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久々に日本語教師ネタです。

最近、自分個人のところに来る学生も学校に来る学生も昔と変わってきたなーと思うんです。昔というのは10年から5年くらい前の話ですが、そのころまでは日本語を学びたいという人の80%以上が初心者、時間帯は夜(仕事の後)希望、グループレッスン希望というのが王道でした。

ところが、特にコロナの期間から顕著になったのが、(オンラインの普及もあると思いますが)時間にとらわれない学習者初心者というものの何か知っている学習者、そして個人レッスン希望がダントツに増えたんです。

これって私の周りだけに起こっている現象なのかそれとも一般的にそうなのかはてなマークは分かりませんが、
最近は学習者の属性というか、”どんな人か”っていう部分でもかなりバラエティーに富んでいるのです。だからプライベートレッスンでそれぞれのニーズをカバーできるようにするとなると教師にはその度にオーダーメイドで教案を作る、本を見つける、なければ探す・・・という作業が必要になります。真顔

私は結構これが好きなんですが、めんどくさいと言えばめんどくさい。アセアセ

初心者0の普通のグループレッスン(個人でもいいけど)なら目を瞑っていてもできるけど、今回初めて生徒になったCさん(イタリア人男性、日本在住歴6年だが日本語は挨拶程度しか話せない)
のケースは特殊性で言ったら今まででおそらく一番特殊なケースかもしれません。

この方、日本人女性と結婚して日本で仕事もしているものの、今までイタリア語と英語だけで全く不自由を感じていなかったそうなんです。でもある日ふと日本語を勉強する気になったとのこと。日本在住なので時差も考えてのオンラインレッスンです。授業開始前にご要望を聞くためにミーティングを行ったところ、6年も住んでいるのにほんっとの本当に初心者なんです。

失礼ながら、「こんなことってあり得るんだなあ」びっくり

と変に感心してしまった私。

初心者とは言っても耳で聞いたことがあるフレーズは多くて、日本語教室に通ったこともあるとのことで”て形”とかの知識はあるんです。でも全く話せないしこちらの日本語もあまり通じていない模様。ちなみに奥様とは英語でコミュニケーションしているそうです。
しかも、教師泣かせなことにひらがな、カタカナの表記は拒否。ローマ字一択なんですよ。泣

こんな人にどんな教材でどんな授業をすればいいのか・・・結構悩みましたが、国際交流基金発行の「いろどり」を使うことにしました。今まで使い道がないと思っていた教材でもこのケースにはピッタリで、お国に感謝。タダなところもいいですね。(笑)

まーでもこの教材、実際に使うとなるとかなり読み込みと研究が必要かなとは思っています。でも今まで2回やってみたら満足度が高かったのでほっとしました。

こうやって新しいタイプの学習者が増えていくことで教師としてのスキル、ー つまり「こういうタイプにはこの本、この教え方」が分かってくるということですが ー が鍛えられますから嬉しいことですね!そしてこんな時教師は、なんだか医者に似ていると思うんです。この人のお悩みを最短で解決できる方法を最短の時間でみつけだし、それを実践するという意味ですね。ただし医者も教師もその悩みをなくすことができる本人ではないことも共通です。患者なり学習者なりが取り組まなければ何も始まりませんのでね。

つくづく、私はこの仕事が大好きだなあと感じる瞬間です。ラブ