民進党と希望の党が合併して「国民民主党」が誕生する。参加予定の国会議員は衆院38名、参院23名で両党所属の61名が現時点で「国民民主党」なるものに参加する。
政界の構図が自民党の「1強多弱」と言われる中、同じ考え・政策をともにする政党が合流するのは悪い話ではない。しかし、考え・政策を蔑ろにし、単なる数合わせをすれば、それは先の衆院選の結果をみても許される事ではなく、国民はそれをしっかりみているだろう。
私は先の衆院選で希望の党で出馬した。そして、多くの仲間が希望の党で戦いました。個人的には残念な結果に終わりましたが、それでも希望の党は50議席を獲得し、比例票で約1000万票を獲得した。そして、獲得した議席の大半は比例代表によるものだ。(32議席)それは、「改革保守」という結党時のスタンスが評価されたものだと感じます。
先の選挙結果を受けて、野党は「改革保守」の旗のもとに、再編されていくものだと私は思っておりました。
しかし、いつの間にか、我々が衆院選で掲げた政策は、民進党にリードされる形で変造されていった。
私は希望の党と民進党の合流を頭から否定する考えではありません。やはり希望の党と民進党の保守系は連携すべきだと考えますし、好き嫌いといった私情で政治はすべきではないと考えます。
しかし、理念や政策まで捨て去る事は避けるべきだと考えます。
新党は民進の大塚代表の呼びかけに応じる形で協議がスタートし、終始一貫民進党がリードし、合併方式も存続政党として民進党を残すというものだった。
民意はどこにあるのか?
残念ながら、民進党というのは民意を得ている政党とはなかなか言えない。
現に民進党は結党されて、一度も衆院選を政党として戦っていないのだ。
直近の民意はどこにあるのか?
その民意のない政党が政界再編をしかけ誕生した政党のどこに正当性があるのだろうか。
先の衆院選の民意を蔑ろにし、代議制民主主義で構成される国会が直近で示された民意を否定するならば、政治不信は益々高まるだろう。
今の永田町で起こっている出来事は、全て与野党ともに政治不信を助長させるような事をしている。
これでは、政治は良くならない。
この政治不信の高まりを、政治の側にいる人々は甘くみない方がよい。