いよいよ、東京都議会議員選挙がスタートする。注目は小池百合子東京都知事率いる都民ファーストの会が過半数を占めるかと、自民党が第一党を死守できるか。マスコミもそこに注目して報道するので、この二つの政党以外は関心が集まらず厳しい結果が予想される。

 

特に、東京など大都市圏の選挙は国政選挙と同じで候補者一人の力ではどうしようもない、中央政治の支持率(内閣支持率や政党支持率)に影響される選挙だけに、メッセージの発信を含めて各党執行部の露出度や発信力強化が大事だ。

 

そのような意味では、各党のマーケティング戦略が重要だし、それが吉とでるか、凶とでるか。小池百合子知事の選挙や就任後の一連の報道を見ていると、天性の勘なのかマーケティング戦略なのかどちらかは分からないが、非常に戦略が緻密に思えてしまう。良い悪いは別ですが、豊洲の問題も非常に引っ張りました。後出しジャンケンで、他は二者択一の公約を掲げる中、両方をいかす案を示す等は他党と同じ土俵で戦わないという上手い戦略を取ったとも感じる。

 

自民党等は支援団体等がしっかりしているので、物量戦でヒト・モノ・カネを大量投入し、費用対効果で見ると悪いが大量投下効果で票を集める。それと同じ事を他党も出来るといいのだが、ヒト・モノ・カネがない中ではいかに費用対効果を高めた戦略をとるかが重要になります。その上での戦略が重要になりますが、どうも選挙は昔から日本では「根性論」的なところがあり、大きい組織も小さな組織も同じような事をしております。大きい組織はそれでも構わないのでしょうが、小さな組織が同じ事をやればそれは資金面を含めてかなわないですし、全てが中途半端な結果になりかねない。

 

その上で、我々、日本維新の会も「維新改革を東京へ!」と掲げて都議選を戦う。私も選挙のお手伝いに入りますが、ここに至るまでにもっと出来る事は多々あったのではないかと感じる。

 

先日、ある維新関係者と話していると「何故、選挙の応援に入るのか?」と尋ねられた。相手は別に選挙応援を否定しているのではなく、自らの選挙と関係ない選挙に何のメリットがあるか等を九州各地の選挙でも応援体制を構築しようとする私を不思議に感じたようだ。

 

理由は多々あるが、同志に勝ってもらいたいというのはあるが、それよりも全体として盛り上げていかねば、維新のような政党は強くならないと感じる。今でも維新の中に選挙を勘違いしている人も多くいるから、九州でも北九州市議選や大分市議選でも立て続けに落としている。結果として、これが悪いネタになり、メディアを通してネガティブなイメージが流され、負の連鎖を生んでしまい、これが一地方選を落とした事よりも大きな傷になってしまう。そして、選挙というのは選挙でしかその経験値を上げる事が出来ないので、ノウハウを鍛えていく上でも役に立つ。良い戦術は参考にもなるし、悪い戦術は反面教師にもなる。

 

また、選挙や政治は中に入りすぎると、あらゆるものが見えなくなってしまう。自分たち界隈の声が正しいと思え、有権者の声だと勘違いしてしまう。応援という形で入る事により候補者と有権者の中間の立場になり、候補者や陣営の良いところも悪いところも見え、候補者本人では見えない有権者の反応も分かる。私自身、選挙では候補者の立場になるが、候補者というのは自分の想いが強くなり周りが見えなくなる時がある、選挙の時に客観的に自分を見れるかどうかにも、他人の選挙は役に立つと考える。

 

選挙でよくあるパターンは自らの選挙では助けを求めるが、他の人の選挙には汗を流そうとしない人がいる事。こういう方は政治をやってもろくな事はやらないと思います。同志の為に汗を流せない人は、有権者の為にも汗を流さず、所詮は自分の為に汗を流しているだけ。そういう人を多く見てきたし、政治の世界に関わる人でそのような人が多くいるのも事実である。

 

維新のような大政党でなく中間に位置する政党は支援団体があるわけでもないので、同志が手弁当でしっかりと応援する事が大事な事だと感じるし、本気で世の中を動かそうと考えるなら、思っているだけでなく、動かす為に汗を流さなければ何も変えれない。

 

そして、もう一つ今回の都議選をどうしても入って経験したいのは、小池百合子知事率いる都民ファーストの会が都民にどう期待され、どう不満をもたれているのかを肌で感じたい。この様なブームと言われるようなムードの選挙というのは、なかなか経験ができないので、自分の肌で色々と感じる選挙にしたい。

 

そのような中、はや議席予想等もでてきている。これまで都議選に関しては様々な機関が幾度も世論調査をやっているが、その都度各党の議席予想が変わってる。それほど、森友学園や加計学園等の問題が国政に影響を与え、結果として都議選に影響を及ぼしている。NHKの6月の世論調査をみてみると、約4年前の各党の支持率と今回の支持率があまり変わっていないが、NHKの場合は国会を閉会する前に世論調査を行っている為、各報道機関で大幅に下げた内閣支持率のような世論が反映されていない可能性もあり、実際はかなりの各政党の支持率は変動がでているのではないかと思うし、自民支持層や無党派層の多くが受け皿としての都民ファーストの会に流れるのではないかと感じる。

 

このまま、失言や加計問題での新たな事実が見つからない限り、多くの人が予想するような結果になるだろう。