉しく感じ、成長する姿が楽しみになりました。

 

私は身長が168㎝ありますが、私の背丈を優に超えるヒマワリに成長したとき、「今の私の悩みなんて、とても小さなことなのかも知れない…。やっぱり諦めないで、夫に依存症のことを伝え続けよう!」こんなふうに思えたのです。

 

出所後に盆栽を始めました

 

出所しても土を触ることは続けよう。そうすることでメンタルが安定すると刑務所で気付いた私は、盆栽を始めることにしました。マンション住まいだったので、ベランダをプランタ-だらけにする訳にはいかず、小さい盆栽作りから始めました。

 

盆栽たちは、力強さと四季を感じさせてくれます。

 

 

↑ひょこっと顔を出した雑草。

 

 

↑鮮やかな紅葉

 

 

↑冬の準備に入るケヤキ。

 

 

力強さ、美しさ、はかなさを感じませんか?

 

盆栽をいじれる心の余裕を持っていよう。心の余裕が無くなると、私は依存行動へ走る。

 

盆栽をいじる時間を作り、多少の無理をしても、玄関に生花を飾ることを続けています。

 

支える側のご家族の、疲弊した心を癒せれば…

 

依存症者や受刑者のために、ご自身の身も心もすり減らしながら、一生懸命支えようとするのがご家族です。

 

「何でこんなことを私が考えなくちゃいけないんだ」、「解放されたい」、「誰にも言えなくて辛い」、「どうすればいいの」、「疲れた」、そんな思いを抱えているのが、支える側のご家族だと思います。

 

そんな方たちの力になりたいと立ち上げたのが、碧の森です。

 

もちろん依存症当事者、元受刑者からの相談も受けています。碧の森では、そのご家族や支える側の方からの相談が、圧倒的に多いです。

 

爪先が綺麗だと心が明るくなります

 

爪先のケアをすると、心が明るくなります。気分がウキウキします。高齢者施設でネイルをするボランティアがありますが、オシャレは気分を上げてくれるのです。


ネイルというと、長い爪に色を塗って派手にする、と思われがちですが、健康な爪が伸びてくるようにお手入れをするのも、ネイリストの仕事です。長さは関係ありません。


最近は男性も、ネイルをする方が増えてきました。営業で客先へ頻繁に行くような方は、顔も手もきちんとケアをされているようですね。


爪を噛む癖のある人は意外と多く、自爪がボロボロにならないよう、防止するお役にも立てます。 



ご家族や支える側の方、どのくらいの間隔で美容院へ行ってますか?「そういえば依存症者や受刑者にかかりきりで、最近全然行けていない」と言う方、多いのではないでしょうか?

 

依存症者や受刑者を支えることも大切ですが、まずご自身のケアをしてあげてください

 

支える側のご家族にも、休息や癒しは必要です。そうしないと息が詰まって、いつも当人の事ばかり考えて、気の休まる暇がありません。

 

そんな自分を、少し労わってあげて欲しいのです。

 

私と碧の森が、そのお手伝いをします

 

私があなたにネイルの施術しながら、相談に乗ります。

一緒にアロマの石鹸を作りながら、あなたの相談に乗ります。

一緒にミニ盆栽を作りながら、あなたの相談に乗ります。

 

碧の森は相談業務のみをするのではなく、ネイル施術、アロマを活用して石鹸やハンドクリームを作ったり、盆栽を作るということをやります。

 

 

 

↑アロマの石鹸は、自分の好きな香りを調合して、こんな感じに出来上がります。一例です。

 

いま、その場所をつくっています

 

これまでに書いたことを実際に実践できる場所を、いまつくっています。できるのは年末、実際に始動できるのは、2月頭くらいになるのではないかと予想しています。

 

碧の森のホームページには、新たに講演依頼のページを作成しました。どこで講演するの?誰が依存症子に講演依頼するんだ?と疑問に思われる方もいらっしゃると思います。

 

私は自分の経歴と、これまで書いたアメブロの全記事を、全て碧の森のコラムに載せています。それを見ていただいた上で、必ずお役に立てる場所があると思っています。日本全国、どこへでも伺います。

 

例えば中学校、高校です。薬物は怖いんだよ、私みたいに人生をいい加減に生きると、刑務所へ行くことになるかも知れないんだよと、実体験からお伝えすることができます。

 

刺青を入れた後悔、勉強してこなかった後悔、これからを生きる子供たちに、伝えられることがたくさんあると思っています。

 

ハードルは高いですが、少年院・刑務所で講話をすることが第一目標です。こうして更生できている人間が居ること、そして私の周りには、真剣に更生しようと努力している人がたくさんいることを、中の人に知ってもらいたいのです。

 

碧の森の目標、未来の構図は……

 

大きく出ますが、私は職親プロジェクトに参加したいと考えています。職親プロジェクトって何?と言う方はこちらをどうぞ。

 

私は栃木刑務所で、この職親プロジェクトの対象者になりました。内容を見ましたが、どれも男性のガテン系ばかりで、女性が働ける場がほとんど無かったのです。過去記事をぜひ読んでください。

 

過去記事を書く前からこれも漠然と、いつか女子受刑者を雇用したいと考えていました。
 

今は男性のネイリストも、アロマセラピストも多いです。体力的にガテン系が難しい男性には、美容の道もあると思います。

 

そしてこれも制度的に難しいでしょうが、保護司になることも視野に入れています。それには法律を変えなくちゃいけませんけどね。

 

茨の道となるでしょう

 

前科者で元受刑者の私が、受刑者に向けて講話をしたり、誰かに講演をしたり、ましてや元受刑者を雇うのは、簡単ではありません。

 

相当時間がかかるし、何年かかるかなんて想像もつきません。

 

ダメで元々、失敗して当たり前。これからも私は、碧の森の未来構図に向けて、地道に活動していきます。

 

 

10月15日に書いた依存症子が出所後に取った資格から、今日の「ご家族支援と碧の森、未来構図」までは、出所後に依存症子がどんなことに挑戦してきたか、何をやろうとしているのか、目標や志について書いて来ました。

 

なぜ依存症子が前向きでいられるのか、諦めずに歩み続けられるのか。投げ出さずにいられるのか、なぜここまでの熱意があるのか。

 

少しでも、皆さんに伝わればいいなと思います。

 

 

そして私の活動に共感し、一緒に「何か」をやりたい!と言う方は、コメント欄でもメッセージでも構いませんので、ぜひ手を挙げて頂ければと思います。

 

もっとこうすればいいんじゃない?という、前向きで建設的なご意見も、もちろんお待ちしています。

 

 

今後とも依存症子と碧の森を、どうぞよろしくお願いいたします。


 

 

明後日の日曜日、進藤牧師の教会へ伺います。

 

以前も告知していますが、今まで足を運ぶ勇気が無かった方、二の足を踏んでいた方、依存症子と一緒に、勇気ある一歩を踏み出しませんか?