久しぶりに新選組!第33回「友の死」を見て | 以蔵のblog

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大河ドラマ「新選組!」放送以来から現在まで新選組…幕末にはまってます。さらに最近は宇宙に夢中…

見るつもりでいるのに初回少ししか見れていないのですが、今年の大河ドラマ「麒麟がくる」が好調のようですね。やはり戦国時代が一番大河ドラマらしいのかな。
っで本題は同じ大河ドラマでも16年前の2004年(平成16年)に放送された「新選組!」です。とにかく新選組に関しては、ドラマだけではなく、実像に迫ったり、史跡巡り報告したりと… いろいろ書いてきたので、もう今更書くネタなんてないんじゃないかと思いますが…w、たまたま昨日、新選組!でもっとも反響があった第33回「友の死」を久しぶりに見て、改めて感動し涙しました…。
「友の死」は試衛館時代からの同志で、新選組副長(総長とも)を務めた山南敬助が法度に背き切腹する回。切腹までに至る、細かい展開は、三谷幸喜さんやっぱさすがだなぁと、改めて思い知りました。諸説を要所要所漏れなく入れてくるあたりは、ほんとさすがだと思います。最後の近藤勇と土方歳三が山南の死に2人大泣きするシーンで涙腺崩壊…ですね、いつ見ても。
新選組史では謎多き山南敬助ですが、大河ドラマで人気に火がつき、それから命日には山南忌が行われるようになったほど。また、山南を演じたのが、その後数々のヒット作に絡んでいった堺雅人さんだったってのも、人気に火をつけた理由かなと思います。
ただ実像に迫りたい自分みたいな者にとっては、その謎が歯がゆくもあり、謎多きだけにいろいろ想像することもでき、山南は新選組マニアにはたまらない存在なのでありますw。
個人的な歴史観とは、真実や事実は当事者又はその場で目撃した者しかわからないということです。また始まりが目撃者の証言であっても、それが伝聞として現在に伝わる出来事だった場合、聞き間違い、伝え間違い、私感思想感が入り混じることで、事実と全く違うものになっている可能性が高く信憑性は薄いものだと判断してしまう。
次に信憑性が高いものといえば、当事者や目撃者の記録である。それすら私感思想感で歪められている可能性もあるが、ある程度は事実だと思いたい。
以上の歴史観で、山南敬助の死に迫ってみると、目撃した隊士の当時の記録がいくつか存在し、それらが比較的信憑性が高く、事実に近いものと判断できる。
一つは、旧暦の2月23日に死去したという事実、これは近藤や沖田が故郷に送った手紙や墓石、過去長からわかる。
二つ目は、割腹したという事実、当時参謀として入隊した伊藤甲子太郎が「山南氏の割腹を弔って」と題した歌からわかる。
事実と判断できるのは、たったこの2つで、2月23日に割腹して死んだのは、間違いないだろうと思われる。
定説である、死の原因とされる脱走、逃げた山南を沖田が追手となり連れ戻したこと、ドラマチックすぎる明里との涙の別れ、そして切腹という武士の作法に則り割腹したのかも…自刃説もあり、伝聞や回顧録が出どころなので、やはり事実と断言できない。
従って、山南敬助の事実は、割腹して、死んだ、これだけしかないのである。
ただし、これからも山南に関する同時代記録の出現を今でも期待してたりしますw。
話が長くなりまして、すいません…が、またいつか語らせていただきます。