内閣改造をしても、内閣支持率がパッとしない元凶はやはり加計学園問題での対応だろう。

 

森友学園の問題は籠池理事長夫妻のキャラクターの問題もあり、安倍総理夫妻が森友学園に関係があるものの、どちらかといえば「利用された」方だと見る向きも多いのではないか。だからこそ、あの問題では一気に内閣支持率が下落するという事はなかった。

 

しかし、加計学園の問題となると総理と友人関係で総理周辺の主要な人物が加計学園に囲われており、森友学園とは次元の違う問題だと誰もが思ってるからこそ支持率が急落したのかもしれない。

 

確かに、疑わしきは罰せずだし、加計学園に関する疑惑を立証しなければいけないのは追及する側だ。ただ、政治と裁判は違う。規制緩和は必要だと思うし、獣医学部新設は必要だと思うが、そこには透明性がなければならない。

 

一連の国会審議を見ていても、その透明性が担保されているとは言えず、後から後からメディアによって新たな事実が示されていく。

 

そのような中で、どうしても人々はこの問題について総理サイドや自民党の関係者が偽りを述べているのではないかと疑心暗鬼になり、結果として内閣支持率の下落に結びついているのではないか。

 

この問題に関して、曖昧なまま設置認可の答申を出せば、政治不信はますます高まるのではないのか。その先にあるのは、政治不信の中で投票率がさらに大幅に下落するか、新しい力に期待して新しい政治を創りだす力になるか。どちらかしかない。