「平成の大横綱」である貴乃花親方が日本相撲協会に退職を届け出た。

 

貴乃花親方のこれまでの行動には賛否両論あるものの、一大ブームから廃れていっている大相撲をこのままではダメだとの思いで改革を実現しようとした志を私は評価します。

 

このような事態になったという事は、貴乃花親方が目指した改革は敗北をしたという事になります。

 

総論には賛成でも、貴乃花親方が一匹オオカミのような戦い方をした事に批判する方もいますが、不器用な生真面目な性格だからこそそのような戦いになったのだと思いますし、貴乃花親方がもっと社交性があったらそれこそ「朱に交われば赤くなる」で彼が批判したような体質の相撲人になっていたかもしれません。

 

旧態依然とした馴れ合い文化。それを良しとする人もいるでしょう。馴れ合いの中で自分たちだけが美味しい思いをすれば、後の事は知らないと思う人々もいるでしょう。組織としては歯に衣着せぬ物言いを快く思わない人々もいるでしょう。

 

組織は自らの意に沿わない人を阻害し、時には有形無形の嫌がらせをします。私もそれを経験してきているだけに、貴乃花親方の気持ちが痛いほど分かります。

 

妥協して良いカタチに導けたら、妥協したでしょう。ただ、そうはならないから貴乃花親方は挑戦し続けたのではないでしょうか。

 

貴乃花親方の改革への挑戦は失敗に終わりました。しかし、後に彼がやろうとした事は正しかったんだと歴史は証明するのではないでしょうか。