前回のブログでは、ドクターショッピングという言葉を刑務官から教えてもらったこと、医務の診察で依存症は刑務所では治らないこと、甘く考えずに出所したら必ず病院へ行ってほしいと言われたことを書きました。
医師に言われたことを手紙に書きましたが、夫からの返事は「まだそんな事を言っているのですか?」という厳しいものでした。
私がこの手紙を書いたころには、私の部屋や家の片づけが着々と進んでいました。
そこで見つかるのは残された大量の薬、服、アクセサリー、コンドーム、様々な名前からお金が振り込まれた記録のある通帳。
これらを片付け、日々の仕事をこなし生活しなければならない夫。
「出所したら病院へ行きたい、依存症を治したい、医務でこんな事を言われました、私が今までやっていた行為をドクターショッピングと言うそうです、お金の差し入れをお願いします」
この手紙の中で夫の目に入った文言は
病院へ行きたい、お金の差し入れをお願い、この2つだけでした。
散々嘘をついてお金をだまし取り、そのお金でドクターショッピングとギャンブル、買い物をし、それを注意すれば「分かった止めるよ」と口先だけで一向に行動が変わらない。
そんな私を夫はずーーーーっと見てきました。
後片付けをすればおかしなものばかり出てくる、夫の知らない物ばかり出てくる。
とてつもない怒りがわいたと言います。それと「やっぱりな…」という落胆。
そんな中で届く私からの手紙。
病院?出所してもまた病院へ行って薬をもらう気か?
金?あれだけ好き放題使っておいて、また金だと?また同じことを繰り返す気か?
私の想いとは全く異なる受け取り方をしていました。
手紙の内容を熟読する余裕は、あの頃の夫にはなかったのです。
前回のブログ ドクターショッピングというパワーワード はこちら
↓